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料理酒、オイスターソース、バルサミコ酢、調味料研究家が指南する〝非鉄板〟調味料の上手な使い方

2021.06.27

コロナ禍で料理に目覚めたという人も多いのでは。料理に欠かせないのが調味料だ。しかし、いつも決まり切った調味料しか使わず、いつも同じような味付けになっており、ちょっと飽きてきたという人も多いかもしれない。

そこで今回は、鉄板調味料を脱するべく、調味料研究家に、ちょっと使いにくそうな料理酒やオイスターソース、ナンプラーなどの非鉄板調味料についての使用法をアドバイスしてもらった。

意外と使える!“非”鉄板調味料5つの活用術

砂糖や塩、醤油はもちろん、めんつゆ、ぽん酢、焼き肉のたれなどは鉄板調味料として人気があり、とても便利で使いやすいといわれる。しかしいずれも醤油味がベースとなるため、味のバリエーションが出せないこともある。

味に変化がつけやすく、料理の幅が広がる料理酒やドレッシング、オイスターソースなどの鉄板調味料ではないものの活用法を、調味料研究家のMICHIKO氏に指南してもらう。

MICHIKO氏が挙げるのは、次の5つの非鉄板調味料だ。

1.料理酒
2.ドレッシング
3.オイスターソース
4.バルサミコ酢
5.ナンプラー

【取材協力】
MICHIKO氏
食養生士、料理・調味料研究家、調理師。
講師、講演、コラムの執筆、レシピや調味料開発も手がける。テレビ、雑誌の出演も多い。調味料選手権 審査委員長。「メディカル食養生」in 豊洲 主宰。
http://www.cookmiracle.com

この5個の調味料、それぞれについて、うまく活用する方法を料理初心者向けにアドバイスをもらった。

1.料理酒

「料理のレシピには『酒』という文字が出てきますが、この酒は『料理酒』を使います。素材の臭みを消してくれたり、素材を柔らかくしてくれたり、旨味とコクをプラスして、料理の味を引き立てる力があります。和洋中、どんな料理にも使うことができます」

○料理酒の活用術

・使用量に気を付ける

「料理酒は、表層部を多く残した精米歩合の高い米を使用しているので、アミノ酸や有機酸等の旨味成分を残しています。大量に使う場合はこの旨味成分が邪魔になることもあるので、使用量に気をつけましょう」

・塩分・糖分を考慮する

「料理酒には塩が入っているものや甘味料、酸味料が添加されているものもあるので、塩分や糖分などを考慮して味付けするのがポイントです。煮物などに料理酒を入れる場合は砂糖よりも早く、最初に入れましょう」

・火がつくことがあるので注意を

「炒め物などに料理酒を直接入れたときに、アルコールに火がつくことがあるので、鍋の上に顔を出したりしないよう、注意しましょう」

・素材の臭みを消し、美味しさを閉じ込める

「白身の魚や鶏肉、アサリなどを蒸すときには、料理酒を少々ふれば、アルコールが素材の臭みを消してくれるばかりでなく、美味しさも閉じ込めてくれるので、しっとりとふっくら、いい香りに蒸し上がります。

吟醸酒のような上等な酒は、雑味のないすっきりとした味わいのものに人気があり、旨味を出すより、香りが邪魔をすることもあるので、料理に使うときは気をつけましょう」

・肉を柔らかくする

「牛すじなどの肉類を煮込んだりするときは、少しの料理酒に漬け込んだり、酒を加えて煮ると、酒の持つ酸が肉を柔らかくしてくれます」

2.ドレッシング

「ドレッシングの用途は、サラダにかけるだけではありません。ドレッシングは油分と酸味を併せ持っているので、料理の味付けとして、ドレッシング一つで味が完成する万能調味料です。分量をあれこれ調整しなくても、何となく入れるだけで味のバランスが取れるのが魅力です。またドレッシングはオイルが全体をコーティングして、香辛料などの旨味を閉じ込めてくれるので、旨味・食欲がアップします」

○市販ドレッシングのアレンジ術

・胡麻系ドレッシング:ゆでた麺類にそのままかければ担々麺に、薬味などを添えて。

・和風ドレッシング:「肉豆腐」の豚肉と豆腐の煮物の味付けに使える。

・青じそ系のドレッシング:鮭とミニトマトのアクアパッツァに。鮭一切れにドレッシング(大さじ2)とミニトマト(5個)。少し酸味が強いようなら、隠し味にみりんを少し加えると魚の臭みを消し、風味を増してくれる。

・イタリアンドレッシング:サラダ寿司に。炊いたご飯(1合)にドレッシング(大さじ2)を混ぜ、トマト等の野菜やゆでたエビなどを加えて混ぜるだけ。

・パスタソースに:ゆでたパスタやうどんにドレッシングを絡めるだけでも美味しくなる。

※ドレッシングの量は、商品によっても味わいが違うので調整してください。

○混ぜるだけでできる「手づくりドレッシング」

「ドレッシングは市販品を買うものだと思っている人も多いのではないでしょうか。作り立ての手作りドレッシングは、シンプルな美味しさが詰まっています。酢に塩を加えた中にオイルを加えて混ぜただけの基本のドレッシングの作り方をご紹介します」

