日立より2021年7月に発売された「ふっくら御膳 RZ-W100EM」は5.5合までのお米が炊ける圧力IHタイプの炊飯ジャー。
その特長は「極上ひと粒炊き」という、日立独自の炊飯方法。京都の老舗米料亭が理想とする炊きあがり“外硬内軟”を実現しています。“外硬内軟”とはお米の外側はしっかりとしていて、内側は柔らかい状態。粒立ちが良く、美味しいご飯が炊けると評判です。
今回はそんな「極上ひと粒炊き」の実力をRZ-W100EMで検証しました。
最初に確認! RZ-W100EMのデザインをチェック
はじめにRZ-W100EMのデザインを確認していきましょう。
正面はやや逆台形の丸みを帯びた形をしています。なお、本体底面には吸気口と排気口があるため、毛足の長い布製品の上などに設置して塞がないよう注意しましょう。
フタを開くためのボタンは天面手前側に搭載されています。中央には時刻や残り炊飯時間、モードの設定を確認するためのディスプレイを設置。その周囲には「お米」、「コース」、「選択/時間」、「炊飯(再加熱)」、「予約」、「切 とりけし」、「スチーム保温」、「少量」、「極上」と9つのボタンが搭載されています。
1つ1つのボタンの文字が大きいため、年配の方でも使いやすいのではないでしょうか。
フタを開けると内側には「給水レスオートスチーマー」があります。こちらは利用のたびに取り外してお手入れします。
この給水レスオートスチーマーは、炊飯中の加熱時に発生する蒸気をためて水分にし、蒸らし時にはその水分をヒーターで加熱し、スチームを発生させる非常に重要な役割を担っています。
実際に極上ひと粒炊きでお米を炊いてみると……?
それでは実際にRZ-W100EMを使い、「極上ひと粒炊き」でお米を炊いてみます。
今回炊飯するお米の量は3合です。適量のお米と水分を内がまに入れてセッティングは完了。
内がまは鉄とアルミをあわせた金属製。底面に凸形状を採用することによって発熱面積が広がり、炊飯中により多くの泡を発生させてお米ひと粒ひと粒に熱を伝えます。
お米と水をセットしたら「極上」を選び、「炊飯」ボタンを押して炊飯スタート!
約50分後、炊飯完了を伝えるメロディーが流れました。ふたを開けてみると……
蒸気がたちあがり、ふっくらと炊きあがったお米が顔をのぞかせます。見た目の第一印象は「お米ひと粒ひと粒の輪郭がハッキリしている」というもの。シャキッとした印象を受けます。
実際に食べてみると、筆者の「ご飯」に対する印象が大きく変わる食感でした。
RZ-W100EMの「極上ひと粒炊き」で炊いたご飯は「お米ひと粒ひと粒を食べている」という感覚。口に入れて噛んだ時、お米の輪郭がハッキリわかるのです。
京都の米老舗料亭が求めた理想の炊きあがりを目指した日立独自の「極上ひと粒炊き」は、ご飯に対するイメージを大きく変えるものでした。
続いては、そんなご飯のイメージを大きく変えた、RZ-W100EMの「極上ひと粒炊き」の秘密に迫ります。
RZ-W100EMの「極上ひと粒炊き」の秘密
ご飯ひと粒ひと粒の輪郭が際立つ炊飯方式「極上ひと粒炊き」。
その秘密は「浸し」、「再加熱」、「蒸らし」にあります。
「極上ひと粒炊き」では炊飯時、最初にじっくりとお米に吸水をさせます。この「浸し」の行程では、水温が変わっても自動で浸し時間を調整できます。例えば水温が5度なら水温を40度まで上げてじっくり吸水させます。反対に水温が35度と比較的高い時は、浸し時間を短く調整します。
お米の芯まで吸水させた後は、最高1.3気圧の圧力をかけて一気に加熱します。加熱中に発生した蒸気は、給水レスオートスチーマーが水分としてためこみます。ためこんだ水分は蒸らし時にふたヒーターで再加熱され、スチームとして窯の中に戻され、蒸らしを助けます。
以上のように炊飯時における浸し、再加熱、蒸らしと3つのポイントを極めることにより、ご飯粒の1つ1つが際立つ「極上ひと粒炊き」が実現されているのです。
【髙見沢’sジャッジメント】
操作性 ★★★★
メニュー数 ★★★★★
付加機能 ★★★★
コスパ ★★★★★
質感 ★★★★★
ご飯の甘さ ★★★★
ご飯のふっくら度 ★★★★
ご飯の粒立ち ★★★★★
均等な炊きあがり ★★★★★
RZ-W100EM仕様
オープン価格(実勢価格:8万円)
最大炊飯容量:5.5合(0.09~1.0L)
圧力:最高1.3気圧
消費電力:1400W
サイズ:幅24.8×奥行30.2×高さ23.4cm
質量:6kg
【参照】RZ-W100EM
取材・文/髙見沢 洸