在宅勤務などが増え、外出する機会が減り、ちょっとずつお腹が出てきたという人は多いのではないでしょうか。糖質を控えてダイエットを始めようにも、晩酌の楽しみでもあるお酒を控えるのも難しい……そんな方には、「焼酎」がぴったりかもしれませんよ?
ダイエットに向いている? 焼酎の糖質は?
なぜ、糖質を控えるのに焼酎がぴったりなのでしょうか? その理由は、基本的に焼酎の糖質は「ゼロ」だからです。
【参照】薩摩酒造 よくあるご質問
なぜ焼酎の糖質はゼロなの?
なぜ、焼酎の糖質はゼロなのでしょうか。その理由は、焼酎造りの工程の1つである「蒸留」にヒントが隠されています。
焼酎は基本的に、主原料(麦や芋など)と仕込み水と麹から「もろみ」を造ります。この「もろみ」の段階では、まだ糖質が含まれています。
焼酎造りでは、この「もろみ」を蒸留機に入れ、温度を上げてアルコールを蒸発させます。さらに蒸発した気体(アルコール)を冷やし、液体に戻します。この行程を「蒸留」といいます。
※薩摩酒造 単式蒸留機
※薩摩酒造 木桶蒸留機(単式蒸留機)
蒸留され、回収されたアルコール(焼酎)に糖質は含まれていません。つまり「蒸留」の段階を踏むことによって、糖質はゼロになるのです。
では、なぜ蒸留によって糖質はゼロになるのでしょうか。それは加熱されると、もろみの中にある「糖質」は加熱しても蒸発せず、「アルコール」が蒸発するためです。これにより糖質だけでなく、不純物もほとんど取り除かれた「焼酎」が生まれるのです。
単式蒸留焼酎と連続式蒸留焼酎で糖質は変わらない?
単式蒸留機で蒸留を行う焼酎を「単式蒸留焼酎(乙類)」。連続式焼酎で蒸留を行う焼酎を「連続式蒸留焼酎(甲類)」といいます。
単式蒸留焼酎は、基本的に1回のみ蒸留を行うため、主原料である芋や麦の風味や味わいが濃く残ります。一方で連続式蒸留焼酎は蒸留機の中で何度も蒸留を行われるため、無味無臭に近いアルコールになります。
単式蒸留焼酎はロックや水割り、お湯割りなどで飲まれることが多く、連続式蒸留焼酎はお茶やジュースなどで割り、サワーやカクテルとして楽しまれることが多いのが特徴です。
そんな単式蒸留焼酎と連続式蒸留焼酎ですが、どちらも必ず「蒸留」が行われているため、糖質はゼロです。
ただし、後からジュースなど糖質を含んだ飲み物で焼酎を割ると、糖質ゼロとは限りません。
焼酎のカロリーやプリン体はどれくらい?
糖質のほか、焼酎のカロリーやプリン体が気になる人もいるでしょう。
基本的に単式蒸留焼酎にも、連続式蒸留焼酎にもプリン体は含まれていません。しかし、カロリーは含まれています。
カロリー量は銘柄によって異なります。例えば薩摩酒造の単式蒸留焼酎「さつま白波 25度」の場合、100mlあたりのカロリーは138kcal。サントリーの連続式蒸留焼酎「鏡月」の場合、100mlあたりのカロリーは139kcalとなっています。
【参照】薩摩酒造 株式会社 さつま白波
ちなみに焼酎に含まれるカロリーは、ほとんどがアルコールによるものなのだそうです。
黒糖焼酎の糖質もゼロなの?
サトウキビが主原料の黒糖焼酎。その名前から、糖質が含まれているとイメージされる方もいるのではないでしょうか? しかし、黒糖焼酎もほかの焼酎と同じく「蒸留」を行うため、基本的に糖質はゼロです。
ウイスキーやウォッカなどほかの蒸留酒の糖質は?
焼酎と同じく、ウイスキーやウォッカ、ジンや泡盛といった蒸留酒には、基本的に糖質は含まれていません。ただし、後から糖質を含んだジュースなどで割ると、糖質ゼロにはなるとは限りません。
※データは2021年7月下旬時点での編集部調べ。
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文/髙見沢 洸