ゲーミングPCといえばデスクトップタイプのものが一般的ではありますが、近年はより自由な場所で楽しめるノートPCタイプの製品も多く登場しています。今回試したのは、そんなゲーミングノートPCである、ASUSの「ROG Zephyrus M16」です。
ゲーミングPCはオンラインPCゲームなどをプレイしない人にとってはあまり縁のない製品群かもしれませんが、ゲームもプレイできる高性能を搭載しているため、ビジネスシーンなどでも活躍できる場合がほとんどです。今回紹介する「ROG Zephyrus M16」は、自宅に据え置いて使用するノートPCを探しているという人におすすめのモデルとなっています。
最新の高性能ゲーミングノートPC「ROG Zephyrus M16」の気になる値段は?
「ROG Zephyrus M16」は、ストレージの容量やGPUの種類が異なるモデルが計5つあります(内2モデルは2021年秋発売予定)。価格は当然構成によって異なりますが、最安で21万9800円から発売されています。
もちろん20万円超という価格が安いとはいいませんが、Windows搭載で最新のチップセットや高性能ディスプレイを搭載し、ゲームだけでなくビジネスシーンでも活躍できる製品だと考えれば一考の余地があるのではないでしょうか。
世界初の画面占有率約94%を誇る圧巻のディスプレイ性能!
ゲーミングノートPCにとって大切な要素はいくつかありますが、中でもわかりやすいのがディスプレイの性能です。FPSゲームなどを行う際には、明暗がどれくらいはっきりしているか、どこまで滑らかな動きができるのかなどが勝敗を分ける重要な要素になるためです。
本製品を開いてまず驚くのがベゼルの細さです。画面の縁は左右が約5mm、上部が約10mm程度(編集部調べ)しかなく、16インチという大画面のディスプレイサイズも相まって、動画視聴などは大迫力で楽しめます。
画面解像度はWQXGA(2560×1600)/WUZGA(1920×1200)の2モデルを用意、リフレッシュレートも165Hz(一部モデルは144Hz)と一般的なノートPCではほぼ見かけない高性能になっています。本製品を起動して画面が表示されればすぐにわかるほどディスプレイは高水準に仕上がっているので、仕事とプライベートの両方を1台で楽しみたいという人におすすめとなっています。
最高峰のスペックを詰め込んだ高性能でビジネスシーンでも大活躍!?
搭載CPUは最新の第11世代インテル Core i7で、処理性能は抜群。メインメモリは16GBと大容量なので、動作性は安定しています。ストレージ容量は512GB/1TBモデルが用意されているので、複数のオンラインゲームなどをプレイしたい人は大きめのモデルを購入するのがおすすめです。
OSは多くの人がビジネスシーンでも使用しているであろうWindows 10となっています。本製品を自宅据え置き機としておすすめしたい要素の1つがここで、Officeソフトの編集やWeb検索なども含め、各アプリ/ソフトが今までと同じ条件で使用できる場合があります。
先に紹介した通り、動作性はゲーミング仕様ということもあって抜群なので、安定した作業が行えるのもポイントです。複数のアプリを同時に起動して作業をしたいという人でも、大容量メモリと高性能チップセットのおかげでほぼストレスは感じないでしょう。
静かに深く沈み込むキーボードは大画面なのにテンキーレス!?
キーボードは86キーの日本語キーボード。一般的な日本語キー配列に準拠した形なので、慣れるのに時間がかからないのも特徴の1つです。キーの押し込みは深めの印象で、しっかりと押し込む感覚があるためタイプミスの心配もあまりありません。
気になったのは、15インチを超えるノートPCではテンキーが配置されることが一般的なのですが、16インチディスプレイ搭載の本製品ではあえてテンキーを配置していない点です。
これは個人的な想像なのですが、テンキーを配置する場合、多くはキーボード右側に配置することになるためキー操作は少し左に偏った状態で行うことになります。ゲームをプレイする際にはこのちょっとの偏りがストレスになる可能性もあるため、あえてテンキーを配置しなかったのではないでしょうか。
テンキーがあったほうが使いやすいかは好みの部分なので言及しませんが、筆者の感覚としては大画面の中央に座って操作ができるので快適でした。
キーボードの右上に配置されている電源ボタンは指紋認証センサーを内蔵しているため、PCを起動するのと同時にロックの解除を行うことも可能となっています。
大型ノートPCならではの豊富なインターフェースを搭載!
本体サイズは(約)幅355×奥行き243.5×高さ19.9~22.3mm、質量は約2.00㎏となっています。16インチのディスプレイを搭載し、高性能なGPUなどを内蔵しているためある程度の質量になるのは仕方のない部分ですが、屋外に持ち運んで使用するというよりは、やはり自宅に据え置いて使用するのに適しているでしょう。
特徴的なのは豊富なインターフェースです。本体左側面には電源ポートのほかにHDMI/LANポート/USB Type-A/USB Type-C×2/イヤホンジャックが、本体右側面にはmicroSDメモリカードスロットとUSB Type-Aが搭載されています。
汎用的なUSBポートが豊富に備えられているのはもちろんのこと、画面の出力に使用するHDMIがついているのもポイント。有線LANポートはおそらく安定したゲーム環境を実現するためにつけられているのですが、オンライン会議なども比較的安定して行えるので便利でしょう。
オンライン会議で使える機能として、インカメラは92万画素のものを採用。サウンド機能としては「ハイ・デフィニション・オーディオ」に準拠し、6つのスピーカーから音を再生、マイクは3Dアレイマイクを内蔵しています。
スピーカーの品質も非常に良く、特に音の定位がはっきりと感じられる仕上がりが注目です。こちらもゲームのための機能かもしれませんが、動画視聴などにおいても優位性がある印象でした。
ゲーミングノートPCはゲーム以外のシーンでも大活躍する!?
ゲーミングノートPCとして販売されているROG Zephyrus M16は、極端にベゼル幅を狭くすることで迫力を演出できるディスプレイやタイプミスを起こしにくいキーボードを搭載した製品です。
もちろんゲーム用途で活躍する製品ではありますが、Windowsを搭載した上に豊富なインターフェースや高処理能力を持っているため、自宅に据え置いてビジネスに使用したり、エンタメコンテンツを楽しむといった使い方も可能でしょう。
20万円超の価格はノートPCとして安いものではありませんが、性能を鑑みると納得できます。自宅据え置き機として高性能ノートPCを探しているという人は、ぜひ試してみてください。
取材・文/佐藤文彦
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