音の壁を打ち破る、ユリス・ナルダン「ブラスト アワーストライカー」
私たちが時計を身に着ける前、人々は時を聞いていた。
中世の都市の中心部では、時計台の音が鳴り響いていた。優秀な職人によって作られたそのような時計は、小型化することで家庭用の時計を生み出し、さらには、より小さなサイズにすることで、過ぎ去る時を告げることができる手持ちの時計を生み出した。
ユリス・ナルダンは、時計製造の歴史と音による計時の未来への可能性にインスパイアされ、時刻を読むだけではなく、再び聞くことに焦点を当てた時計を考えた。
ユリス・ナルダンでは、新たに「ブラスト アワーストライカー」、サウンドテクノロジーの壁を打ち破る革新的な新しいストライキング・ウォッチを発表した。
音楽で時を刻むという技術は、昔から常にユリス・ナルダンの持つ技術的な武器の一つだ。
今年、ユリス・ナルダンのCEOであるパトリック・プルニエは、伝統的な時計製造技術を再解釈し、より未来的な方法を追求するブランドの方向性として、音を中心に据えた選択をした。
ブラスト アワーストライカーの開発で最も複雑だったのは、通常は見えないこの330個の部品からなるストライキング・キャリバーの全体的な運動特性の高度なメカニズムをダイヤル側から見えるように設計すること。
ストライカーがオンのときは、時の音を奏でる機械的な踊りが毎正時と30分に表示されるが、任意で音を作動させても美しいものだ。
10時位置にあるボタンを押すと、専用の香箱で駆動される機構が起動する。アワーラックと慣性調速機が回り始め、12時位置の開口部から見えるハンマーが、フライングトゥールビヨンのケージを迂回するように微妙に細工された形状のゴングを打ち鳴らす。
クラシコ アワーストライカー ファントムと同様に、トランスミッションアームはゴングのかかととメンブレンを接続している。構造上極端な外圧がかかっても変形しないように、これらをグリッドに取り付けている。
このメンブレンは10分の3ミリの厚さで、黒のDLCで処理されており、大きな変形面積を占めている。これに負荷がかかったときに大量の空気を移動させ、発生する音の聞き取りやすさを向上させる。
ブラストの特徴であるダブルXはローズゴールドのケースバックに刻まれ、この繊細なデビアレ メンブレンの安全性を保護。この膜が作動すると、基本的にはHi-Fiスピーカーのような役割でゴングの音を放出して増幅する。
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構成/ino.