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説明できる?「大雨警報」と「大雨注意報」の違いと発表基準

2021.09.17

天気予報やニュースで『大雨警報』や『大雨注意報』という言葉を聞いても、意味や違いを理解していないと適切な備えや対応ができません。それぞれが何を表すのかを理解して行動を判断しましょう。発表される基準も紹介します。

「大雨警報」と「大雨注意報」の違い

『大雨警報』と『大雨注意報』はどちらも雨がひどく、注意が必要な段階で出る防災気象情報です。違いはどこにあるのでしょうか?

テレビやラジオなどで聞いたとき何を意味するのか分かるように、それぞれの意味を把握しておきましょう。

「大雨警報」の意味

『大雨警報』は、気象庁が大雨による重大な土砂災害や浸水害が発生するリスクがあると予測したとき、発表される警報です。命に関わるような災害のリスクが予測される3~6時間前に発表するとされています。

『大雨』の基準値は定められていません。地域によって地盤の状態などの状況が違い、同じ雨量でも被害に大きな差があるためです。過去に土砂崩れが起こった場所や河川近くは早めに発表されます。

発表する際は特に警戒しなければならない災害を『大雨警報(土砂災害・浸水害)』のように示して、注意を呼び掛けます。雨が止んでも重大な土砂災害などの危険があるときは警告が持続されるので、情報に注意しましょう。

参考:気象庁|気象警報・注意報の種類

「大雨特別警報」はより危険度が高い状態

『大雨特別警報』は台風や集中豪雨によって、数十年に一度の降水量となる大雨が予測されるときに発表されます。大雨警報よりも災害が発生する危険が大きく、最大限に警戒しなければならない状態です。

近年では、2019年の台風第19号が来襲したときに『大雨特別警報』が発表されています。

『特別警報』は、東日本大震災で警報を発しても速やかな避難行動につながらなかった経験などから、より強く警戒を促す目的で設けられました。

特別警報には『大雨』『暴風』『暴風雪』『大雪』の気象特別警報と、『波浪特別警報』『高潮特別警報』があります。

参考:気象庁|予報用語 特別警報、警報、注意報、気象情報
参考:気象庁|気象警報・注意報の種類

「大雨注意報」の意味

『大雨注意報』は大雨によって、土砂災害や浸水害が起こるリスクがあると予測されるときに発表される予報です。警戒に切り替わる可能性が高いときに、住民が安全を確保できる時間を設けるためという目的もあります。

『朝方までに大雨警報に切り替わる可能性が高い』のように慎重な判断を促す情報とともに、注意報を発表するのが一般的です。

『大雨注意報』が出た段階は、高齢者など逃げ遅れる可能性がある人が、安全な場所へ避難できるように準備をするタイミングでもあります。

特に警報に変わる予想が伝えられているときは、早めに準備をして避難が遅れないよう行動を始めましょう。

『注意報』には『大雨』の他に15種類あります。『洪水』『大雪』『強風』『風雪』『波浪』『高潮』『雷』『濃霧』『乾燥』『なだれ』『着氷』『着雪』『融雪』『霜』『低温』です。

「大雨警報」「大雨注意報」が発表されるタイミング

(出典) photo-ac.com

『大雨警報』と『大雨注意報』は、具体的にどのような状況のときに出されるのでしょうか?住民に伝えられるタイミングとともに、発表されるまでの流れも紹介します。

気象要素が基準に達すると発令

『警報』や『注意報』は、『表面雨量指数』『流域雨量指数』『土壌雨量指数』などの気象要素が基準に達すると予測される地域に対して発表されます。

『表面雨量指数』は防災気象情報の対象になるエリアの河川が、大雨で氾濫や増水する可能性があるかどうかを判断するのに使われます。『流域雨量指数』は対象地域の上流で、大雨による氾濫・増水がある場合の指数です。

『土壌雨量指数』は土の中にたまっている雨水の量を指数化したもので、土砂災害のリスクを予測するときに用いられる指標です。

これらの基準が浸水害や土砂災害が予想される数値にまで達すると、『重大な災害』が起こると判断し、3〜6時間前までに警報を発表するのです。

参考:気象庁|警報・注意報発表基準一覧表

注意報や警報が出るまでの流れ

大雨が予測されるときは、まず大雨に関する気象情報や早期注意情報を伝えて住民に注意を呼び掛けます。

気象状況に応じて『注意報』が発表されて『警報』になる可能性があるときは、その旨も示されるので注意して情報を見ておきましょう。

重大な災害が予測されるときは『警報』、重大な災害のリスクがより高まったときは『特別警報』と段階的に発表されます。

ただし、重大な災害が起こるリスクがあっても狭い範囲だと、特別警報が発表されないケースもある点に注意が必要です。警報までの段階でも危険を感じたら安全な場所へ避難するなど、早めの行動が大切です。

伝達方法はテレビやラジオなどのメディアやインターネット・携帯電話への緊急速報メールなど、複数の媒体があります。天候が荒れてきたと思ったタイミングで、情報を見る習慣を付けておくと安心です。

参考:命を守るために知ってほしい「特別警報」|暮らしに役立つ情報|政府広報オンライン

災害時に自分の身を守るには

(出典) photo-ac.com

万が一災害が発生したときに自分や家族の身を守るためには、どうすればよいのでしょうか?知っておきたい大切なポイントを紹介します。

大雨警報や大雨注意報が該当する避難情報の『警戒レベル』を押さえて、情報が伝達されたときに取るべき行動を判断しましょう。

警戒レベルについて知る

ニュースなどで伝えられる避難情報の『警戒レベル』は、1~5までの5段階です。『大雨注意報』はレベル2・『大雨警報』はレベル3・『大雨特別警報』はレベル5に相当します。

レベル1は、気象状況が悪化するリスクがある状態で、注意報の前の段階である『早期注意情報』が出されます。レベル2になると気象状況が実際に悪化し、注意報が発表される段階です。

レベル3では悪化した気象によって災害が起こる可能性があるため、逃げ遅れの可能性が高い人に避難を促します。

レベル4は災害のリスクが高い状況と判断して『避難指示』が出る段階であり、原則的に住民全員が避難しなければなりません。

レベル5は実際に重大な災害が発生しているか、切迫している状況です。すでに安全な避難が難しく命の危険もあります。

避難情報を見てもどのような状態か分からなければ、取るべき行動を正しく判断できません。ニュースなどの呼び掛けに素早く反応できるように、しっかりと理解しておきましょう。

参考:気象庁|防災気象情報と警戒レベルとの対応について

レベルを把握して行動に反映する

『大雨注意報』が出たときは警戒レベル2に当たり、避難行動の確認が必要とされる段階です。『キキクル(危険度分布)』で提供されるエリアごと情報や、避難場所・ルートを確認しましょう。

『大雨警報』が発表された場合は警戒レベルが3になり、高齢者や障害のある人・妊産婦・小さな子どもなどが安全な場所に移動する段階です。その他の人も自治体が出す避難情報に従って逃げる準備を始めます。

『大雨特別警報(浸水害・土砂災害)』は警戒レベル4から発表されるので、特別警報が出たらすぐに避難しなければなりません。特別警報の災害が警戒レベル5に達してしまうと命の危険が高まります。

土砂災害や浸水害で重大な被害が出るレベル5の段階で避難できていない場合は、そのときにいる場所で安全を確保するのが先決です。

段階的に発表される情報をもとに速やかな行動ができるよう、普段から避難する経路や避難場所を確認しておきましょう。

気象庁 | キキクル(危険度分布)

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