「どこか遠くへ行きたいなぁ」
どんよりとした梅雨。雨続きでツーリングも滞りがちですね。沈んだ気分で天気予報を見ていると、まとまった晴れの日を発見しました。
「行くなら今しかない!」
さっそく愛車のクロスカブに荷物を詰め、出発です!
爽やか!新緑のツーリング
やって来たのは富山県砺波市。今回は国道471号線を通って岐阜県奥飛騨温泉郷を目指します。
新緑が生き生きと茂る道ですが、冬は豪雪地帯。連続するスノーシェッドを走り抜けます。
スノーシェッドとは、雪崩対策に屋根が付いた道路。中は空気の通り道になっていて、日陰に溜まった涼しい風と、太陽の光で温められた風とが混ざりあいながら体にぶつかってきます。こういうところがバイクのいいところ。全身でその場の空気を味わえるんです。
瑞々しい若葉が広がる景色を、オレンジ色の柱が額縁のように切り取っているのがまぶしい。
大長谷第二発電所前にて。エメラルドグリーンの水がロマンチックな雰囲気です。
ルートの選択で一味違った楽しみ
今日は少し変わった道を選んでみたのでスリル満点です。
こういった道はもちろん危険ですが、交通量が少ないおかげで他の車にぶつかるような危険は少なく、ゆっくり自分のペースで走ることができるので、好きです。
鳥の声や川が流れる音をBGMに絶壁からの景色を眺めながら進みました。
峠を越えれば急に視界が開けます。
「ヤッホー!!」
思っていた以上のいい天気。気分は最高です!
夜はマイペースキャンプ
日が暮れる前にキャンプ場に着くことができました。
本日お邪魔したのは平湯キャンプ場。広い林間サイトが魅力の過ごしやすいキャンプ場です。
近くに本格的な日帰り温泉があるのも、このキャンプ場を選んだ理由のひとつ。設営が終わればさっそくお風呂に入り、1日走った汗をすっきり流しました。
6月に入っても奥飛騨の夜は冷えるので、湯冷めする前に焚き火を始めます。
ついでに岐阜のソウルフード、鶏ちゃん(けいちゃん)も焼いちゃいます。鶏ちゃんは、味噌や醤油ベースのたれにつけた鶏肉を野菜と一緒に焼く料理です。
鶏のむね肉はプリプリ、濃いめの味がお野菜にも染みて最高に美味しい!
夜の時間はゆっくり進みます。
時計も見ず、眠くなった時に眠る。ソロキャンプ中はそんな時間の使い方が好きです。
通行止めも結果オーライ!
午前7時。普段は寝坊ばかりする私ですが、キャンプ中は太陽の光のおかげでいつもよりスッキリ目が覚めます。(本当はもうちょっと早く起きたいんだけどね)
朝ご飯を済ませれば撤収。さっそく走りに行きましょう!
ところが。
張り切って出かけたのに、なんと、予定していた道が通行止めになっていたのです…!
「どうしよう?!」
一瞬慌てましたが大丈夫。こんな時のため、泊まりがけのツーリングには紙の地図を持ち歩くことにしているのです。さっそく良さそうな道をピックアップし、ルートを再作成。
トラブルも味方をしてくれたようで、ゴール地点の九蔵峠まで来ると目の前に御岳山が現れました。
こんなに暖かくなっても、山頂には雪が残っているんですね…!ゴツゴツとした岩肌、険しい斜面。御岳山の力強さに圧倒されました。
初めて走る道ばかりを選んでみた、発見がいっぱいの梅雨の合間の晴れツーリングでした。
文/高木はるか
アウトドア系ライター。つよく、しぶとく、たくましくをモットーにバイクとキャンプしてます。 愛車はversys650、クロスカブ110、スーパーカブ90。
高木はるかの記事は下記のサイトから
https://riding-camping-haruka.com
編集/inox.