■連載/大森弘恵のアウトドアへGO!
運転しやすさ、駐車場の探しやすさからバンコンや軽キャンパーを選びがちだが、実際に使ってみて困るのが、荷物が散らばっていて手足を伸ばせず、熟睡できないこと。これが思いの外つらい。
キャブコンやフルコンであればキッチンや家具、収納とともに十分なベッドスペースを確保できるが、ミニバンや軽自動車ベースではなにかを諦める必要がある。
2021年6月12〜13日に開催された「東京キャンピングカーショー」で、できるだけゆったり眠れそうなバンコン&軽キャンパーを探してみた。
広々としたベッドが自慢
運転しやすいサイズでありつつ、めいっぱいベッドが広がり、手足を伸ばして眠れるキャンピングカー3選。網戸や雨の日の換気に役立つベンチレーターにも注目だ。
フロット・モビール「シュピーレン 1人掛けバタフライシート仕様」(330万円〜/展示車両373万6700円)
扱いやすいタウンベースバンにリアヒーター、外部電源などを装備したシュピーレン。3名乗車、2名就寝。
フロアいっぱいに広がるベッド、足なしテーブルなど限られた車内でゆったり過ごせる工夫が際立つ。ベッドの下はスキー板や釣り竿、クーラーボックスなどを収納可能だ。
展示車両には上空にたまりやすい熱を効率よく送り出すルーフベンチレーター、サイドドアには網戸を装備しており、エアコンに頼らない夏の車中泊向きに仕上げている。FFヒーターも搭載すれば、1年中旅に出たい人にぴったり。
【問】フロットモビール
エートゥゼット「アンナL」(371万8000円〜/展示車両379万6100円)
ボンゴバンをベースにしたバンコンで乗車5名・就寝2名+子ども2名。
コンパクトなボディだがインテリアはスッキリ。後部には大きな荷物を積載できるラゲッジを確保しており、ベッド下の収納など荷物の多い人も安心。
後部にはオリジナルのA-SMARTシートを搭載しており、運転時は前向きだが、駐車時はゆっくり過ごせるよう後ろ向きのリビングモードに変身。さらに2080×1200mmという大人2名がゆったり眠れるベッドへと展開できる。
オプションでマックスファン搭載可能。
ビルトイン18L冷蔵庫、シャワーヘッド蛇口、105Ahサブバッテリーなどが上手に配置されており、気軽にバンライフを楽しめそう。
【問】エートゥゼット
マリナ’RV「キャビンⅡミニ WAGON(床下収納仕様)」(233万5300円〜/展示車両346万9910円)
エブリィワゴンがベースの軽キャンパーで、4名乗車・2名就寝。
基本はシンプルな装備で、多彩なオプションを選び、自分好みに仕上げるのがおもしろい。展示車両はオプションの網戸、シェード、4連ファン、ポータブルバッテリーなどを装備している。
オプションのルーフボックスはソーラーパネル付き。荷物を屋根に収納できるので就寝時にも荷物がジャマにならず、さらに電源の不安も軽減するのがうれしい。
ベッドの下にも大型収納庫がある。さらにドアを跳ね上げてリアにテーブルを伸ばせるため、軽自動車ではあるがゆったり過ごせる工夫が満載だ。
【問】マリナ’RV
大型ラゲッジ付きで荷物置き場を確保
ベッドスペースがいくら広くても、荷物がちらばっていると身動きがとれなくなるので、広めベッド+大型の棚がついたキャンピングカーに注目。
ナッツRV「ラディッシュ」(522万5000円〜/展示車両555万2580円)
レジアスキャンパー特装車がベースで7名乗車・4+1名就寝を実現。13Lの給水タンク+排水タンク、カセット式調理器具、サブバッテリーなど充実装備が自慢のバンコンだ。
就寝時は車内いっぱいに広がる大型ベッドのほかに、運転席後部には二折れする2段ベッドがある。ベッドとして使わなくても、棚がわりに手荷物をぽんと置けるのがいい。
オプションのマックスファン(給排気の切り替え、風量調整が簡単にできる換気扇)を搭載すれば、こもりがちな湿気と熱をスムーズに排出して雨天時の蒸れ解消に役立つ。
後部にカーテンと仕切板を装着できる。リアゲートにタープを接続することがあるが、カーテンを使えばリアゲートを跳ね上げても中が丸見えにならないのがうれしい。
【問】ナッツRV
十分な居住スペースに広がるキャンピングトレーラー
走行中は背が低く、全長も短いけれどキャンプサイトでは大きく使えるキャンピングトレーラーなら、けん引ビギナーでも運転のストレスが少ない。トレーラーの置き場所を確保する必要があるが、切り離せばヘッド車を日常使いできるのがいい。
フォレストリバー「ロックウッド フリーダム 1stエディション」(259万3800円〜/展示車両263万3400円)
けん引免許不要のキャンピングトレーラーで、両側にベッドが広がり、ゆとりの5名就寝を実現している。
ベッドだけでなくルーフベンチレーター、外部電源、冷蔵庫、調理器具、FFヒーターなど充実装備がうれしい。
広々とした空間はトレーラーの特権だ。ベンチレーターだけでなく大型網戸のおかげで蒸し暑い日本の夏も快適に過ごせそう。
キャンプサイトではルーフを持ち上げて、両側に大きく広げるシステム。雨の後はテント同様、乾かすなどのメンテナンスが必要だが、走行時はコンパクトなのでトレーラー初心者も比較的扱いやすい。
【問】ルートシックス
取材・文/大森弘恵
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