「パワーサプライ」とは、安定した電力を接続する機器へ供給する電力供給機器のことで、音楽業界では複数のエフェクターに電源を供給する機材を指す。ギタリストなら必携となる音楽機材だ。電力が不安定だと、ノイズが発生したり音がいまいち出なかったりと、本来の演奏ができないこともある。いまの音に満足できていない人に向けて、この記事ではパワーサプライを3種類に分けて紹介していこう。
【目次】
・持ち運びしやすくて手軽!分岐型パワーサプライのおすすめ3選
・高くても音質重視!ノイズが起きにくい独立型パワーサプライのおすすめ6選
・独立型よりもリーズナブル!通常型パワーサプライのおすすめ3選
持ち運びしやすくて手軽!分岐型パワーサプライのおすすめ3選
3種類の中で、もっとも手軽に導入できるのが「分岐型」のパワーサプライだ。ACアダプターからコードを分岐させてそれぞれのエフェクターに繋ぐ方式なので、荷物にもならず持ち運びしやすい。ただし、電圧が一定にならないデメリットがあり、ノイズが起きたり音質が安定しなかったりする点は許容したい。「とりあえずパワーサプライを使ってみたい」という入門機材としてもおすすめだ。
なお、使用エフェクターの電流(mA)の合計値が、パワーサプライの最大消費電流を超えると、当然だがその機材は使えなくなる。どのタイプを選ぶときも最大値に注目しておきたい。
Donner DC9V 1A アダプター エフェクター電源分岐パッチケーブル
分岐型のパワーサプライ。最大5つのエフェクターを接続できる。こちらの商品は、ノイズが出にくいマグネットリング型になっている。高純度OFC(無酸素銅)内装芯線の使用により、抵抗や歪みをより少なくする。9V仕様のエフェクターは使用可能。
ワンコントロール Daisy Chain Five
分岐型のパワーサプライ。こちらも最大5つのエフェクターを接続できる。センターマイナスのエフェクターに使用でき、市販の極性反転ケーブルを使えばセンタープラスのタイプにも使用可能だ。
L字型のプラグを採用し、ペダルボード内で無駄なスペースを必要としない。プラグキャップがついているので、使わないケーブルが金属に触れる危険性が少ない。キャップ付きが欲しい人におすすめ。
LEKATO エフェクター電源 6チャンネル パワーサプライ
こちらは6つに分岐しているタイプのパワーサプライ。ノイズが起きにくい設計になっている。だいたいのギターエフェクトペダルに対応するので、コスパが非常にいい。
高くても音質重視!ノイズが起きにくい独立型パワーサプライのおすすめ6選
サウンドにこだわる人におすすめなのが、「独立型」のパワーサプライだ。1つの端子につき1つの電源供給回路が搭載されているので、アナログエフェクターとデジタルエフェクターを同時に使ってもノイズが起きにくい。価格が高くなっても音にこだわりたい人は独立型を検討してみよう。
MOSKY DC-Tank 独立型パワーサプライ
独立型のパワーサプライ。プロミュージシャンも愛用している、手のひらサイズで小型。軽量でコンパクトなのが魅力。独自のノイズ処理技術で超強力なノイズフィルターを搭載。事故による回路内のショートなどを防ぐ保護機能付き。
FIREGLOW オールアイソレーテッド ペダル電源供給ユニット PPS-01
独立型のパワーサプライ。こちらも小型で、手のひらサイズのコンパクトさがウリだ。完全に独立しているので、アナログとデジタルを同時使用したときのノイズなどを排除できる。すべてのDCアウトは大容量の300mA以上、500mAのDCアウト(2口)は9V、12V、18Vが選択できる。
VooDoo LAB PEDAL POWER 2 PLUS
独立型のパワーサプライで、世界的なプロミュージシャン にも愛用されている。全8個の接続端子のうち、6つが9V/12Vで切り替え可能。背面にはAC出力付きと、この1台でほとんどのエフェクターに電源供給ができる。
Strymon Ojai-X 9Vハイ・カレント・ DC パワー・サプライ
独立型のパワーサプライ。9V5口、1端子ごとに最高出力500mA。ノイズはかなり低く抑えられ、仕様端子もLEDでわかりやすく表示されるなど、機能性に優れたパワーサプライだ。
Free The Tone PT-3D DC POWER SUPPLY パワーサプライ
独立型のパワーサプライ。こちらはギタリストにはおなじみのブランド「フリーザトーン」の「PTシリーズ」だ。8端子のうち2端子が500mA出力、残り6つがノイズフィルター装備の端子になっている。本体がかなりしっかりしているので、機動力重視 ハードな環境下での演奏時にもおすすめ。
ammoon パワーサプライ 8独立 DC9V/18V
独立型のパワーサプライ。こちらも端子を使用しているのがひと目でわかるLEDランプ付きだ。本体はアルミ合金でしっかりした作りになっているが、非常にコンパクトで持ち運びしやすい。よく持ち運ぶ人におすすめだ。
独立型よりもリーズナブル!通常型パワーサプライのおすすめ3選
「通常型」は「独立型」のように各端子が独立して電源を供給しないので、デジタルとアナログエフェクターが混在するとノイズが発生することもある。ただ、独立型より安価なものが多く「分岐型は選びたくないけれど、独立型は予算的に厳しい…」という人におすすめだ。
CAJ パワーサプライ AC/DC Station VI
通常型のパワーサプライ。進化し続けるCAJ AC/DC Stationが、新機能に加えて小型化に。供給電電流がひと目で分かる「デジタルボルテージメーター」を搭載。このモデルはリニア方式を採用しており、低ノイズで使いやすい。
キクタニ エフェクター用パワーサプライ KP-10
通常型のパワーサプライで、3000円台とコスパが非常にいい製品だ。接続状態によってはノイズが発生しやすいが、ショートしないような保護機能や各チャンネルのLEDライトなど、最低限の機能は搭載されている。
One Control エフェクター用 パワーサプライ
通常型のパワーサプライ。手のひらサイズなので、スペースを取りたくない人におすすめのモデル。8個が9V、1個は12-18Vを備え持つ。このコンパクトさとは裏腹に最大電流量は2000mAとハイパワーなのが特徴だ。
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文/ねこリセット