進化を止めることなくお客様に喜んでいただく。サウナは人を選びません!
人を魅了するサウナには、魅了するだけの理由が必ずある。1988年創業「湯乃泉 草加健康センター」の副支配人が明かすサウナブームへの想いとは?
※こちらの記事は小学館から絶賛発売中のサウナムック「Saunner+」から一部抜粋して掲載しています。ぜひ合わせてご覧ください。
副支配人 木村聡志さん
仕事が休みの日など、施設の空いている時間を見計らって、客として自分の職場のサウナに入りにきちゃうほどのサウナ好き。自身のサウナルーティンの特徴は、サウナ前に10分間、炭酸泉に入ること。炭酸泉で温まっておくと、サウナ室で無理しなくても、その後の気持ちよさが格段にイイそう。サウナ室で無理したくない方におすすめ!
驕ることなく、進化を止めない
サウナブームというのは感じていますね。確かに最近、若いお客様が増えました。
特に増えたと感じたのは、2020年のコロナ禍で最初の緊急事態宣言が出て、その時は休業してたのですが、宣言が解除されて営業を再開した時ですね。
もともとウチは年配のお客様が多く、若いお客様がいると珍しいくらいの施設だったんですが、今では若い方のほうが多いくらいで。
でも若い方と年配の方との関係は非常にうまくいってるんです。トラブルが起きたことはありませんし、休日などはサウナ室に並びができちゃう時もあるのですが、どのお客様もちゃんとマナーがよく、ひとりが出ればひとりが入るというルールを守ってくださいます。
そういう意味でも、ウチのお客様の質は非常に高いと感じています。
コロナ対策に関しては、カランの数を間引いて密を避けるようにしたり、入館される時に「サウナ室での私語は厳禁」ですとか「浴室や露天での大声での会話はお控えください」といった同意書に署名をいただくようにしているんです。
署名をいただくということで、お客様に負担をかけてしまうのは心苦しいのですが……。
やはり温浴施設というのは、気持ちよくなって帰っていただく場所ですので、そういうストレスをできる限りかけないようにしたいんです。
そういった意味で、今のウチの弱点は、露天の外気浴できるスペースが狭いといいますか、混んでくるとどうしても人であふれ返って見えることだと思うんです。
サウナから出て、水風呂にドボーンって浸かって、それでスッキリしたのに休憩する場所がないっていうのは、本当にお客様にとってストレスになってしまう。
『サ守』の佐々木とも話して、浴室の中にも椅子を並べて、そこにサーキュレーターを設置しようとか、いろいろ考えてます。
現在はありがたいことに大勢のお客様に来ていただいて、SNSなどでも高評価をいただいていますが、それに驕ることなく、進化を止めない、とにかくお客様にストレスを感じさせず、気持ちよくなっていただく。そこに一番気を使ってます。
気持ちよくなって帰るためのアドバイスですか? 私がアドバイスなんておこがましいんですが、何よりも無理をしないことですね。
若いお客様など、グループや友達と来られる方もいらっしゃいます。その時に、友達に合わせてサウナ室の中で無理して限度を超えて長く入っていたり、逆に友達に合わせてまだ温まってもいないのに早く出ちゃったりすると、本当にもったいないと思うんですよね。
ですので、サウナ室に入ってる時だけは、無理せず自分のペースで行動するのが一番だと思います。
でも、グループで来られるのは大歓迎です。サウナは人を選びませんので!!
サウナーたちの伝説のバイブル復汗!SJ MOOK『Saunner+(サウナープラス)』
サウナを愛してやまない「サウナー」のための本、現在のサウナブームの火付け役となった伝説のサウナ専門誌『Saunner』(2014年、小学館刊)が、7年の時を経てついに復汗(刊)! コロナ禍による危機を超え、ブームを超え、日本のサウナの未来を考えるというテーマのもと、パワーアップして再登場!
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B5判/132ページ
https://www.shogakukan.co.jp/books/09104252
取材・文/カーツさとう