それの世界的な流行は、私たちの生活を大きく変えつつある--といっても、連日ニュースなどで報じられ、私たちの生活を窮屈にしているコロナ禍のことではない。いま欧米やアジアなどを中心に世界中で流行している植物性ミルクの話だ。そしてそんな植物性ミルクのなかで、ソイミルク(豆乳)、アーモンドミルクに続くものとして今、オーツミルクが身近になりつつある。
オーツミルクとは、オーツ麦(燕麦)と水を原料にした乳白色の液体のこと。ミルクと呼ばれてはいるが、乳成分は一切含まない。最近では、複数の紙パック飲料がスーパーやコンビニの棚でも見かけるようになり、街では、オーツミルクを使ったメニューをアピールするカフェなども増え始めている。
清涼飲料水の雄も注目したオーツミルクのポテンシャルとは?
とりわけ注目されている理由には、この分野に日本コカ・コーラが新規参入したことがある。同社は『GO:GOOD おいしいオーツ麦ミルク』というブランドで、「なめらかプレーン」「こっくり濃いめ」「オーツカフェラテ」という3フレーバーを、200mlタイプと1000mlタイプの2サイズを用意し、関東中部エリア限定で発売開始した。現在はセブン・イレブン、そして一部のスーパーマーケットで取り扱われているほか、7月12日よりAmazon.co.jp、楽天市場などでのネット通販も始まる。「購買層は、従来の植物性ミルクとは違う男性層、そして他ジャンルからの流入などがあり、手応えを感じています」(日本コカ・コーラ マーケティング本部 ニュートリションカテゴリー/チルド シニアブランドマネジャー・高木正子さん)とのことだ。
↑写真左から、「GO:GOOD おいしいオーツ麦ミルク なめらかプレーン」1000ml:448円、同200ml:138円、「GO:GOOD おいしいオーツ麦ミルク こっくり濃いめ」1000ml:448円、「GO:GOOD おいしいオーツ麦ミルク オーツカフェラテ」200ml:138円(いずれも税込価格)。写真右/本シリーズのキャラクターの「ナマケモノおじさん」。Twitterの公式アカウントでは、ぬいぐるみの「ナマケモノおじさん」の投稿を楽しめる。
では、なぜ清涼飲料水を代表するプレーヤーが、この市場に新規参入してきたのか。日本コカ・コーラで『GO:GOOD おいしいオーツ麦ミルク』のマーケティングを担当する高木正子さんは、世界的に植物性ミルクの市場が急速に拡大し続けていること、それだけでなく、味も美味しく、コーヒーなどとの相性が良いこと、そしてZ世代などの若者などを中心に広がっているエシカル消費(倫理的消費。人権、社会、地球環境に配慮して作られた商品を選ぶ消費行動)の機運の高まりなどが背景にある、と話す。
なによりも同社らしいのは、この新ジャンルの飲料をライフスタイルの一環としてとらえて欲しいと提案しているところだ。
「この製品は、COVID-19が流行し始めた時期に、ブランディングの議論を活発化していました。毎日会社に行って働き、寝るためだけに家に帰るような生活が一変し、不要不急の外出は控えましょう、と言われ始めるなかで、自分の身のまわり、家族、さらには社会とのつながりを人々が考えるようになりました。そして、急いで、たくさんのモノを作り、たくさん稼ぐよりも、もう少し自分の価値観を大事にしよう、自分の時間を豊かにしよう、ということが意識されるようになった時期です。
私たちは、そうした人々のムードや世界観を大事にしました。つまり、『GO:GOOD おいしいオーツ麦ミルク』は、自分の価値観や自分の時間を大切にして過ごすときに飲んでもらえるようなブランドとして育ていく。そう考えて、パッケージやコミュニケーションのプランを企画しました」(前出・高木さん)
