目的によって様々なスタイルが存在する2拠点生活(デュアルライフ)。週末のアウトドアライフを楽しむ家族、リタイア後の移住を見据えたご夫婦、単身赴任のように2拠点生活を行なう地域おこし協力隊員。実際に2拠点生活をしている彼らの生活スタイルと、生の声をご紹介!
神奈川県横浜市 ⇔ 千葉県南房総市
週末の刺激がすべて仕事の糧になっています
房総半島南端に位置する南房総市。その山の中に2拠点目の家を購入した川鍋宏一郎さんは、ほぼ毎週末通っているという。この土地を手に入れたきっかけは土地の人の紹介だ。
「数年前からシェア里山の〝ヤマナハウス〟や、こちらに移住した友人の家に通っていたところ、3年ほど前に人づてで紹介されました。川を渡らないと入れないというのもいいし、ひと目で気に入って借りることに。当初は1500坪ぐらいと聞いていたのですが、買うとなって地図を見たら4500坪もあったんです」
それを2年前、約350万円で購入し、今の家を建てたのが昨年12月。
「もともとは古民家をリノベする予定だったのですが、平屋は手狭なうえに基礎がブロック塀だった。いろいろ考えた末、一時的にローンの二重支払いが発生するけれど、建てたほうがいいかなと。使ってない時は民泊に使えるかもしれないし、と」
購入には別荘などが対象のセカンドハウスローンを使用。ローンを組むにあたっては奥様にリスクヘッジや今後の計画などをプレゼンした。
「金曜の夜に家族で横浜を出て、日曜夜に戻る生活です。今はリモートがOKになり、ひとり残って1週間丸々過ごすことも。環境が変わることで仕事にもより集中できるようになった気がしますね。ここは薪ストーブのおかげで冬でも室内ならTシャツ1枚で過ごせるし、子供たちはストーブで焼くピザを楽しみにしています」と、ご自身はもちろん、ご家族も2拠点生活をガッツリ満喫中だ。
外資系IT企業・営業 川鍋宏一郎さん
奥様の知美さんと、小学5年生の汐雫(しずく)ちゃん、3年生の香楓(かえで)ちゃん、黒豆(オス2歳)の5人家族。深いブルーのログハウスが緑に映える。
仕事は書斎かリビングですることが多い。インターホンがなく、Webミーティング中に近所の人に声をかけられることもあるとか。
前の持ち主の荷物でいっぱいだった納屋は片づけてDIY作業スペースに。古い壁をはがして新しい壁を張ったり、やることはまだまだある。畑ではそら豆などの地元野菜を栽培。
千葉県南房総市はこんなトコロ
沖合を流れる暖流の影響で、冬は暖かく夏は涼しい気候のため一年中過ごしやすい。都内からなら、クルマで約90分、電車でも約2時間。今年7月にはトライアルステイを実施する予定だ。
人口/3万6657人 面積/230.10km² 気温/最高35.4℃ 最低-3℃ 主な産業/農業・漁業・観光業 移住相談窓口/総務部企画財政課 電話0470・33・1001
取材・文/内野智子
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