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どうしようもない睡魔に襲われてしまった時、”微睡んだ”経験がある人も少なくないだろう。「微睡む」とは、少しの間うとうとすることを意味する言葉の一つ。とても美しい響きのため、日常生活でぜひ活用したい言葉の一つだ。
そこで本記事では、「微睡む」の正しい意味と語源を解説する。具体的な例文や類語、英語表現も併せてチェックしてほしい。
「微睡む」の正しい意味と語源
この「微睡む」、正しい読み方は「まどろむ」。まずは、言葉の正しい意味とその語源を見ていこう。
「少しの間ウトウトする様子」を意味する動詞
微睡むとは、「少しの間うとうと眠ること」を意味する言葉。睡魔に勝てず、気づいたら眠ってしまっていた場合や、寝る気がなかったにもかかわらず浅く眠ってしまった場合に、この表現を用いる。
なお、実際に眠ってしまった時だけではなく、眠くてぼんやりとしている様子を表すこともある。少しの昼寝や仮眠、眠気を催してぼーっとする様子などをイメージすると、分かり安いかもしれない。ちなみに、辞書によると「眠る」「寝入る」などという意味も出てくるが、一般的には「少しの間だけ浅く眠る」という意味で使われている。
語源(由来)は「目元の表情」
微睡むは、もともと「目(ま)どろむ」と表記されていた。人は眠くなると、目がとろんとしてうつろになることも少なくない。そんな様子から「目どろむ」という言葉が誕生したと言われている。しかし、「目どろむ」という表現では文字を見ただけでその様子が伝わりづらかったため、分かりやすさを優先して「微睡む」という当て字が使われるようになったという。
「微睡む」の英語表現
微睡むを英語で表す場合、「doze/少し眠る、家居眠りする」、もしくは「nap/昼寝」を使うと良いだろう。「doze」は、動詞にすると「doze off/うとうとする」となり、「I love dozing off in the sun./日向で微睡むのが至福の時」と用いることができる。
なお、「nap」は「have a nap/昼寝をする」と表し、「I will have a nap today./私は昼寝をします」と使うのが一般的。その他にも「napped/転寝する」「napping/昼寝をする」と表現できることも覚えておこう。
「微睡む」を使った例文と類語
ここでは、実際に「微睡む」を使った例文をいくつか紹介する。正しい使い方をチェックして、上手に使いこなしてほしい。
「微睡む」の例文
「読書をしながらまどろむ時間が、最高に幸せな時間だ」
「波の音を聞きながら微睡むなんて、なんて贅沢な時間なんだ」
「昨日は深夜までバイトだったので、大学の授業中についつい微睡んでしまった」
「彼は、早朝から公園のベンチに腰掛けて微睡んでいる」
「微睡んでいる我が子の表情が、とても可愛いらしい」
「微睡む」の類語
「微睡む」と似た意味を持つ言葉はいくつもあるが、ここでは2つの言葉とその意味を紹介したい。いずれも睡眠に係る言葉だが、その微妙なニュアンスの違いを確認しておこう。
居眠り
居眠りとは、何かをしている途中で眠ることを表す言葉。一般的に、「眠ってはいけない状態に置かれているにもかかわらず、不意に眠ってしまうこと」を意味している。居眠りは漢字で、「居座って」「眠る」と書く。そのため、座っていたり、腰掛けていたり、もしくは、立っていたりする状況で、眠ってしまうことを言う。当人の意志とは関係なく、無意識に寝てしまっていることから、「微睡む」の類語と言える。
うたた寝
うたた寝とは、眠るつもりがないままうつらうつらする事、床には入らずにその場でうとうと眠ってしまうことを意味する言葉。うたた寝は、漢字で「転寝」と書く。そのため、「転」という文字が表す通り、横になってリラックスしているうちに、いつの間にか眠ってしまう状態をイメージすると良いだろう。例えば、「こたつに入りながらうたた寝をしてしまう」「ソファでテレビを観ながらうたた寝をする」など。布団に入ってしっかりと睡眠を取るのではなく、いつのまにか眠ってしまう様子を表すことから、「微睡む」の類語と言える。
半醒半睡
「半醒半睡」は、完全に目覚めているわけでも、深い眠りに落ちているわけでもない、ぼんやりとした状態を指す。体は休んでいるが、意識は部分的に残っているため、現実と夢の境目が曖昧な感覚になることが多い。この状態は、特に長時間の移動中や朝目覚める前後に起こりやすい。例えば、「ベッドで半醒半睡の状態で、遠くから聞こえる鳥の声をぼんやりと感じていた」などが挙げられる。「微睡む」の類語の一つだ。
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