スパコロ「鉄道アプリ」に関する実態調査
決済をしたり、運行状況をチェックしたり、乗換・経路を調べたりと何かと便利な鉄道関連アプリ。もはや、なければ日常生活に支障があるレベルで使い込んでいる人も少なくないだろうが、実際のところ、各社アプリの利用実態はどのようなものなのだろうか?
そんな「鉄道アプリ」に関する実態調査がこのほど、株式会社スパコロにより、東京・千葉・埼玉・神奈川の一都三県10代~60代6,543名を対象にして実施された。
鉄道関連アプリ利用率の実態は?
各鉄道利用者における鉄道会社関連アプリ利用率を調査したところ、モバイルSuicaを除き、いずれのアプリも現在利用率は1割前後に留まる結果となった。
モバイルICカード、どれくらい普及している?
月1回以上鉄道を利用している人を対象とした『普段利用している乗車券の種類は?』いう質問では、SuicaやPASMOといった「ICカード」が79.1%、約8割の人がICカードを利用していることがわかった。これに対し「モバイルICカード」は13.4%、「切符・その他」は7.5%という結果となった。
年代別にみると、「モバイルICカード」の利用率は20代で最も高く22.6%。次いで利用率が高いのは30代で19.0%。20~30代が利用者の中心になっているようだ。
鉄道利用の前後に買い物をする人の割合は?
『鉄道の利用の前後に買い物するか』いう質問では、「する」と回答した人の合計は、43.3%、約4割の人が鉄道利用の際に買い物をしているという結果となった。
また、その際の決済方法についてみてみると、「交通系IC(カード)」が24.6%、「交通系IC(スマホ)」が10.0%、合わせて34.6%と、鉄道利用に伴う購買では3人に1人が交通系ICで決済をしていることがわかった。
鉄道関連アプリに求める機能は?
いずれかの鉄道を月に1回以上利用している人に『鉄道アプリに求める機能は?』と聞いたところ、「運行状況・情報」が圧倒的に高く38.4%。以降、「乗換・経路案内」(11.1%)、「ポイントが貯まる」(8.8%)が続く結果となった。
個別のコメントでは「災害や事故などの緊急時に、公式の情報がすぐ通知されるようにしてほしい」、「振替輸送の経路表示、支払証明をアプリでしたい」、「ミニゲームなどでポイントが貯まる機能があったら嬉しい」、「その電鉄ならではのキャンペーン情報がもっとあったらいい」などの意見がみられた。
■総論
今回の調査では、鉄道に関連するアプリの利用率について調査を行った。利用率では鉄道各社のアプリはそれぞれ1割程度利用されており、求める機能では、「運行状況・情報」、「乗換・経路案内」、「ポイントが貯まる」などの機能が求められていることがわかった。実際に各社アプリをのぞいてみると、上記の機能に加え「バス乗換案内」、「すごろく機能」、「ミニゲーム機能」、「天気機能」、「コインロッカーナビ機能」、「家族位置情報確認機能」などさまざまな機能があり、ユーザーの要望へ応えようとする企業努力が見受けられる。
普段利用している鉄道のアプリはスマホにダウンロードしているだろうか?自分にあった機能があるか、一度体験してみるのも良いかもしれない。
<調査概要>
調査方法:一都三県 10~60歳を対象としたインターネットリサーチ
調査期間:2021年6月21日(月)
有効回答数:6,543名 ※全国の人口構成に合わせたウェイトバック集計を実施
出典元:株式会社スパコロ
構成/こじへい