アミューズメントパークのなかでも大人が本気で楽しめると定評があるのが、富士急ハイランド。なかでも人気を集めるのが複数あるジェットコースター。その1つ、「FUJIYAMA」が今年誕生25周年を迎えました。
今回新たに設置された「FUJIYAMAタワー」は、「FUJIYAMA」の安全な運航を実現するために必要な日々の点検のツールとして、そして富士山の絶景をジェットコースターに乗れない人にも楽しんでもらうアミューズメント施設にも活用されます。
「FUJIYAMA タワー」はジェットコースター「FUJIYAMA」の内側に建設。
FUJIYAMAと同じ絶景を幅広い世代で楽しめる展望施設「FUJIYAMAタワー」
FUJIYAMA タワーで体験できること、1つ目が高さ約55mのタワー最上階に設置された展望フロア「FUJIYAMAスカイデッキ」からの富士山鑑賞。富士急行 社長の堀内光一郎さんも25年前に「FUJIYAMA」に初めて乗ったときからそこから見える富士山の絶景をもっとたくさんの人に見てもらいたいと望んでいたそうです。やはりジェットコースターの高さからの光景は年齢制限がある人や、ジェットコースターが苦手で乗れない人では見ることができません。今回は展望フロアとなったことでエレベーターで40秒、あっという間に到着です。
「FUJIYAMAスカイデッキ」にはFUJIYAMAロゴのフォトスポットも用意されています。
あいにく取材時には富士山頂には雲がかかっていました。そして、すぐ目の前に「FUJIYAMA」のレールが!
こちらの利用料金は、3段階に分けたシーズナリティ料金を設定していて、大人の場合、ハイシーズンは¥1400、レギュラーシーズンは¥1200、オフシーズンは¥1000。また、富士急ハイランドの乗り物が対象のフリーパスでも利用可能です。
進むほど難易度アップする空中歩行体験「FUJIYAMA ウォーク」
さらに、 タワー内には、 ハーネスを装着して手摺のない吹きさらしの通路を周回する「FUJIYAMAウォーク」をオープン。これはFUJIYAMA タワーのオープンにあたり、富士急の若手を中心に「せっかく作るんだったら富士急ハイランドらしく作ろうよ」というような提案があって作られたもの。富士急ハイランドのスタッフがジェットコースターの日々の点検を体験ができるような場所になっているのですが、社長いわく「ある意味それを超える恐怖感のある場所」だと思っているそうです。ちなみに新アトラクションはかならず体験する社長ですが、こちらについては「少しでも自分的にリスクを感じるものはやらない」というポリシーのもと、体験していないそうです。
そこまで社長を引かせてしまうアトラクションってどんな感じなのでしょうか? 体験してきました。
「FUJIYAMA ウォーク」は「FUJIYAMA スカイデッキ」の1階下で、階段で移動します。そこでハーネスを資格を持ったスタッフの方に装着していただき、ダブルチェックののちにゲートからスタートします。ちなみにこちらのアクティビティは身長140㎝以上であることが条件となっています。
「FUJIYAMA スカイデッキ」下の半円になった部分がコースになっています。最初のうちは歩行スペースの金属板は幅もあり、埋まっているのですが、進むにつれて幅が狭くなり、隙間も増えていきます。ちなみに、途中リタイアはできないので、下手なチャレンジ精神は発揮しないのがおすすめです。
なんとかクリアした者からお伝え出来るコツは、真下を見ず、なるべくまっすぐ遠くを見ることでしょうか。ただこれも、足を出せる幅が狭くなってくると使えなくなるテクニックです。また、すぐ上をジェットコースターが走っていったり、コースには高低差が作られている部分もあるのもまたひやっとします。
最後に、フォトスポットが用意されていて、受付時に渡されるリストバンドのQRコードを読み取り機にかざすと、3度のシャッターチャンスがあります。複数人で撮影したい場合は、最後の人が追いつくまで待ち、最後の人のQRコードをかざして撮るのがおすすめだそうです。
なんどかひやっとする場面もあり、頼れるのが自分の身体だけとあって、久々に足が震えるという経験をしました…。むしろ、怖すぎてサクサク歩いたため前の人が写真を撮っているところに追いついてしまい、一番細いところで待つことになってしまったのは失敗しました。ほどよく景色を楽しみながら、落ち着いて進むのがベストですね。
写真とデータは下で支払いするシステムで、写真は3枚から選べます。
「FUJIYAMA ウォーク」の利用料金は、利用者の属性は関係なく一律でハイシーズンは¥1400、レギュラーシーズンは¥1200、オフシーズンは¥1000で、富士急ハイランドのフリーパスを持っている人は半額で利用できます。
2022年春には「FUJIYAMAスライダー」が登場予定
今回のオープンにはコロナ禍で技術者の来日がかなわなかったため延期となっていますが、2022年春には「FUJIYAMA スライダー」が追加オープンする予定です。これは専用の服を着て、 展望フロアから地上まで約55mを一気に滑り降りるドイツのメーカーが開発したチューブ型スライダーで、すでにロンドンで人気を博しているそうです。
今回ほかにも既存の観覧車に監獄型のゴンドラ2台導入した「お仕おき観覧車」や恐怖の原点回帰でさらに怖くなった「戦慄迷宮~慈急総合病院~」などの絶叫施設もリニューアルオープン。
「戦慄迷宮~慈急総合病院~」は定期的にお祓いをしてもらっているとか…。
この夏、富士急ハイランドの絶叫度はこれまでよりもかなり増量中です。
富士急ハイランド FUJIYAMA タワー
https://www.fujiq.jp/fujiyama-tower/
取材・文/北本祐子