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“伏線回収すごい”“どれが伏線!?”‟グッドなのかバッドなのか…“。観た人の捉え方が全然違う映画「鳩の撃退法」の不思議

2021.09.04

「よく漫画に『疑問を感じている人の頭の上に大きな“?マーク”が浮かぶ絵』があると思いますが、まさにその状態でした。時系列も状況も、あっちに行ったり、こっちに来たり、一言で言えば「わけ分かんない!」という感覚。でもそこが妙な爽快感や浮遊感や疾走感に繋がっていて、言葉では表現しきれないのですが、今までにない気持ちになったことは確かです」。

これは、現在大ヒット上映中の映画『鳩の撃退法』に出演している土屋太鳳が、この映画の脚本を最初に読んだ時の感想を聞かれて答えたもの。演じる本人がそう感じるくらい、映画『鳩の撃退法』は今、観た人たちの心を次々と乱し、混乱に陥らせている。映画のレビューを見ても、ネタバレ考察を見ても、同じ映画の話をしているのか?というくらい、まったくそれぞれの意見や捉え方が違うのだ。

藤原竜也を取り巻く登場人物全員が謎に絡む

この映画の原作は第157回直木賞を受賞した作家・佐藤正午氏の、数ある傑作のなかでも最高到達点との呼び声が高いエンターテインメント小説だ。累計発行部数は20万部を突破し、第6回山田風太郎賞を受賞するなど高い評価を得ているが、実は実写化不可能と言われ続けてきた作品でもある。

今回、見事なまでにその作品の実写化を実現し、“謎解きエンター<転>メント”に生まれ変わらせたのが、ドラマ「赤めだか」でギャラクシー賞ほかドラマ界の賞を総なめするなど、映画だけではなくTVドラマ・バラエティ・ミュージックビデオとジャンルを問わず、マルチに活躍する監督・タカハタ秀太だ。

主人公の天才作家・津田伸一を演じるのは映画『22年目の告白-私が殺人犯です-』『Dinerダイナー』『カイジファイナルゲーム』など話題作に数多く出演し、日本映画界を代表する俳優の藤原竜也。そんな津田に翻弄される担当編集者・鳥飼なほみを土屋太鳳、ある日突然、家族と共に姿を消したバーのマスター・幸地秀吉を風間俊介、津田の行きつけのコーヒーショップ店員・沼本を西野七瀬、彼らが暮らす街の裏社会を仕切る男・倉田健次郎を豊川悦司が演じるなど、絶対に何かが起こりそうなキャスト陣が勢ぞろいしている。

ひょんなことから謎の大金を手に入れる津田。

あらすじはこうだ。ここを端折ってしまうと、この映画のあらすじを伝えきれないので少し長文になる。

かつては直木賞も受賞した天才作家の津田伸一(藤原)。津田はとあるバーで担当編集者の鳥飼なほみ(土屋)に、書き途中の新作小説を読ませていた。

小説の主人公は自分・津田。かつての小説家としての栄光はなく、富山の地位様待ちでドライバーとして働いている。ある日、行きつけのコーヒーショップで偶然、幸地秀吉(風間)と出会い、「今度会ったらピーターパンの本を貸そう」という約束をして別れる。しかし、その夜を境に幸地秀吉は愛する家族と共に突然、姿を消してしまう。

それから一か月後、津田の元に謎の大金が転がりこむ。ところが喜びも束の間、思いもよらない事実が判明する。そして神隠しにあったとされる幸地秀吉一家、津田の元に舞い込んだ大量のニセ札、津田の命を狙う裏社会のドンまで登場し、多くの人の運命を狂わせる雪の一夜にすべてがつながっていく。

富山でのある“出来事”を元に、フィクションとして書かれたそんな津田の新作に心を躍らせる鳥飼だったが、話を聞けば聞くほど、どうにも小説の中だけの話とは思えなくなってくる。鳥飼は津田の話を頼りに、小説が本当にフィクションなのか検証を始めるが、そこには驚愕の真実が隠されていたーー。

要所要所で登場するコーヒーショップ店員・沼本(西野)も気になる。

どこまでが本当で、どこまでがフィクション?それとも…

この映画の複雑さは、現在の津田と、フィクションの小説に描かれた主人公の自分・津田、その両方のストーリーが混在しながら進んでいくという点。そのため、今描かれている場面が現実に起きていることなのか、それとも小説の中の作られた話なのか、だんだんとわからなくなっていくのだ。いや、わかっていると思って観ていたはずなのに、どこまでが本当で、どこからがフィクションなのか、それともすべて本当なのか、はたまた全部がフィクションなのか……、ストーリーが進むにつれ、両方の物語は交差していき、考えれば考えるほどわからなくなっていく。まさに頭の中ではずっと謎解きが行われているような状態に陥っていくのだ。

そして最後まで観れば、スッキリ解決か!と思って観ていくのだが、なんとこの映画はそうは簡単に終わらせない。グッドエンドなのか、バッドエンドなのかさえ、観ている人にゆだねられてしまう。どっちなんだ!ああ、やっぱりもう一度違う視点から見直すべきか…リピーター続出というのも納得がいく。

物語のキーマン、裏社会のドンを演じる豊川。彼の存在そのものにも疑問が…。

人の心をかき乱すような展開を描いておきながら、この映画を観ているとどこか癒されているような自分にも気づく。それはきっと、ロケ地・富山県の美しさのなせるワザ。小説の舞台として描かれている富山県の山景色や、どこか懐かしく感じさせる街並みに、終始目を奪われてしまう。撮影でひと月ほど富山にいたという藤原も、富山についてこのように語っている。

「富山はね、きれいな場所でしたね。立山連峰に囲まれて、白く雪がかった山々に囲まれて寒い中やらせてもらいましたけど、今まで僕は色々な映画で、こういう苦しみとかって画に出るからって言われても、画なんかにうつらねえよ馬鹿野郎なんて思う自分がいたわけですよ。でも映画を観ると、やっぱり富山でしかとれないものってあるし。(コロナが落ち着いたら)ぜひ富山にロケ巡りに行ってもらえれば、富山も潤って、お互いハッピーになればいいなと思います」

コロナ禍でストレス過多になったり、なんだか気分が晴れない日が続いている人も多いと思うが、この映画を観ている間は、そんな気持ちを一時忘れて、美しい富山の街並みと雪景色に心癒されたり、すっかりと謎解きの世界にハマり込んでしまっている自分に気づくだろう。

また、観終わった後は、ほかの人の考察やネタバレを観てあーでもないこーでもない、と考えを巡らせる時間も楽しめる。とても刺激的な体験を得られることは間違いない。

『鳩の撃退法』大ヒット上映中!
上映時間119分 
公式HP:https://movies.shochiku.co.jp/hatogeki-eiga
公式Twitter:https://twitter.com/hatogeki_eiga

©2021「鳩の撃退法」製作委員会 ©佐藤正午/小学館

文/DIME編集部

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