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何と読む?演劇や舞台と関わりの深い言葉「科白」の意味と正しい使い方

2021.08.26

「田舎(いなか)」や「秋刀魚(さんま)」などのように、二字以上の漢字からなる熟字を訓読みすることを「熟字訓(じゅくじくん)」と言う。中国から入ってきた「科白」という言葉もその一つで、音読みで「かはく」とも読むが、日本語では別の読み方もある。

本記事では、「科白」の二つの読み方と意味、科白を使った言葉について解説する。日常的に使う言葉でもあり、特に演劇が好きな人は、読み方によってニュアンスが異なる点に注目してほしい。

「科白」とは

はじめに、「科白」の二つの読み方と意味、また似た意味を持つ「台詞」についても解説する。冒頭でも触れたとおり、「かはく」とも読めるが、一般的になじみ深いのはもう一つの読み方だろう。

読みは「かはく」と「せりふ」

「科白」の読み方は二つあり、一つは音読みの「かはく」、もう一つが熟字訓の「せりふ」だ。「科」は役者の動作や表情といった仕種(しぐさ)を、「白」は告白や白状のように話すという意味を持っている。つまり科白とは、「役者の劇中の動きと言葉(セリフ)」のことをいう。

ただし、「かはく」と読む場合には仕種が含まれるが、「せりふ」と読む場合は単にセリフのみを指す。読み方によって少し異なる意味になる点は注意しよう。

台詞との違いは?

セリフというと、科白よりも「台詞」の漢字を思い浮かべる人も多いのではないだろうか。「舞台詞(ぶたいことば)」の上略とも言われるが、実は「台詞」も中国語で、音読みは「だいし」、熟字訓で「せりふ」と読む。「台」は舞台、「詞」は言葉のことで、芝居の中で使われる言葉(セリフ)を表している。

科白も台詞も「せりふ」と読むが、セリフとは仕種を含まず、言葉のみを指す。そのため、セリフを漢字表記する場合には、科白よりも台詞のほうが適しているようだ。

「セリフ」の語源は「競り言う」

セリフは能や狂言の世界から生まれた言葉で、語源は「競り言う」だと言われている。競り言うとは、「競り合うように言い合う」こと。古くは「せれふ」「せるふ」とも言われていたという。江戸時代になって歌舞伎でも使われるようになり、一般に広まったと見られている。明治時代になり、役者が劇中で言う言葉である「セリフ」と中国語の「科白」「台詞」とが結びつき、漢字を当てるようになったそうだ。

演劇以外でも使われる「セリフ」

元々は役者が劇中で話す言葉が「セリフ」だが、そこから転じて日常会話における人に対する言葉や言いぐさ、決まり文句も指すようになった。「あいつのセリフが気に食わない」とか「そんなセリフは聞きたくない」と言う時の「セリフ」は、言いぐさ、言い分として用いられ、結果的に相手を不快感を与えたり傷つけたりするような言葉になる。決まり文句は、決まった場面でいつも使われる型にはまった文句のこと。「頼み事をする時のお得意のセリフ」のように使われる。

科白、台詞を使った言葉

最後に、科白・台詞を使った言葉をいくつか紹介する。どれも聞いたことのある言葉ばかりだが、意外と正しい意味を知らずに使っているケースもあるかもしれない。

科白劇(かはくげき)

科白(かはく)の本来の意味である、仕種とセリフだけからなり、歌や踊りのない演劇のこと。中国の対話を主とする話劇(わげき)や日本の古典芸能である狂言など、音楽劇や舞踊劇に対する呼び方で、せりふ劇とも言う。

決め台詞(きめぜりふ)

演劇や映画、ドラマなどで、クライマックスや区切りの場面に決まって言うセリフのこと。例えば『水戸黄門』では、主人公・水戸光圀による「助さん、格さん、懲らしめてやりなさい」、敵方が粗方打ちのめされた頃に格さんが発する、「この紋所が目に入らぬか!」などが挙げられる。

捨て台詞(すてぜりふ)

歌舞伎役者が登場、退場の時などに言うアドリブの短いセリフのこと。また、立ち去ろうとする時に一方的に言い放つ言葉、侮蔑・脅迫の意味を込めて吐き捨てるように言い残していく言葉で、捨て言葉とも言う。これは、歌舞伎の捨て台詞から派生して、一般にも使われるようになった。「捨て台詞を吐く」「捨て台詞を残して去る」などと使用する。

名台詞(めいせりふ/ぜりふ)

事柄の本質をよく捉えて、うまく言い得たセリフ。また、有名なセリフのこと。「名(めい)」には「すぐれた/名高い/有名な」という意味がある。名台詞をもじったのが、同じ読み方の迷台詞/迷科白」。こちらは世間に知られた名台詞に似ているものの、見当違いな言葉を並べたもの。名言、名文句をもじった語も同じく、迷言、迷文句と言う。

文/oki

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