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話し方のプロが伝授!会話がおもしろいぐらい続くテクニック

2021.07.23

相手と会話が続かなかったことで、気まずい空気が流れる…。とくにそれで何か大きなトラブルになることはまれだが、「なんとかしたい」と思うことはないだろうか。実際、会話が続かないことで、会話に対する苦手意識が生じることもある。

そこで今回は、話し方のプロに、仕事やプライベートで会話が続かない人が持つ悪い癖をピックアップしてもらい、そこから解決策を伝授してもらう。今すぐにでも実践に使える技なので、ぜひチェックしておこう。

会話が続かない原因はズバリ「会話の仕方を学んでいない」から

仕事でもプライベートでも、会話が続かない原因はズバリ何なのか。年間2,000回もの話し方セミナーや研修を行うモチベーション&コミュニケーション代表取締役で、自らも教える桐生稔氏は次のように答える。

【取材協力】

桐生 稔氏
株式会社モチベーション&コミュニケーション代表取締役
2017年、社会人の伝わる話し方を向上すべく、株式会社モチベーション&コミュニケーションを設立。現在全国40都道府県で年間2000回伝わる話し方セミナー、研修を開催。具体的で分かりやすいメソッドが評判を呼び、日経新聞、プレジデント、東洋経済ONLINE、 YAHOO!ニュースに掲載される。著書「雑談の一流、二流、三流」(明日香出版)は10万部を突破。他に「10秒でズバっと伝わる話し方」(扶桑社)、「30秒で伝える全技術」(KADOKAWA)、「説明の一流、二流、三流」(明日香出版)がある。

「『会話の仕方を学んでいない』。あえて一言で現すならこれに尽きると思います。とくに学ばなくても、誰とでも会話ができます。だからあえて会話の仕方を学ぶ人は少ないです。

呼吸や、歩き方もそうです。あえて学ばなくても、呼吸もできるし、歩けます。ただ、呼吸の正しい方法を学べば、体のコンディションが抜群によくなります。きちんとした歩き方をマスターすれば、体の消費エネルギーが増して、痩せます。

それと一緒で、会話も、上手くいく考え方と方法論があります。会話が続かないのであれば、まずは会話が続くメカニズムを把握し、上手くいく方法を実践してみることをおすすめします」

仕事で会話が続かない人が持つ悪い癖5つ

仕事中、顧客や先輩、同僚などと会話を続けたいシーンというのはよく訪れるだろう。そんなとき、会話が続かず沈黙が訪れると、気まずい空気になるだけでなく、商談や関係性そのものが不安に傾くなど、仕事の結果に響くことも少なくない。

仕事で会話が続かない人が持っている悪い癖を桐生氏に挙げてもらった。

1.先に声をかけない

「人は挨拶するより、されるほうが気持ちいいものです。『あ、〇〇さん!』と発見するより、発見されたいという承認欲求があります。だからこそ、コミュニケーションでは先に相手を発見し、先に声をかけると喜ばれます。できる経営者ほど『よ、元気か!』と先に声をかけます。交流会などに参加すると、売れている営業マンほど自ら挨拶します。離れていてもアイコンタクトをしてきます。

かつ、会話の主導権は先に声をかけたほうにあります。『〇〇さん、こんにちは!元気でした?最近お仕事何してるんですか?』『職場はどこですか?』『今度ランチでも行きませんか?』と、先に声をかけたほうが会話のペースを握ることができます。会話が続かない人は、先に声をかけないことが多く、その後も会話のペースを握れず、会話が続かないケースも多いのです」

2.話したくなるような表情をしていない

「人間が一番楽な顔は無表情です。笑顔でい続けるのは疲れます。しかし、無表情は相手が一番見たくない顔です。無表情だと、相手の気持ちが読めないからです。嬉しいのか、楽しいのか、怒っているのか、わからないと会話がしにくいからです。

コミュニケーションの達人は、自分がしたい顔ではなく、相手が見たい顔をします。相手が見たい顔とは、思わず話したくなるような、微笑んでいるような優しい笑顔です。

いつもそういった顔をするのは大変です。しかし、誰かと会話するときだけは、『自分がしたい顔ではなく、相手が見たい顔』とスイッチを切り替えて、表情をリセットすることが必要です」

3.相手に好奇心を持たない

「相手の方はどんな方なんだろう?どんなお仕事をされているのだろう?と、自分が知らないことを知ろうとする好奇心が欠如しています。

新しい情報を仕入れることができる。という好奇心が湧いてこないと、相手に質問することもなければ、興味深く話を聞くこともありません。まるで新聞記者が取材するかのように、相手から話を引き出す意識が必要です」

