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会社は強制できる?接種後の体調不良は労災?弁護士が解説する新型コロナワクチン職域接種の各種問題

2021.09.02

コロナウイルスワクチンの職域接種については、 海外の企業でワクチン接種を拒否したとして、 従業員数名が解雇されたといった事例があり、 日本においても今後企業等での人材確保や感染拡大を防ぐためのワクチン接種にあたって様々な問題が起こりうると考えられる。

そんな中、労働・不動産・IT・企業法務など各分野の経験豊富な弁護士が在籍する弁護士法人THPは、 現在一般接種が実施されている新型コロナウイルスワクチンの職域接種に関して、 会社でのワクチン接種等で起こりうる問題など、 いくつかの事例を解説とともに公開したので紹介しよう。

事例1. (会社側) 社内感染を防ぐため 従業員にワクチン接種を強制できます か?

<解説>

結論としては、 従業員へのワクチン接種の強制は原則できません。 予防接種法(※)第8条及び第9条にあるように、 予防接種は行政が勧奨する上で国民に努力義務を生じさせます。

ワクチン接種は、 接種による感染症予防等の効果と副反応のリスク等について理解した上で、 受ける方の同意があって接種が行われるとされ、 個人の意思に委ねられています。

会社として、 従業員にワクチン接種を勧めること自体は基本的に問題ありませんが、 心臓等に基礎疾患があるなど予防接種要注意者の場合には、 推奨するべきではないと言えます。 また、 従業員にワクチン接種を推奨する場合、 従業員に特別休暇を付与するなどの対応方法があります。

(※)国民の健康を感染症から守るため、 公的なしくみとして実施される予防接種の制度について定める法律。

事例2.(会社側)従業員がワクチン接種を拒否した場合、 何らかの処罰を課せるのか?ワクチン接種をせずにウイルスに感染した場合の処分はできるのか?

<解説>

結論としては、 従業員がワクチン接種を拒否した場合も接種をせずにウイルスに感染した場合もペナルティを課すことや処分することは原則できません。

理由としては、 事例1での解説にもあるように、 ワクチン接種は、 接種による感染症予防等の効果と副反応のリスク等について理解した上で、 受ける方の同意があって接種が行われるとされ、 個人の自由意思となるからです。

事例3. ワクチン接種 や接種後の副反応による 欠勤や遅刻など、 勤怠の取扱いはどうなりますか?

<解説>

(従業員側)ワクチン接種に関わる勤怠に関しては、 会社で決められている就業規則に従うこととなります。

(会社側)前述の通り、 ワクチン接種は個人の自由意思となるため、 ワクチン接種時の勤怠に関わる対応方針は会社の判断で決定できます。 接種時間は基本労働時間としてみなし、 接種時間が半日以上かかる場合や接種後の副反応による体調不良での欠勤などは年次有給休暇取得といった対応が多いです。 こうした対応方針を公表している企業もあります。 特別休暇の付与も考えられますが、 このような対応をすることは会社の義務ではありません。

厚生労働省によると、 「職場における感染防止対策の観点からも、 労働者が安心して新型コロナワクチンの接種を受けられるよう、 ワクチンの接種や、 接種後に労働者が体調を崩した場合などに活用できる休暇制度等を設けていただくなどの対応は望ましいもの(中略)新型コロナワクチンの接種を希望する労働者にとって活用しやすいものになるよう、 労働者の希望や意向も踏まえて検討することが重要(※)」とされています。
(※出典:厚生労働省ホームページ:新型コロナウイルスに関するQ&A(企業の方向け))

事例4. (従業員側) 職域接種で会社にて ワクチン接種後に体調不良など 健康被害が生じた場合、 労災扱いになりますか?

<解説>

結論としては、 ワクチン接種は従業員の自由意思によるものとなるため、 業務とは関係がないとされるため、 基本的には労災保険の給付対象とはなりません。 ただし、 厚生労働省によると、 高齢者施設等の従事者や医療関係従事者は労災保険の対象となります。

事例 5 . 会社で実施する職域接種に参加せずワクチンを受けていない 従業員に対して、 職場で批判されたり差別的な扱いをされるといった ワクチン ハラスメントが起きた場合、 会社ではどういう対応をすべきですか?

<解説>

ワクチンハラスメントは法律上、 定義が定められていませんが、 会社と従業員との労使間で起こりうるハラスメントの一種として、 基本的に安全配慮義務違反または不法行為につながる場合があります。

企業としては、 社内でワクチン接種に関するガイドラインを設けるなど、 こうしたワクチンハラスメントが起きないように社内周知するべきかと思います。 また、 ハラスメントと言っても様々なケースがあるため、 個別に対応する必要があり、 内容によっては法律相談が必要となることもあるでしょう。

■事例解説弁護士:二森 礼央氏
弁護士法人THP代表弁護士。 社会保険労務士。 1986年兵庫県生まれ 。 第二東京弁護士会所属。 労働問題の解決に定評のある弁護士として活躍している。

関連情報: https://thp-legal.com/

構成/DIME編集部

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