その狙いを端的に表しているのは、製品パッケージに描かれている「ナマケモノおじさん」だろう。このキャラクターが醸し出しているいい感じの脱力感や空気感は、『GO:GOOD おいしいオーツ麦ミルク』が商品陳列棚で並んだときのインパクトも意識されている。なぜならば、オーツミルクには、従来の乳製品や植物性ミルクと比較したとき、いくつかの健康面の利点を持つため、これをアピールされることが多い。けれども、『GO:GOOD おいしいオーツ麦ミルク』は、そうした土俵とは違うところで戦うことを選択しているからだ。
「スーパーやコンビニなどのチルド売り場を見てみると、“この製品には何が入ってます!”“私たちは、すごいでしょ”と叫んでいるものが並んでいるような印象がしたんです。その一方で、誰が、どういう気持ちで、どういう飲用シーンで飲む、というお客様自身のことは、あまり紐解かれていない印象がしたんですね。そこは、皆さんが自分で考えて飲ください、という感じで。
その領域で、われわれが新しい提案ができるかもしれないと考えたのです」(前出・高木さん)
こうした発想は、マーケティングの歴史とともに歩んできたブランドを築いてきた同社ならではのものだろう。製品パッケージの「ナマケモノおじさん」は、『GO:GOOD おいしいオーツ麦ミルク』のTwitterアカウントで月曜日毎に、<げつようび ボチボチやろう なまけつつ>など、人のやる気をあえてくじくような投稿をする。こうした気分を通じて、ふと立ち止まり、自分らしさを考えるとき、オーツミルクを飲んでみては? というライフスタイル自体の提案しているのだ。
大手とガチで戦い続けた地場企業も参入!ガツンとした健康感を味付けに
長年チルド売り場を主戦場としてきた、愛知県岡崎市に本拠を置くマルサンアイ。同社も今年の春から『マルサン オーツミルク200ml』を全国発売を開始した。
↑マルサン「オーツミルク200ml」。140円(税込価格)。豆乳を中心とした植物性ミルクを40年以上手掛けてきたマルサンアイは、国内製造の紙パック飲料として初めてオーツミルクを製品化した。
マルサンアイは、大豆を主原料とするみそ・豆乳、無菌充填技術を活かした飲料などを作る中堅企業。豆乳は同社の主力商品で、キッコーマンに次いで、シェア第二位の存在として奮闘している。その実績を守るだけでなく、2013年からはアーモンドミルク、そして今回のオーツミルクを発売するなど、時流の変化にも敏感で、植物性ミルクの分野の盛り上がりを追い風に成長を試みる。
↑愛知県岡崎市にあるマルサンアイの社屋。創業は1952年で、今春に創業70周年を迎えた。
原料のオーツ麦は北欧から輸入しているが、日本国内で製造を行なっていることをマルサンアイは強みとする。そして、スーパーの日配品(店舗に毎日配送される商品の意)やチルド品の売り場向けに商品を作ってきた経験とノウハウを持つことも、自社の特徴と考える。
「オーツミルクは、これまでは輸入したものだけでした。なので、日本で作って、日本で売る第一号商品になりたい、それを目指して作りました」(マルサンアイ 商品企画担当 梶原俊一さん)
ちなみに『GO:GOOD おいしいオーツ麦ミルク』もパッケージにあるとおり、国内で製造を行っている(製造元は、ふくれん)。発売はマルサン『オーツミルク200ml』のほうが少し早かったので、梶原さんの目標はクリアした。
とはいえ、後述するダノン、そして新規参入した日本コカ・コーラは、いずれもグローバル市場においても屈指の大企業。一方のマルサンアイは、2020年9月期の決算会見で、<“夢”の売上高300億円目指す/渡辺社長>(食品産業新聞社ニュース)と、会社の規模は大きく違う。それでも、勝算はあるのか?
