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“渋かっこいい”作業服がズラリと並ぶ新宿「萬年屋」の正体

2021.06.22

新宿「萬年屋」の正体とは?

ワークマンの流行により、作業服のかっこよさが広く知られました。ロックバンドをやっていた知人は、「ステージ衣装にはツナギが最高。いつも新宿の店で買うんだよね」と言っていました。それが、「萬年屋(まんねんや)」(万年屋と表記することも)。存在を知ってはいても、入ったことのないこの店をたずねてみました。 

「まんねんや~、まんねんや♪」の萬年屋の正体

ここは、にぎやかな新宿駅の喧騒を離れた十二社(じゅうにそう)通り。この通りでもっとも目立つのが、「萬年屋」のビルです。外壁は全面黄色で大きな亀が描かれ、威容を誇ります。亀の甲羅には「勝」と書いてあり、迫力十分!

萬年屋の名前を、TBSラジオの「まんねんや~、まんねんや♪」のCMで知っている人もいるかもしれません。独特のメロディとクセのある歌詞は、一度聞いたら忘れません。ちなみに、この歌は、「萬年屋 冬の陣」という名前で、店の前に置かれたプレイヤーで一日中リピート再生されています。

なぜ亀なんだろう? ……あっ、亀は万年だから萬年屋なのか! 店の中にも亀のぬいぐるみがいくつも置かれています。

現場系ワーカーの“渋かっこいい”作業服がズラリ

売り場は、1階と2階。店内の床や棚にとどまらず店の外まで、至るところに商品がぎっしり。医療、介護、建築、飲食など、あらゆるジャンルの作業服やアイテムが勢ぞろいしています。特に、作業服やヘルメットの品ぞろえは目を見張るものがあります。

見たことのないアイテムでも、働く人のためだけにデザインされたものの、虚飾を排したかっこよさを感じます。聞くと、「実際に仕事で着る、使う人以外に、ステージ衣装として買っていく人もいる」とのこと。職場でおそろいの服を着る「制服カルチャー」は日本独特のものらしく、外国人も多くやってきて「So cool」と、たくさん買っていくそうです。

働く人の安全を守るために社労士が創業

店の壁には、ユニークな標語やメッセージがたくさん貼り出されています。働く人への応援文や社会へのオピニオンがたくさん!

それもそのはず、萬年屋代表の萬年廣人さんは、労働に関するスペシャリストこと、社会保険労務士(社労士)なのです。社労士として働きながら、働く人の安全を守る商品を売るべく、「萬年屋」を創業したというわけ。萬年さんは、実弟が現場で釘を踏み抜いて破傷風になったことで亡くなったため、「これまでの地下足袋ではダメだ。底に鉄板が入った安全靴などの安全作業用品を売ろう」と決めたそうです。

防寒服にファン付きウェア!売れ線アイテムが世相を反映する

萬年屋を代表するロングセラー、ベストセラーといえば防寒服。ラジオCMの歌は「ごまんばん、ごまんばん!」という謎の掛け声ではじまりますが、これは自社開発の防寒服の「五万番」という商品の名前です。

五万番にはさまざまなシリーズがありますが、こちらは前のポケットは胸に2つ、腰に3つ、腕に1つの計7個。後ろにはA4サイズのノートや冊子が入る巨大なポケットが2つもついています。中綿もぎっしり入っていて、保温性は抜群。

とはいえ、最近の日本では、冬の寒さ以上に、夏の猛暑こそ命に関わる災害レベル。毎年夏には、扇風機を内蔵したベストが爆売れするそうです。

震災が起きればヘルメットが売れ、地下鉄サリン事件のときは防災グッズの専門店として注目され、新型コロナによるパンデミックではマスクや防護服、ゴーグルが売れ……と、萬年屋の売れ行きには世相が反映されています。今は、レジ前の目立つところに新型コロナ対策グッズを集めたコーナーを設置中。また、テレワーク普及を受け、ストレッチ性がありあぐらがかきやすいズボンを「在宅ズボン」と称して推薦しています。

ユーモアセンスも最高ですが、東日本大震災などの有事には防災ヘルメット、マスクや防護服を寄付するなど、社会貢献もしっかりやる! それがかっこいい萬年屋の企業理念なのです。

■萬年屋 https://www.mannen-ya.co.jp/

取材・文/木村悦子

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