「基本のドレッシング」レシピ
【材料】
・酢 大さじ1と1/2
・塩 小さじ1/2
・こしょう 少々
・オイル 大さじ3

「酢やオイルの種類を変えたり、マスタードやハーブ類、香味野菜を加えたり、バリエーションは無限大です。1~2日で使い切りましょう」

3.オイスターソース

「オイスターソースは海のミルクと呼ばれる牡蠣のエッセンスを濃縮した旨味・コク・風味を併せ持った海鮮甘口ソースです。そのまま、つけたり、かけたり、料理の炒め物や煮込みの仕上げに少し加えるだけで、味に深みが出るコクをプラスしてくれます。中国発祥の調味料ですが、和洋にも使えます。牡蠣のフレーバーが、野菜や肉、魚、どんな料理にも合う抜群の旨味調味料です。

卵かけご飯にかけたり、蒸し野菜やシュウマイ、海老フライ、唐揚げにつけて食べたり、インスタントラーメンやパスタ、レトルトカレーに少量たらして混ぜると、本格的な味わいに変身してくれますよ。醤油や塩の代わりに使う感覚で使ってみましょう」

○オイスターソースの活用術

・スープの味付けに:鶏ガラスープ(2カップ)に、オイスターソース(小さじ1)とお好みの野菜を加えれば、絶品スープに。

・隠し味として:いつもの焼きそばやチャーハン、肉野菜炒めにも隠し味として、1人分 小さじ1~2を最後に加えて混ぜるだけで、マンネリの味わいから脱することができる。他餃子やハンバーグなどのタネに加えても美味しさをアップしてくれる。

4.バルサミコ酢

「バルサミコ酢は、甘味の強いぶどうの果汁を原料にした果実酢の一種です。北イタリアの法律で定義された伝統的な酢で、長期熟成により深い味わいが醸し出され、1本、数十万円もする高級品もあります。フルーティーな奥深い味わいで、イタリア料理の香りづけや味つけ、隠し味にも使われます。

ちなみにバルサミコソースというものもあります。これはぶどうの果汁を煮詰め樽でゆっくり熟成させた果実酢であるバルサミコ酢に、赤ワインやハチミツ、ジャム、醤油などを加えたもので、各メーカーが独自の工夫を凝らして作られたソースです。深い甘味と酸味のバランスが良く、手軽な値段で手に入ります。サラダでもソテーでも、煮込み料理でも最後にひとたらしすることで、濃厚な甘みをおしゃれに楽しむことができます」

○バルサミコ酢(バルサミコソース)の活用術

「納豆やポテトサラダに混ぜたり、オムレツやギョウザにつければワンランクアップした味わいになります。きんぴらごぼうや野菜のグリル、白身魚のソテーやステーキのお皿に添えるだけで、温まったバルサミコが香り立ち、食欲をアップしてくれます。テーブル調味料としても活躍してくれますよ。

お肉料理に相性がいいといわれますが、ヨーグルトやアイスクリーム、キウイなどのフルーツ、デザートに添えればフルーティーな香りがプラスされ、極上の味わいになります。

他にホワイトバルサミコ酢という、色がついていないタイプもあり、料理の彩りはそのままきれいに仕上げてくれます。料理に応じて使用してみましょう」

5.ナンプラー

「エスニック料理が毎日の食事の一つとして、すっかり定着したナンプラー。使うだけでエスニック風の味わいになりますよ。ナンプラーは醤油と同じ発酵調味料で、小魚に塩を混ぜて発酵・熟成させ、できた液体を絞ったものなので、醤油の代わりに使えます」

○ナンプラーの活用術

・醤油より少なめに使う

「ナンプラーは塩分が強いので醤油より少なめに使うのがコツです。シンプルな料理に加えると、旨味とコクが増し、味に深みが出ます」

・チャーハン・焼きそば・肉野菜炒め・パスタに

「チャーハンや焼きそば、肉野菜炒めなどには、ナンプラーを一人分で小さじ1くらい、醤油と同じように回しかけましょう。パスタの隠し味に加えてもよく合います。水2カップにナンプラー大さじ1、野菜等を入れれば、出汁もいらない、簡単スープになります」

・エスニックドレッシング

「ナンプラーで作るエスニックドレッシングはおすすめです。ナンプラーとレモン汁を同量、隠し味にひとつまみの砂糖、お好みで鷹の爪を加えればできあがり。野菜サラダにも、唐揚げにかけても相性抜群の美味しさです。パクチーをお供に」

・ちょい足し・下味に

「味噌汁にそのままちょい足しすれば、濃厚な味わいになります。ハンバーグや唐揚げなどの下味に使うと旨味をアップしてくれます」

・香りが苦手なら工夫を

「ナンプラーの香りが苦手という方は、火を通したり、レモン汁を加えたりすると香りが弱くなる特徴があるので、試してみてください」

これまで醤油やめんつゆ、焼き肉のたれなどばかり使っていたという人は、これらの非鉄板調味料で新しい料理の美味しさを追求してみることで、料理の幅も広がるのではないだろうか。

取材・文/石原亜香利

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