『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』『ジュラシック・ワールド』クリス・プラット主演・初製作総指揮!
2021年7月2日よりAmazon Prime Videoで独占配信中のSFアクション大作映画『トゥモロー・ウォー』が好評だ。
監督は『レゴ® ムービー』シリーズのクリス・マッケイ。
あらすじ
元軍人、退役後は高校で生物教師をしているダン・フォレスター(クリス・プラット)。
愛する妻と娘に恵まれて幸せなダンであったが、「生きている間に何か大きなことを成し遂げたい」と常々考えていた。
生物学の専門知識を活かしてラボへの転職を希望していたが、結果は不採用。
落ち込みながら自宅のテレビでサッカーの試合を観戦していると、突然ピッチに30年後の未来からやってきた人々が現れ、重要なメッセージを伝える。
2051年、人類は未知のエイリアン“ホワイトスパイク”との戦争に敗れ、滅亡寸前。人類を救うために残された唯一の方法は、現代から未来に兵士を送り込み、過去と未来の人類が力を合わせて戦うことだという。
そこで各国政府は、急きょ未来への転送施設を建設。各国の軍隊が2051年に送り込まれホワイト・スパイクと戦闘するが、現代への生還率は非常に低い。
そこで未来への派兵を軍の半数のみに抑えるため、民間人からも徴兵をすることになる。
反戦運動が広がりを見せる中、ダンのスマホにも“召集令状”が届く。
見どころ
生徒を教え導く教師として、そして娘をもつ父親として、次世代の未来を守るために30年後の地獄絵図のような戦場へと向かったダン。
前述の通り「生きている間に何か大きなことを成し遂げたい」と常々願っていたダンにとって、今回の戦いは次世代のためでもあり、そして自分自身のためでもあるようだ。
ラボへの転職は叶わなかったが、元軍人と化学教師の両方の実務経験を活かして、思いがけない形で“人類の未来に貢献”することとなる。
ところが本作における政府の対応は、緊急事態とはいえ全体的になんだかとても雑。訓練期間もほとんどなく、ぶっつけ本番&やっつけ仕事感が否めない。
民間兵のバックグラウンドは様々で、戦闘服は原則自由。ダメージジーンズとヨガパンツと短パンは不可で、政府支給の服に着替えを命じられる。しかし市販の安価な迷彩柄ジャケットやコック帽はなぜか許可されるなど判断基準が曖昧で、この事からも現場の迷走が伝わってくる。
しかも、未来に転送された兵士はパラシュートなしで空から落下するようになっている(ダンは幸いプールに落下)。
未曾有の危機における混乱ぶりは、コロナ禍と被る場面もある。
さらに、未来に行く前にホワイトスパイクがどんな姿かたちのエイリアンなのかも、民間兵は絶対に教えてもらえない。
「(見た目が恐すぎて)人員が激減するはずなので」画像や映像は見せられないとのことだが、そんなこと言われたら余計に恐ろしくて不安でたまらなくなると思うのだが……。
「怖すぎるから実際に対面するまで外見はヒミツね!」と事前に言われていた凶暴なエイリアンと、比較的軽装備での戦いを強いられる民間兵たち。しかも初対面は薄暗いビルの中……。
せめてもう少しハイテクな武器や戦闘服を持たせてあげて欲しい!
他にも色々ツッコミどころは多い本作だが、それらも含めて派手なアクションシーンと共に楽しめる作品だ。
なおゾンビ映画『アーミー・オブ・ザ・デッド』にも少し似ているので、本作が気に入った方にはぜひこちらも併せてオススメしたい。
『トゥモロー・ウォー』
Amazon Prime Videoで独占配信中
文/吉野潤子