ほとんどの大陸が一晩で海に沈むという絶望的な状況の中、希望を捨てることなく海を彷徨う人類を描く海洋SFミステリー。
Huluで2021年9月24日より独占配信されるドラマシリーズ『ロスト・イン・オーシャン 消えた大陸』。
製作総指揮・脚本は、『ロック・アップ/スペイン 女子刑務所』『ペーパー・ハウス』『スカイ・ロッホ -赤い空の向こうに-』などを手掛けてきたスペインの人気クリエイター、アレックス・ピナ。
あらすじ
船員と教師と奨学生の20名を乗せたエストレーリャ・ポラール号は、科学技術庁の研修プログラムのため2か月間の航海に出発する。
しかしジュネーブの研究施設で行われていた粒子加速器の起動実験が失敗、その影響で大陸のほぼ全てが一夜にして海に沈んでしまう。
事故直前まで研究施設で働く恋人と連絡を取っていた教師で科学者のフリアは、事故の経緯と「自分たちが唯一生き残った人類である可能性が高い」ことを船長リカルドに告げる。
何万もの渡り鳥の襲撃、海水が沸騰するほどの水温上昇などの異常現象を乗り越えながら、エストレーリャ・ポラール号の人々は地球上のどこかに陸が残っている僅かな可能性に賭ける。
見どころ
疲れているときに大量の寝汗をかいてうなされながら見る悪夢のような、絶望のシチュエーション。
陸を求めて、藁にもすがる思いで果てしない海の上で船を進める心細さは、一体どれほどのものだろう。
今後似たようなことが地球上で絶対に起こらないとは言いきれないので、余計に不安な気持ちになる。
そして極限状態で船という密室に閉じ込められた男女が織り成す、濃厚で緊迫した人間ドラマにも注目。
第1話冒頭では、大事故が起こる前からすでに不穏な気配が漂っていた。
不遜で攻撃的、自分勝手な言動・行動をするメンバーも少なからずいて、船員や奨学生たちは全員が冷静で協調性のある人格者であるとは言えない。恋愛トラブルやパワハラ・セクハラの兆候もあり、さらに妊娠を隠して乗ってる女性もいる。
「このメンバーで本当に大丈夫なのだろうか……」と心配したところで、大陸が沈没してしまうのだ。
ちなみに舞台となるエストレーリャ・ポラール号は、本作のために内装の細部にまでこだわって建造されたそうで、実物は75メートルもの大きさ。
大迫力の映像とともにスリリングな冒険を擬似体験してみてほしい。
Hulu プレミア 『ロスト・イン・オーシャン 消えた大陸』シーズン1(全 13 話)
9月24日(金)からHuluにて独占配信スタート、
全話一挙配信(字/吹)
©Una Producción Globomedia y AtresMedia
文/吉野潤子