https://www.galaxymobile.jp/galaxy-z-fold3-5g/
スマートフォンといえば板状のデバイス…というのが、これまでの常識。しかし近年はメーカー各社が「折りたたみスマートフォン」を投入したことにより、その姿は急速な進化を始めている。ここでは、韓国サムスンが新たに発表した折りたたみスマートフォン「Galaxy Z Fold3 5G」により、最新スマートフォンがどれだけ遊びや仕事に役立つのかを紹介しよう。
大画面でアプリ利用がさらに便利に
https://www.galaxymobile.jp/galaxy-z-fold3-5g/
Galaxy Z Fold3 5Gはシリーズ3世代目となる、折りたたみスマートフォンだ。搭載された7.6インチの有機ELディスプレイ「Infinity Flex Display」は本体を横方向に折りたたむことで、コンパクトなサイズで持ち運べる。また折りたたんだ状態でも、本体背面に搭載された6.2インチのカバーディスプレイにより通常のスマートフォンのように利用できる。
もちろん、Galaxy Z Fold3 5Gでは大画面を活かす機能が多数搭載されている。例えばメッセンジャーアプリでは、会話相手の一覧とチャット内容を同時に表示できる。さらに写真アプリでは画面の片側に撮影済み画像のプレビューを表示し、それを参考にしながら写真の撮影レビューが利用できる。まさに、PC用アプリを手のひらの上で利用している感覚だ。
一部のゲームやChromeブラウザ、Netflix、Spotifyなど定番アプリも、横に広い画面に最適化されている。またディスプレイは120Hzの高速駆動が可能なので、ゲームならより高レスポンスな表示が、そして動画はよりなめらかに視聴できる。
スマートフォンにノート機能をプラス
https://www.galaxymobile.jp/galaxy-z-fold3-5g/
Galaxy Z Fold3 5Gでは新型スタイラス「Sペン Fold Edition」に対応したことも、大きな進化だ。これまでSペンは大画面を搭載したファブレットこと「Galaxy Noteシリーズ」、そして今年1月に発表されたハイエンドスマートフォン「Galaxy S21 Ultra」にのみ対応していたが、初めて折りたたみスマートフォンでも利用可能になった。
Sペンは単体でもメモ書きやイラスト作成に利用できるが、Galaxy Z Fold3 5Gではメインの作業と同時の「ながら作業」を提案している。例えば、片方の画面でビデオ通話をしながら、もう片方でアイディアのスケッチが作成できる。また画面の片方を机に置く「フレックスモード」なら、ノートPCのようにハンズフリーで動画視聴などが楽しめる。
年内に発売予定の高性能スタイラス「Sペン Pro」も、注目のアイテムだ。従来のSペンとは異なりBluetoothによる通信が可能なこのスタイラスは、動画や音楽の操作やカメラのシャッターなどが、遠隔で指示できる。またPowerPointのページ送りやボイスレコーダーアプリの操作など、ビジネスシーンでも役立つ機能を搭載している。
新型カメラや防水性能など先進機能を搭載
https://www.galaxymobile.jp/galaxy-z-fold3-5g/
これまでスマートフォンの画面上部に位置するフロントカメラは画面表示の妨げとなり、また端末デザイン制限する悩みのタネだった。しかしGalaxy Z Fold3 5Gでは、新開発のディスプレイ下カメラを搭載。画面表示を妨げず、完全なフルスクリーン表示が可能となった。
折りたたみスマートフォンとして初めてIPX8の防水性能に対応したのも、大きなトピックだ。折りたたみスマートフォンは複雑なヒンジを搭載しているので防水機構を組み込むのが難しいが、サムスンは3世代目にしてそれを実現した。本体フレームやカバーディスプレイにもより強固な部品が採用されており、通常のスマートフォンと同じように安心して利用できる。
2年前にサムスンが初代折りたたみスマートフォン「Galaxy Fold」を発表した時、その実用性に疑問を投げかける声が多く聞かれた。しかし後継モデルが登場するごとにその完成度は高まり、折りたたみスマートフォンが今後のプレミアムモデルになる説得力は高まっている。Galaxy Z Fold3 5Gの海外価格は11799.99ドル(約20万円)とまだまだ高価なのも事実だが、未来のスマートフォンの姿を次々と披露するその姿には実にワクワクさせられる。
文/塚本直樹