雨音にはヒーリング効果が?雨の日を100倍楽しむ雑学
全国的に梅雨明けして、真夏の暑さを感じる今日この頃。
湿気で重苦しい日が続いたかと思えば一転、日差しが照りつける毎日になり、体も気力もついていかない…なんて方も多いかもしれません。
というわけで今回は、雨の日が少し恋しくなるような雑学をお送りします。
その1.雨音には「1/fゆらぎ」のヒーリング作用がある
じっと雨の音を聞いていると、なんだかリラックスできると感じたことはありませんか?
雨の音がストレスを癒してくれたり、心を落ち着かせてくれるのは、雨音の「1/fゆらぎ」による作用だといわれます。
1/fゆらぎとは規則性と不規則性が調和したリズムのことです。
生体は基本的にこのリズムを持っているため、同じ1/fゆらぎのリズムを心地よく感じるようにできているのだとか!
よく川のせせらぎやクラシック音楽、キャンドルの炎などにはヒーリング効果があると言われますが、それらも1/fゆらぎです。
さらに雨音には、脳がα波を発する高周波が含まれています。α派は自律神経を整えリラックス状態に導いてくれる効果があります。
雨の降る音を聞いていると落ち着く気がする…というのは、ちゃんと科学的根拠のあるものだったんですね。
その2.そもそもなんで「梅」の「雨」で「つゆ」なのか?
日本では毎年夏前にやってくる長雨の時期を「つゆ」といい、「梅」の「雨」と書きます。しかし、梅雨入りを告げる梅雨前線は「ばいうぜんせん」と読みます。
改めて考えると、不思議ですよね…?
というのも、もともと梅雨は「梅雨(ばいう)」として中国より伝わったものでした。そこから日本で「つゆ」と呼ばれるようになったのは江戸時代頃ですが、梅雨前線は気象用語として定められているため「つゆぜんせん」と言うことはないのだそう。
中国で梅雨を梅の雨とした所以には諸説あり、
・カビの生えやすい時期として「黴雨(ばいう)」と呼ばれていたが語感が悪いとして梅雨になった
・梅の実が熟す時期の雨なので梅雨となった
・毎日のように雨が降ることから似ている「梅」の字をあてた
などです。
さらに、日本で「つゆ」と呼ぶようになった所以は
・雨露の「露(つゆ)」より連想した
・熟した梅の実が潰れる「潰ゆ(つゆ)」と関連付けた
などまたもや諸説あります。
梅雨の由来についてははっきりとしていない部分が多いといいますが、鬱陶しいはずの長雨を響きの美しい「つゆ」と読み換えたなんて、昔の方は風流ですよね。
やる気をださなくてもいい日
雨の日は嫌われがちですが、筆者は休みの日に雨だとちょっと嬉しくなることがあります。
「雨だから仕方ない、今日は寝坊して1日家にいよう♪」と、開き直って惰眠をむさぼる言い訳に使えるからです!
雨の日は「やる気をださなくてもいい日」と決めてしまい、雨の音を聞きながらゆっくり過ごしてみてはいかがでしょうか?
■イラスト提供/ポランカさん(@porankaran)
4年ほど前からイラストやエッセイ漫画を描きはじめる。多摩川を歩くこと、野鳥の観察、ベースを弾くことが趣味。
文/黒岩ヨシコ
構成/inox.