世にも素敵な『葉っぱ切り絵』の世界
シンプルな作りでありながら、精巧な技術と集中力を必要とする切り絵のアート。
そんな切り絵アートの中でも今SNSで注目を集めているのが、本物の木の葉に切り絵を施した『葉っぱ切り絵』です。
会社員時代は仕事で失敗ばかりで怒られっぱなしだったという作者が、試行錯誤を繰り返しながら作り上げた、世にも素敵な葉っぱ切り絵の世界をご覧ください。
葉っぱ切り絵の世界
「バス、まだかな…?」
「森の演奏会」
「さよなら、クジラさん!」
「小さい秋、見つけた」
集中力を活かしたアートを
制作しているのは、葉っぱ切り絵アーティストの「リト@葉っぱ切り絵」さん。数年前にADHDの診断を受けて会社を辞め、コンプレックスだった過度な集中力やこだわりの強さを活かした道を模索する中で出会ったのが、葉っぱ切り絵でした。
紙のようにフラットではない素材にこんなに繊細な細工をする技術も驚きですが、何より目を惹くのはそのファンタジックな世界観。
自然の色や形を活かして作られた1枚の葉っぱ切り絵の中に、見た人の想像力をかき立てるようなストーリーが詰めこまれています。
これまで何百枚と作品を制作されてきたリト@葉っぱ切り絵さんですが、特に思い入れがある作品をお伺いしてみたところ「お気に入りの作品はやっぱり作品集のカバーにもした『葉っぱのアクアリウム』ですね。」と、お答えが。
『葉っぱ切り絵コレクション いつでも君のそばにいる 小さなちいさな優しい世界』(講談社)
葉っぱ切り絵をはじめた当初は作っても作っても反応が伸びず「これ以上続ける意味があるのか」と疑心暗鬼になってた時期に、突然ツイッターで3万件のいいねをもらったのがこちらだったのだとか。
「『自分がやってきた事は間違いじゃなかった』って確信を持たせてくれた一枚です。」と語ってくれました。
現在は、SNSの総フォロワー数22万人を超え、作品集も5万部を突破、数多くのメディアにも出演される人気者になったリト@葉っぱ切り絵さん。
しかし今でも彼は、ほぼ毎日1枚ずつインスタグラムに葉っぱ切り絵をアップして、見る人たちに優しい気持ちを届けてくれています。
■画像出典全て 『いつでも君のそばにいる』(講談社)
■作者 リト@葉っぱ切り絵 さん
一枚の葉っぱで表現する世界。自身のADHD(発達障害)による偏った集中力やこだわり力を前向きに活かして、葉っぱを使った切り絵作品を制作しています。初作品集『いつでも君のそばにいる』(講談社)発売中。
■ツイッター https://twitter.com/lito_leafart
■インスタグラム https://www.instagram.com/lito_leafart/
文/黒岩ヨシコ
編集/inox.