「健康志向の飲料と、清涼飲料は、お客さんの性質が違います。そこに響くような、中身、設計、パッケージというものがあるんです。
当社では、豆乳を作り続けて40年間の歴史があり、そこでの試行錯誤や失敗もたくさん経験しました。そうしたなかで、こうすると、こういうお客さんにウケる、というノウハウはある。それを新しいカテゴリーである植物性素材で活かし、勝ち残る自信もあります」
梶原さんの言う設計には、配合する原料などのバランスのほかに、味を整えることも含んでいる。
「豆乳も各社の競争や、試行錯誤が繰り返されるなかで飲みやすくなりました。ただし、飲みやすくしすぎると清涼飲料水と変わらなくなってしまう。やはり、チルド売り場の紙パック飲料は、ガツ~んと体にいいなぁ、と感じられることが大事なんです。よって、開発者メンバーの間では、“ジュースにするな!”が合言葉になっています。
私たちは、この“健康感”を、欠かすことのできない要素として考え、商品の設計をしているんです」(前出・梶原さん)
『GO:GOOD おいしいオーツ麦ミルク』が、飲む時間や気分を大事にして訴求しているのに対し、『マルサン オーツミルク200ml』は、オーツミルクの特徴や魅力を前面にアピールする。両者のアプローチはまったく異なるようだが、実は、どちらもオーツミルクの特徴や世界観を良く表している。なぜならば、オーツミルクは、美味しく健康的な飲み物でありつつ、カフェオレなどのイメージと重なり、時間を楽しむときの飲み物という側面も持つからだ。そのうえ、他の植物性ミルクと比較して地球環境への負荷が少ないという学術的な報告もあることから、ミレニアルズやZ世代などに関心の高いエシカル消費の文脈でのアピールができる。
つまり、トレンドに敏感な若年層から、体調の変化や健康が気になる大人層まで幅広くマーケティングの物語を紡ぐことができる。これもオーツミルクの市場に新しいプレーヤーが増えつつあることの背景にあるのかもしれない。
カフェラテ文化の担い手が注目!日本市場にも合うやさしい美味しさ
ところで、上述のようにオーツミルクの紙パック製品が各社から登場しているが、これらは、まだスーパーやコンビニで手軽に購入できるわけではない。
↑エスプレッソにオーツミルクを合わせたオーツミルクラテ。ショート429円〜(税込価格)。
こうしたなかで、いまもっとも手軽にオーツミルクを楽しめるのはスターバックス・コーヒーだろう。スターバックス・コーヒーは、昨年春に期間限定でオーツミルクをテスト販売し、好評だったため、今年3月から再びメニューに加えている。今後1年程度をめどに提供し続けるとのこと。
「スターバックス・コーヒーは、1996年から日本に店を開いてから、ラテを通じてコーヒーの楽しみ方を届けてきました。植物性ミルクは、以前からソイミルク(豆乳)を使ったソイラテが親しまれています。そして、2年前にアーモンドミルク、さらなるステップとしてオーツミルクラテを提供しています。
グローバルでは、ココナッツミルク、ライスミルク、マカダミアミルクなど、さまざまな植物性ミルクを提供していますが、日本のお客様には味覚の感覚が異なると思っています。たとえば米国ではココナッツミルクも人気ですが、少し自己主張が強い印象ですし、ライスミルクはお米が日本になじみがあり過ぎて違和感があるかもしれません。
そうしたなかでオーツミルクは、製造過程で生まれるほんのりとした甘みを持ち、やさしい仕上がりのラテになります。お客様から『砂糖を加えていますか?』とお問い合わせをいただくことがありますが、砂糖は使っていません。
スターバックスラテは、私たちプロダクト開発チームと、コーヒーの味や風味などを啓蒙する(日本には5人のみの)コーヒーリーダーシップチームが一緒になって開発をしています。私たちが大切にしているのは、カフェラテに使うエスプレッソとミルクのバランス。最初口に含んだときにミルクを感じるのですが、中盤から余韻ではコーヒーの香りや風味をしっかり感じていただける。オーツミルクラテは、それを優しく感じていただけます。もう3年以上前ですが、最初にオーツミルクを飲んだとき、こんなに美味しいものがあるんだ、と驚いたので、これをお伝えしたいと個人的にも思っています」(スターバックス コーヒー ジャパン 商品本部 東治輝さん)
