2021年6月に三菱電機より発売された「NJ-VWC10」は、内釜に純度99.9%の炭(※)を使用。職人が1つ1つ丁寧に手作りで完成させた本炭釜は炭の遠赤効果によって、より高い温度をお米一粒一粒に伝えることができます。
また、八重にも重ねられたヒーターの「熱密封かまど構造」で、内釜全体を加熱。ふっくらとしていながら、お米の粒感も味わえるおいしいご飯が炊き上がると評判です。
今回はそんなNJ-VWC10で実際にご飯を炊いてみて、そのおいしさの秘密を探っていきます。
※木炭や竹炭とは異なる炭素材料(純度99.9%)を使用。
まずは炊き上げる準備から! 使い方をしっかり確認!
最初にNJ-VWC10の使い方をチェックしていきます。
フロント部分は特徴的な逆台形になっています。丸みをおびたジャー炊飯器が多い中で、NJ-VWC10のような四角形のジャー炊飯器はスタイリッシュな印象を与えます。中央部にはふたを開ける際に使うフックボタンがあります。
NJ-VWC10の側面です。排気口があるため底面が少し凹んでいます。利用する際はこちらをタオルなどで塞がないよう注意します。
NJ-VWC10の背面。電源コードは右下部から引き出すことができます。
ちなみに電源コードの長さは約1mとなっています。
本体と取扱説明書のほか、しゃもじと軽量カップが同梱されています。
ふたの内側には放熱板があり、内蔵カートリッジと一体型になっています。この内蔵カートリッジにより、炊飯時、沸騰してできたうまみ成分を受け止め、蒸らし時にご飯へ還元。よりおいしいご飯を炊くことができます。なお、こちらは利用するたびに洗いましょう。
内釜(本炭釜)には純度99.9%の炭を採用。炭釜は金属製の釜と比較して発熱性が高いため、炊飯時には約112度もの高火力で一気にご飯を炊くことができます。
天面には8つのボタン(お米、炊き方、芳潤/少量、切/保温、音声ナビ、予約、時/分、炊飯)を搭載。中央には現在時刻やモードの確認ができる液晶パネルが採用されています。
続いてはいよいよ実際にお米を炊いて、その炊き上がりなどをご紹介していきます。
本炭釜で炊いたお米はひと粒ひと粒がおいしい!
今回NJ-VWC10で3合のお米を炊いてみました。
研いだお米を内釜に入れ、適量の水を注ぎます。目盛りが線だけなく三角形のマークが使われているため、投入した水の分量がわかりやすく感じました。
「お米」ボタンを押してモードを「白米」にし、「炊き方」ボタンを押して炊きあがり後のご飯のかたさを「ふつう」にセット。最後に「炊飯」ボタンを押すと炊飯が始まりました。
約50分後……
べたつきが少なく、ふっくらとしたご飯を炊き上げることに成功。
お米の芳醇な香りが部屋中に漂ってきました。ご飯の粒が輝いて見えます。一口頬張ってみると、口の中で一粒一粒が存在感を主張し、程よい噛みごたえを楽しめました。
なぜ、これほどまでにおいしく炊き上げることができたのでしょうか。
職人技が光る内釜と大火力かまど構造
前にもお伝えしたとおり、NJ-VWC10の内釜は純度99.9%の炭を使用している「本炭釜」です。この本炭釜は職人が1つ1つ丁寧に手作りで仕上げた逸品です。
さらに底部は特長的な形状となっており、従来品と比較すると激しい熱対流が起きやすくなっています。
炊飯時には中央の沸騰力が特に高まり、大泡が発生することによって、激しい熱対流が起きるというわけです。
加えて、底部には「釜底トリプルリングIH」、胴体部分には「胴回り4重ヒーター」、ふたにも「ふたヒーター」と、八重全面加熱を採用。最大消費電力は1380Wと大火力を実現しています。
これらにより、お米全体がほぼ均等に加熱され、さらには一粒一粒の奥の奥までしっかりと火が通っておいしいご飯に炊きあがるというわけです。
本体価格はオープンとなっており、大手家電量販店のショッピングサイトを確認すると、約9万円という比較的高価な商品となっていますが、職人による手作りの本炭釜が採用されていると思えば、納得の1台になるのではないでしょうか。
【髙見沢’sジャッジメント】
使いやすいさ ★★★★
デザイン ★★★★★
機能 ★★★★★
コスパ ★★★★★
炊きあがり ★★★★★
NJ-VWC10仕様
オープン価格:実勢価格9万円
最大消費電力:1380W
1回あたりの炊飯時消費電力量:192.1Wh(白米、ふつう)
本体サイズ:幅23.7×奥行29.2×高さ22.7cm
質量:約5.1kg
炊飯量:0.5~5.5合
【参照】NJ-VWC10
取材・文/髙見沢 洸