ドコモ・au・ソフトバンクのメインブランドで購入したスマートフォンには、基本的に「SIMロック」がかけられています。
SIMロックは、それぞれの通信キャリアが定めた条件を満たした場合、自分で解除が行え、お手持ちのスマートフォンを「SIMフリー」の状態にすることができます。今回はSIMロックを解除するとどうなるのか、そのメリット/デメリットを紹介していきましょう。
SIMロックとは? 解除するとなにが変わるの?
まずは簡単にSIMロックとは何かについて紹介しましょう。ドコモ・au・ソフトバンクのメインブランドで購入したスマートフォンは、基本的に端末にロックがかけられており、ほかの通信会社のSIMカードを挿入してもデータ通信ができないようになっています。
この状態を「SIMロック」がかけられていると表現します。SIMカードにはユーザーの契約情報や電話番号といった情報が記録されているので、SIMロックがかかった状態だとほかの通信会社のSIMを挿して電話をするといった使い方ができません。
【参照】LINE MOBILE SIMロック解除は必須なの?解除する方法やメリット・デメリットを紹介!
SIMロックは自分で解除できる! メリット/デメリットはあるの?
スマートフォンにかけられているSIMロックは、条件を満たせば自分で簡単に解除することができます。ロック解除の条件や方法は各通信キャリアのHPに記載されているので、確認しましょう。
また、オンライン上でSIMロック解除の作業をするのが難しいという場合は、各通信キャリアの店頭で手続きを行えます。ただし店頭でSIMロック解除の手続きを行う場合は、3300円の手数料がかかるので注意しましょう。
SIMロック解除のメリットは?
SIMロックを解除するメリットは、通信キャリアで購入したスマートフォンに他社のSIMカードを挿してもデータ通信が行えるようになる点でしょう。各キャリアではスマートフォンとは別に回線のみの契約を行えるので、今のスマートフォンのまま他社に回線を切り替えたいという際には便利です。
また、通信キャリアではなくMVNO(格安SIM)に契約を切り替える際にも、今使っているスマートフォンをそのまま運用できる場合があるので、SIMロックを解除するのがおすすめです。
ただし、スマートフォンの機種によっては各通信キャリアが提供している周波数帯に対応していないこともあり、場所によっては通信が不安定になってしまうこともあります。
各通信キャリアが提供している周波数帯や、端末が対応している周波数帯はそれぞれのHPから確認できるので、回線契約を切り替える前に確認しておくと良いでしょう。
SIMロック解除にデメリットはある?
SIMロック解除を行った場合、基本的に大きなデメリットはありません。例えばドコモ・au・ソフトバンクのメインブランドで購入したスマートフォンのSIMロックを解除した後でも、故障修理はそれぞれの窓口にて対応してくれます。
ただし、スマートフォンを購入した通信キャリア以外のSIMカードを利用するにあたっての動作確認・動作保証などはありません。また、SIMロック解除を実施した場合の携帯電話に保存されていたデータの変化・消失なども保証されていません。
端末保証は行われないので、SIMロック解除を行う際には、あらかじめ自身でバックアップを作成しておくと良いでしょう。
【参照】ドコモ SIMロック解除
【参照】au SIMロック解除のお手続き
【参照】ソフトバンク 「SIMロック解除」について教えてください。
「SIMロック」は2021年10月から原則禁止になる!?
2021年5月28日に総務省が発表した「移動端末設備の円滑な流通・利用の確保に関するガイドライン」では、2021年10月1日よりSIMロックがかけられた端末の販売を原則として禁止する方針が示されています。
そのため、2021年10月以降にスマートフォンを購入した場合は、購入時点からSIMフリーの状態で端末を購入できるようになります。
ただし、割賦代金など不払い行為が行われるおそれが低いことが確認できない場合において、利用者の権利や競争への制限効果がより低い他の代替的な手段では割賦代金不払い行為を防止することが困難であると認められる場合には、例外的にSIMロックの設定が認められる場合もあります。
この場合も、のちに端末代金の総額が支払われた場合や、信用確認措置に購入者が応じ、その結果が適正であると確認出来た場合などには利用者の手続きがなくてもSIMロックの解除をすることが義務付けられます。
つまり、端末代金を確実に支払ったり、月額支払いをクレジットカードに設定しておけば、原則的にSIMロックはかけられていない状態の端末を購入することができるようになります。
【参照】総務省 移動端末設備の円滑な流通・利用の確保に関するガイドライン
※データは2021年7月上旬時点での編集部調べ。
※情報は万全を期していますが、その内容の完全性・正確性を保証するものではありません。
※製品のご利用はあくまで自己責任にてお願いします。
文/佐藤文彦