俳優・佐々木蔵之介さんの実家、老舗造り酒屋「佐々木酒造」には古株の猫社員がいた
先日、京都の老舗がSNSを騒がせた。その老舗とは創業1893年の京都の造り酒屋「佐々木酒造」。数々の名酒を世に送り出してきた酒造だが、その公式ホームページの挨拶文と会社概要がとにかく魅力的らしいのだ。
早速ご覧頂こう。まず「ごあいさつ」ではこんな素直でステキすぎる文章が。
そして会社概要の従業員数に注目!
さらに公式ツイートでも。
コレを見ただけで最高すぎる社長と猫社員であると判明したので、今回佐々木酒造SNS担当の原口さんにお話しを伺いました。
–3にゃんの猫社員をご紹介ください
「12歳の男の子あーちゃんはツンデレタイプ。会社ではクールですが家では社長によく甘えているそうです」
「同じく12歳の男の子ちーちゃんはのんびり屋さん。実は3匹の中ではボスなんだとか」
「13歳の紅一点ちび子ちゃんは少々気が強い女の子。よく社長にフーフー怒っています笑」
「あーちゃんとちーちゃんは兄弟でちび子ちゃんは一年お姉さんです。あ、ちなみに遅くなりましたがコチラが弊社の社長です」
この紹介の仕方、どっかのマナー講師に怒られそうな感じだがそれぐらい佐々木酒造さんは猫社員を愛しているということ。それを許してしまう社長の懐の深さと猫愛が素晴らしい♪
そんな3匹の猫社員と出会ったきっかけはというと…
「日本酒は寒造りといって寒い冬にお酒を造るのですが、春夏はオフシーズンで酒蔵に人の出入りが少なくなります。今から10年以上前、シーンとした酒蔵に安心感を覚えた野良猫ちゃんが入り込んで出産してしまい、飼い主さんが見つからなかったので保護することに。3匹とも酒蔵にやってきた野良ちゃんでした。もちろん今は野良猫ちゃんが入れないようになっています」(原口さん)
以前は酒造の敷地内に社長宅があったため、酒造周辺で遊んだりパトロールをしていたらしいのですが、現在は社長の引越しに伴い、3にゃんともテレワーク中。コスプレをして営業するなど広報活動がメインだそうです。
仕事熱心な3にゃんですがホームページでも正式に従業員と認められた経緯には意外なエピソードが。
「その昔、ホームページを作成する際に社員は何人ですか?と聞かれた社長が「猫入れて○人」と答えたことから社員になったそうです。蔵元は季節によって蔵人さんなどの社員数がコロコロ変わるので、猫を入れることでその曖昧さが伝わるかな、ということでした。3匹が2、3歳頃の話なので10年ほど前からです」
–3匹が社員になって良かったことは?
「日本酒に馴染みがなかったお客様にも猫社員達をキッカケに弊社に注目していただいたり、取材をしてくださる方もいて…。彼らの存在はすごく尊く、ありがたいことだなぁと思います」
–ところでSNS担当の原口さんは「猫社員」の部下?
「はい、私はにゃんの部下です。3にゃんは仕事の愚痴もいわず、広報として成績も上げるすごい上司です!SNSなどでも登場すると数字が変わるので、広くお知らせしたいことや困ったときには猫写真作戦で…。本当に猫の手を借りてやらせてもらっています」
「私が入社したての頃…会社で会った時に指の匂いをチェックしてもらいましたが、もっと構ってほしかったな…と実は未だに悲しく思っています笑(見慣れない従業員に緊張していたのかも)」
部下に愛され、尊敬される上司がいる会社はSNSの雰囲気もどこか優しく、あったかいオーラで包まれている感じがします。佐々木酒造さんのSNSもまさにその雰囲気。なんか、日本酒を飲みたくなってきました。原口さん、『猫を膝の上に乗せながら美味しく飲めるおすすめの日本酒を教えてください!』
「おすすめは【聚楽第 大吟醸 エクストラプレミアム】ですかね。令和3年全国新酒鑑評会にて金賞をいただいた香りがすごく良いお酒なんです。フルーティーさもあってお米のジュースのような味わい。猫ちゃんを撫で、猫ちゃんの肉球の香りと一緒に楽しんでいただければと思います」
最後にずっと気になっていることをお聞きしました。
–佐々木蔵之介さんも猫好きですか?
「社長いわく、佐々木蔵之介さんは犬派だそうです」
佐々木酒造株式会社HP
佐々木酒造ツイッター
@kouribu
文/太田ポーシャ
編集/inox.