今の時代、主流になってきた検索ツールといえばInstagram。
「ググるはもう遅い!これからはタグる時代!」ともよく言われ、Facebook社の公式情報でも、特に日本のInstagramユーザーがハッシュタグ検索をする(タグる)回数は、グローバル平均の5倍だというデータも発表されている。
しかしInstagram動向調査を実施したところ、Z世代がハッシュタグ検索以上に利用している場所が見つかった。それが発見タブだ。
発見タブとは、レコメンド機能が搭載されたInstagramの検索待機画面のこと。
しかもこのレコメンド機能、年齢や性別といったデモグラフィックはもちろん、個人の趣味嗜好に合わせた投稿コンテンツも表示する。この発見タブに使われているAIアルゴリズムによって、発見タブには利用者にとって関連性が高いコンテンツや話題性のある投稿が表示されるようになっているのだ。
この度、株式会社Radixでは、3アカウント合計20万人のフォロワーを対象とした【2021年最新】Instagramの動向調査を実施。発見タブのレコメンド機能によるユーザーの”新たな消費行動の形”が明らかになったので、調査結果とともに紹介していく。
【2021年最新】Instagramの動向調査
はじめに「Instagramをどんな時に利用しますか」と質問したところ、「暇な時にInstagramを使う」という回答が圧倒的に多かった。つまり、ユーザーは明確な目的なくInstagramを開くことが多いと言える。
次に「暇つぶしでInstagramを開いた時、画面のどこを見ますか?」と質問したところ、「発見タブ」が最多だった。レコメンドされた新しい情報など適度な刺激と出会い、コンテンツ消費を楽しむことができる発見タブを、暇な時に重宝している人は多いようだ。
さらに「発見タブの投稿がきっかけで購入したいと思ったことはありますか?」と質問したところ、74.1%もの人が「とてもよくある」「よくある」と回答した。暇な時間において、Instagramの発見タブに載った投稿を見て、コンテンツを消化する中で、購買意欲が掻き立てられている人は多いようだ。
では、発見タブから購入したいものが見つかった場合、ユーザーはどのような行動をとるのだろうか?
「発見タブで購入したいと思う投稿は見つかったら何をしますか?」と質問したところ、59.4%で圧倒的に「投稿を保存する」という人が多かった。その次に多い「スクショを取る」人と合わせると、全体の80.9%は商品を忘れないようにするための”メモ書き的な行動をする”ことがわかる。
対してタグったり、ネットで検索したりする人は19%との結果になった。発見タブからのリーチは、きっかけありきのハッシュタグ検索とは違い、ダイレクトで購入意思まで持っていくことが可能だということがわかる。
つまり、従来の”認知→興味(関心)→検索(比較検討)→購入”という購入までのフローを、発見タブであれば”レコメンド→購入”に短縮させることができるのだ。
ではレコメンドはどのようにして認知→興味(関心)→検索(比較検討)の役割を補っているのだろうか?
まず発見タブで認知できる投稿の全ては、レコメンド機能によってユーザーが興味(関心)のあるコンテンツに絞られている。よって、発見タブに表示される時点で、認知→興味(関心)のフローを同時に通過していることになる。
次に情報過多の現代において、検索という手段はユーザーの意思決定をサポートするのではなく、むしろ迷いを生み意思決定を妨げる。そのため、自分と趣味嗜好の似た1ユーザーの声を意思決定の判断材料としている。
このようにしてレコメンド機能は、従来の認知→興味(関心)→検索(比較検討)をまとめた代替としての役割を果たすことができていると言える。
これからの時代はタグるじゃなくてタブる!
ユーザーは用途によってハッシュタグと発見タブを使い分け、暇な時にInstagramを開き、発見タブを閲覧することが多いようだ。
そして発見タブは、従来の”認知→興味(関心)→検索(比較検討)→購入”という購入までのフローのうち、認知→興味(関心)→検索(比較検討)の部分をレコメンド機能が代替となることで、”レコメンド→購入”へと短縮させる。
以上のことから、今後は、ハッシュタグよりも発見タブから購入を決定する、いわば”タブる”が時代のスタンダードとなることが予測される。
出典元:株式会社Radix
https://radix-media.co.jp/
構成/こじへい