今年の春に再導入した際は、スターバックスラテ、ソイラテ、アーモンドラテ、オーツミルクラテと、独立したメニューで提供されていたが、現在は、スターバックスラテのミルク変更(+50円)としてオーツミルクを選ぶことができる。このほか、ミルク単体で販売されている商品を、ミルク変更すると、オーツミルク単体としても楽しめる。
このようなメニューでの見せ方のほかに、オーツミルクを普及させるカギとなりそうなのは、パートナーと呼ばれるスターバックス・コーヒーの従業員の熱量だ。
「メニューの見せ方のほかに、今後オーツミルクを広めていくにはパートナーに、その美味しさを知っていただくことが大切と思っています。お客様が注文時に、パートナーがメニューをおすすめすることがあります。そのときにパートナーからオーツミルクを紹介されると、お客様も試してみようとなりますよね。そのためには、パートナーが自分の言葉でオーツミルクをおすすめすることを支援する必要があると思います。
過去を振り返ると、ソイミルクも日本に定着しましたし、アーモンドミルクもコンビニで手軽に買えるようになりました。オーツミルクについても、来店したお客様に、今日はオーツミルクラテ、今日はスターバックラテと、その日の気分で選んでいただけるように育てていきたい。そのためには、パートナーの方々の存在がとても大事と思っています」(前出・東さん)
ちなみに、スターバックス・コーヒー以外のカフェチェーンでもオーツミルクを採用するところは増えている。ブルーボトルコーヒーカフェもそのひとつで、同チェーンは2020年5月から+50円でオーツミルクを楽しめるようにした。また、小規模のカフェでも、オーツミルクをメニューに取り入れる動きは増えている。
↑ネスレ日本では、スターバックスのお店と同じアラビカ豆を100%使用し、お湯を注ぐだけでオーツミルクラテが楽しめる「スターバックス プレミアム ミックス なめらか ソイ ラテ/香ばしい オーツ ラテ」 (4本入り、税込で429円)を発売している。
こうしたトレンドは、オーツミルクの美味しさや健康面もさることながら、ラテアートの表現がしやすいという特徴を持つことからも加速しているようだ。業務用としては、ブルーボトルコーヒーカフェが採用している「マイナーフィギュアズ・オーガニック・オーツミルク」(取り扱いは、若翔)や、後述するダノンの「アルプロ」ブランドが扱う「アルプロ バリスタシリーズ オーツミルク」などがある。
いち早く上陸した「アルプロ」グローバルブランドゆえの次の一手
海外でのオーツミルクの盛り上がりを日本に紹介しているもう一つのメジャープレーヤーがフランスに本拠を置くダノンだ。同社は植物由来の飲料や食品を扱う「アルプロ」ブランドで、2020年春に関東から『アルプロ たっぷり食物繊維 オーツミルク ほんのり甘い』『アルプロ たっぷり食物繊維 オーツミルク 砂糖不使用』(いずれも250mlおよび1000ml)の販売を始め、10月からは全国展開をしている。
↑左写真/ダノンジャパンが扱う「アルプロ たっぷり食物繊維 オーツミルク ほんのり甘い」250ml、オープン価格。日本人に不足しがちな食物繊維のほか、カルシウムやミネラルなどを補い、牛乳の代替品としても遜色ない。右写真/バリスタ向けに販売されている「ALPRO バリスタシリーズ オーツミルク」1000ml、オープン価格。泡立ち、きめ細かさ、持続性、ラテアート、コントラストといった基準で厳しい品質テストを通過、多数の項目で優れたパフォーマンスが認められている。
