ジャン=クロード・ヴァン・ダムの還暦とは思えない豪快アクションから目が離せない!
2021年7月30日より独占配信中のNetflix映画『ザ・ラスト・マーセナリー』は、フランスで製作されたアクションコメディ。
主演のジャン=クロード・ヴァン・ダムは、80~90年代に数々の有名アクション映画に出演、日本でも大人気を博した。
近年では、Amazon Prime Videoのオリジナルドラマシリーズ『ジャン=クロード・ヴァン・ジョンソン』で本人役を演じたことでも話題。
あらすじ
シークレット・サービスの特殊部隊で指揮官を務めていた“ザ・ミスト”こと元秘密捜査官リシャール・ブルメール(ジャン=クロード・ヴァン・ダム)。
伝説の兵士と謳われたブルメールは将軍の命を救うほどの活躍ぶりだったが、1995年スーダンの“けん玉作戦”でフランス政府はブルメールを見捨て、敵地に置き去りにした。
ブルメールには、フランスに残された妻ファラと乳児の息子アーチー(アーチボルト)・マームードがいた。
夫を見捨てたフランス政府に激怒したファラは、恩給として「息子に生涯に渡って毎月の手当てを支給すること」「生涯免責の特権を与えること」「機密にして保護すること」などの要求を政府に突きつけた。
実は“けん玉作戦”は非公表であったため、暴露を恐れた政府はファラの要求を飲まざるを得なかった。
ファラ亡き後は、特殊部隊時代の同僚フェルナンドが父親代わりとなり、幼いアーチーをひとりで育て上げた。
その間、退役したブルメールは世界をまたにかけて戦う傭兵となっていた。
ある日、アーチー(サミール・デカザ)のすべての特権が外務省職員ラザール(アルバン・イヴァノフ)のミスにより突然停止される。
そのことに気づいたフェルナンドはブルメールに緊急連絡を取りアーチーを急いで逃がそうとするが何者かに殺害され、アーチーは警察に逮捕される。
何者かがアーチーのIDを乗っ取り免責特権を不正使用し、兵器の売買などの犯罪行為を重ねていたことが発覚。
ブルメールはアーチーを救出しながら、失われた父子の時間を取り戻そうと奮闘する。
見どころ
ストーリーも軽快で面白いが、一番の見どころは何といってもアクション。
ジャン=クロード・ヴァン・ダムといえば180度の開脚だが、本作でも還暦でありながら見事な開脚アクションを披露している。
ヴァン・ダムの華麗な身のこなしを観ていると、身体を鍛えたい欲求が高まってくる。
アンチエイジングが気になる年頃の人は、きっと勇気をもらえるはずだ。
そして初めて会う息子とのぎこちないやり取りは、微笑ましいというより爆笑してしまう場面が多数。
戦場で命がけの任務を頑張っていたのに、いつの間にか「息子を捨てたクソ男」としてアーチーに認識されていたため、ヴァン・ダム演じるブルメールは何とか挽回しようと必死だ。
自分の正体を明かさないまま、「(君の父さんは)バカじゃない。立派な男で頭も切れる。評判がいい。いいヤツだ」「お父さんが“君を助けろ”と言ったから来たんだ」などなど、怒涛の自画自賛&自己擁護。
とても強くて格好いいヴァン・ダムだが、哀愁ただようオジサンをコミカルに演じるのもとにかく上手い。
戦闘シーンの凛々しさと普段の可哀想な感じとのギャップは、すべての“お父さん世代”の心に刺さりそうだ。
Netflix映画『ザ・ラスト・マーセナリー』
独占配信中
文/吉野潤子