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タリバン政権復活で思い出される9.11、AIはテロを防げるか?

2021.09.04

【連載】もしもAIがいてくれたら

第16回:タリバン政権復活で思い出される9.11。AIはテロを防げるか

【バックナンバーのリンクはこちら】 
第1回:私、元いじめられっ子の大学副学長です
第15回:コロナで救急搬送してもらえない怖さ、AIに何ができる

9.11から20年……思い出される「タリバン」

アフガニスタンで、アメリカや日本など世界各国が支えてきたガニ政権が崩壊し、イスラム勢力タリバンが、20年の時を経て復活しました。

日本ではほとんど報道されないアフガニスタン情勢は日本ではほとんど報道されないため、日本人の多くは「タリバン」という名前すら忘れていたかもしれません。

それでも、今回の報道で20年前の2001年9月11日にアメリカで起きた同時多発テロを思い起こした人は多いのではないでしょうか。

アフガン戦争は、同時多発テロを起こした国際テロ組織アルカイダへの報復のため、アルカイダをかくまったタリバンをアメリカが攻撃することで始まりました。アルカイダの指導者だったビンラディン容疑者は殺害されましたが、その後もアメリカ軍はアフガニスタンに駐留し、アフガン政府軍構築のために、1兆ドル(約110兆円)も費やしてきたということです。

20年でAIはどれだけ進歩したのか?

タリバン政権が復活したことで、タリバンが再びテロの温床となることが世界的に懸念されています。

タリバン政権のもとでテロ組織の再建が加速するとの見方もありますが、AIが進化した今や、20年前とは状況は違うはずです。異教徒で外国人のアメリカは、アフガン人の心を掌握しアメリカ流に進化させることには失敗しましたが、AIテクノロジーを進化させることには成功しました。20年前から人類は進化していませんが、技術は飛躍的に進化しています。

テロリスト側がAIを使うことで、テロリストが飛行機を乗っ取るタイプの人的テロに変わり、サイバーテロやAI搭載ドローンによるテロなど、新しい形態のテロのリスクはありますが、テクノロジーを用いた戦いでは、多額の予算をかけられる国が強いはずです。バイデン米政権は2022会計年度(21年10月~22年9月)の国防総省予算として、7150億ドル(約78兆5000億円)を議会に要求しています。まさにAIや極超音速兵器などの先端技術開発による軍事力向上に重点的に予算を割り当てています。

これはテロ対策のための予算というより、中国に対抗するための予算とされますが、中国やロシアがテロ組織を支援しない限り、予算的にテロ組織はアメリカに太刀打ちできません。中国やロシアは、アメリカ撤退後のタリバン政権に歩み寄っていますが、タリバンがテロ組織の温床になり、中国やロシアにテロ組織が侵入することを防ぐことが狙いであり、テロリストを支援するためではありません。

テロ組織が、20年前のようにアメリカの飛行機を人的に乗っ取るということは起きにくいですし、アメリカを相手にサイバーテロにより飛行機を乗っ取ることも難しいでしょう。これまで未然防止が難しいとされた街中や大規模イベントにおけるテロも、AIがテロリストの行動パターンからテロ発生を予測することで、リスクを軽減できるようになってきています。顔認証や異常行動検知AIが不審者や異常を監視カメラなどで検出し、警察などに即座に通報するテロ予測システムにより、テロの未然防止が可能です。

高性能センサーにより取得される情報や上空を飛ぶ無人機からの映像をAIが解析し、リアルタイムに異常を検知することにより、20年前のような恐ろしいテロがもはや起きないことを願っています。

坂本真樹(さかもと・まき)/国立大学法人電気通信大学副学長、同大学情報理工学研究科/人工知能先端研究センター教授。人工知能学会元理事。感性AI株式会社COO。NHKラジオ第一放送『子ども科学電話相談』のAI・ロボット担当として、人工知能などの最新研究とビジネス動向について解説している。オノマトペや五感や感性・感情といった人の言語・心理などについての文系的な現象を、理工系的観点から分析し、人工知能に搭載することが得意。著書に「坂本真樹先生が教える人工知能がほぼほぼわかる本」(オーム社)など。

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