使い勝手の良さで人気のSUVだが、最近のトレンドは扱いやすいコンパクトなサイズだが、一方で根強い人気を誇るのが、走りやスペースに余裕のあるミドルサイズのSUV。今回はそのカテゴリーを代表する1台をピックアップした。
国内のSUV人気はいまだ健在だ。特にコンパクトクラスの需要が高いようだが、2020年の統計を見ると、意外にも全長4.6~4.7mのDセグメントが数台、上位に食い込んでいる。国産車でいうとトヨタ『RAV4』、日産『エクストレイ』、スバル『フォレスター』がこれに該当する。
一方、輸入車はというと、こちらもDセグメントのSUVが好調。2020年の国内販売ランキングをみると、ジープ『ラングラー』、メルセデス・ベンツ『GLC』、ボルボ『XC60』、BMW『X3』、メルセデス・ベンツ『Gクラス』がベスト5を形成している。いずれもワンランク上のクオリティーを持つ上級車だ。
さらにこれらの人気モデルの存在を脅かす新型車が今年に入って続々と上陸を果たしている。今回紹介する、何年もこのクラスのベストセラーとなっているアウディの新型『Q5』もそうだ。今、最も旬なミッドクラスSUVを比較試乗した。
アウディ『Q5』は2017年に現行モデルになり、今回は大幅にアップデート。12Vのマイルドハイブリッドや最新のインフォテインメントシステムは、使いやすくなった。パワーユニットも2LディーゼルとガソリンをメインにV6、3Lスポーツモデルまでラインアップも豊富だ。
今回試乗したのは、エントリーグレードだったが、しっかりした走行フィールは従来の路線を継承している。ヨーロピアンブランドのこのクラスの最新SUVは本当に選びがいがある。
よりスポーティーな色合いを強めたSUV
アウディ『Q5』
Specification
■全長×全幅×全高:4680×1900×1665mm
■ホイールベース:2825mm
■車両重量:1910kg
■排気量:1968cc
■エンジン型式:直列4気筒DOHCディーゼルターボ
■最高出力:204PS/3800〜4200rpm
■最大トルク:400Nm/1750〜3250rpm
■変速機:7速AT
■燃費:14.5km/L(WLTCモード)
■車両本体価格:681万円
※「40 TDI Quattro Advanvanced」
外観も大幅にアップデート。LEDヘッドライトは上部に新しいライトデザインのデイタイムライトを組み込んだ。シングルフレームグリルは八角形で、両サイドには台形の空気取り込み口がある。
サイドビューはあえてウエッジシエイプを採用せず水平基調のキャラクターラインで個性を演出している。フロントウインドウもあまり角度をつけず、前席の圧迫感を抑えている。
水平基調を強調したリアのデザイン。横長のテールライトでもフラットな印象を強調。ライトもLEDを採用している。ルーフスポイラーにはブレーキランプを内蔵している。