4.話したいことがあっても躊躇する

「こんなことを聞いてもいいのだろうか?あんなこと言ってもいいのかな?上手く言葉がまとめられない…など、言いたいことがあっても躊躇する癖がある人は、会話の数が減ります。打席に立つ回数が少なければ腕も磨かれません。会話を続ける技術も身につかないのです」

5.会話をする機会が圧倒的に少ない

「繰り返しになりますが、そもそも会話をする機会自体が少ないことも一因です。機会が少なければ会話は上手くなりません。野球を覚えたての状態で、いきなり甲子園に出れないのと一緒で、やはり会話にも場数が必要です」

会話を続けるための技5つ

そこで、会話を続けるための解決策として、使える技を5つ教えてもらった。

1. 先手必勝

「先述の通り、先に気づくこと、先に挨拶すること、先にアイコンタクトすることです」

2.相手が見たい顔

「先述の通り、自分がしたい顔ではなく、相手が見たい顔をすることです」

3.話したくなるリアクション

「話し上手よりも、話させ上手のほうが、会話が続きます。そのために、相手が話したことに対するリアクションが命綱です。『へぇ~』だけでは、聞いてもらっている感じがしません。『そうなんですか!』『それは驚きですね!』『スゴイ!はじめて聞きました!』『かぁ~勉強になります!』『はぁ~それは本当にご苦労様でした』などなど、リアクションのボキャブラリーを増やし、相手が話したくなる演出が必要です」

4.極上の質問

「会話が続く人は、質問の名人です。話が続く極上の質問を持っています。とくに話が盛り上がるのは、『なぜ?』という質問です。『なぜテニスをはじめられたんですか?』『なぜジムに行くようになったんですか?』『なぜ起業されたんですか?』。

『なぜ?』は動機を聞き出す質問です。何かをはじめるときは、必ずそこにエネルギーが宿っています。それをヒアリングする質問なので、会話にもエネルギーが宿ります。

他に、出身地に関する話題もエネルギーが宿ります。生まれた土地なので、多くの方が喜んで色々お話してくれます。『どんな町なんですか?』『名産はなんですか?』『たまに帰られたりするんですか?』というような会話です。

さらに、両親や家族の話にもエネルギーが宿ります。もっとも近い存在だからです。『どんなお父さんですか?』『ご両親は何をされていらっしゃるんですか?』『お子さんはお二人でしたっけ?』『お子さんは○○さん似ですか?奥様似ですか?』『お子さん、部活かなりがんばっていらっしゃるんですよね?』『奥様がスーツを選ばれているんですか?』などなど。

もちろんこれらのプライベートなことを聞いてはいけない相手もいると思いますが、出身地や身内のお話は話しやすく、会話が続くテーマになります」

5.カミングアウト

「自分のことばかり話す人は好かれませんが、まったく話さない人も好かれません。どんな人かわからないからです。ですから、自己開示も大事なポイントです。自分のことを話すときは、『私、実は…』と少しカミングアウトすることをおすすめします」

例)
「私、今でこそ数字を扱う部署におりますが、小さいことから数学だけは苦手で…」
「私、営業職をしておりますが、実は人と話すのに慣れていなくて…」
「実はものすごく人見知りで、いまコミュニケーションを勉強しているんです…」

「このように、少しカミングすると、相手は心を開いて話してくれていると認識します。そうすると相手も心を開いて色々話してくれます。結果、会話が続きます」

プライベートで会話を続けるポイント

ところで、家族やパートナー、友人などと話をするときに、会話が続かないこともあるだろう。仕事の会話とは原因や技は異なるのだろうか?

「プライベートの会話と仕事の会話では目的が違います。仕事では会話によって、何かしらの結果をゴールとしていることが多いです。例えば商談で契約をいただく、上司と関係性を築きながら仕事で成果を出す、などです。一方で、プライベートでは、関係性を深めることを目的にしていることがほとんどです。例えばお友達と仲良くなる、彼女と親密になる、家族の絆を深めるなどです。もちろん、仕事でも関係性を深めることを目的にする会話もありますし、プライベートでも結果を目的にするものもありますが、比重が違うということです」

●プライベートで会話を長続きさせるには

「プライベートでは、話の中身や、会話の整合性に重きを置く必要はありません。正しいことを言わなければいけない、意見が合わないといけないという軸ではなく、『結論のない話だけど、なんだか楽しい』『ダラダラ続くけど、面白い』といったものでも、その場が温かく、楽しい空間であればよいわけです。ですので会話の中身に固執する必要はなく、温かい、楽しいというところを意識すればよいでしょう。反対に、楽しい空気を壊すような、相手の話を否定する、途中で遮断する、意見を押し付けることは禁物です」

今回紹介されたポイントと技を踏まえて、仕事でもプライベートでも会話を長続きさせたいシーンに活用してみよう。

取材・文/石原亜香利

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