ダノンでは、オーツミルクのみならずオーツ麦、さらには植物性ミルクの魅力を啓蒙することで、グローバル市場における同ブランドの優位性を築いてきた。こうしたシナリオを日本でも展開したいと考える。
「『アルプロ』は、この分野で40年以上の歴史を持つ、植物性飲料やヨーグルトのナンバーワンのブランドです。ダノングループでは、ベジタリアンやヴィーガン(完全菜食主義者。肉・魚・卵・乳製品などの動物性食品を摂らない)ではない消費者も、健康的で、地球環境に優しい植物性食品を求める動きが広がると捉えています。社内では、これを大きな変革と捉え、リーディングカンパニーとしてどうすべきか、どう行動すべきかを考えています。そうしたなかで、『アルプロ』をポートフォリオに加え、この分野のナンバーワンのポジションとなりました。
日本にご紹介しているオーツミルクも、消費者のビヘイビア(ふるまい、行動、態度)に応えるための取り組みです。
日本市場の特徴は、お客様が特定の栄養素に関心を持ち、それを補う意識が高いこと。豆乳ならばイソフラボン、アーモンドミルクならばビタミンE、オーツミルクならば食物繊維と目的がはっきりしています。
『アルプロ』は、20~30代で、自分の健康やキャリアを大切にし、食生活にも投資するアーリーアダプター(流行に敏感な初期採用層)に注目していただいています。たとえば、(一定期間の検索語の傾向を示すツールのひとつである)Googleトレンドで過去2年間のオーツミルクとアーモンドミルクの検索結果を調べてみると、当社が商品を投入した昨年の春、そして全国展開した昨年の秋には検索数が跳ね上がり、今年の春に当社がテレビCMを行なったり、カフェチェーンでオーツミルクを扱い始めたタイミングでは、アーモンドミルクを上回る検索数が獲得できました。
豆乳は日本などのアジア地域では馴染みある食材なので別格ですが、その後に普及したアーモンドミルクに続く“第3の植物性ミルク”としてオーツミルクを育てていきたいと思っています」(ダノンジャパン マーケティング部ALPROシニアブランドマネジャー 福田マルシオさん)
ダノンがユニークなのは、オーツミルクを飲むだけでなく、料理に使うことを積極的にアピールし始めていること。シリアルやオートミールと合わせるという手軽なものから、パンケーキ、パスタ、グラタンなどに使うことなどを提案している。
↑「アルプロ」のウェブページでは、オーツミルクを使ったレシピが紹介されている。写真上/生地に「アルプロ たっぷり食物繊維 オーツミルク」を加えて作ったオーツ麦パンケーキ。写真下/「アルプロ たっぷり食物繊維 オーツミルク」をソースのベースに使ったローストトマトとブロッコリーのパスタ。
「牛乳が使われているレシピのほとんどはオーツミルクに置き換えられると思っています。いまチャレンジしているのは、和食のレシピ。料理スクールの先生などと模索しているのですが、牛乳と比較してすっきりしているので、出汁や味噌と混ぜてもバランスが崩れないそうです。また、豆乳と違って分離しないのも調理上のメリットです。たとえば、ヴィーガン向けの茶碗蒸しなどのアイデアが出ています。こうしたレシピを、今後はSNSなどで発信していきたいですね」(前出・福田さん)
豆乳が飲料でもあり、料理の材料であることを考えると、オーツミルクでも、そうした広がりを考えていくことは、当然の流れといえるだろう。こうした視点は、世界の市場の特徴、そして動きを捉えて成長戦略を考えるグローバル企業ならでは、といったところだろう。
繰り返しになるが、オーツミルクは、食物繊維などの栄養素が健康志向の生活者に訴求できることに加えて、スターバックス・コーヒーなどによって作られてきたカフェラテのムード、さらには、植物由来の素材ゆえにエシカルなど、さまざまな特徴を持つ。なかでもエシカルの側面は、コロナ禍で常識を見直す機運が高まっていることと連動し、今後もオーツミルクを語る際に注目されるだろう。その意味では、ポストコロナの新生活を象徴する飲み物になる可能性があるのかもしれない。
取材・文/橋本 保