除湿機といえばどのようなイメージをお持ちでしょうか。真夏にも関わらず室温をさらに上げてしまったり、冬に除湿能力を感じづらくなったりと、そんな経験はありませんか?
「除湿機はそうゆうものだから」と半ば諦めている方に向けて、今回は夏でも室温が上がりにくく、冬でも除湿能力が下がりにくい、オールシーズン使える「ハイブリッド方式除湿機」をご紹介します。
そもそもハイブリッド方式の除湿機とは?
「ハイブリッド方式」というキーワードに聴きなじみがない人に向けて、まずはハイブリッド方式について簡単な紹介をします。
除湿機は大きく分けて「コンプレッサー」を使って除湿をするタイプと、「乾燥剤」を使って除湿をする2つのタイプに分けられます。
それぞれ「コンプレッサー方式」、「デシカント方式(ゼオライト方式とも呼ばれます)」と呼ばれ、得意なシーズンやメリット・デメリットが異なるのです。
コンプレッサー式
〇夏や梅雨時など気温が高いシーズンに高い除湿能力を発揮。
〇ヒーターを使わないのでランニングコストが比較的安価。
●冬など寒い季節で除湿能力が落ちる。
●運転音が大きくなりやすい。
デシカント式
〇寒い季節でも除湿能力が落ちないため年間を通して使える。
〇比較的軽く、コンパクトな製品が多い。
●ヒーターを使うため電気代が高くなりがち。
●ヒーターを使うため室温が上がりやすい。
このとおり、「コンプレッサー方式」と「デシカント方式」は相反する特性を持っています。
「ハイブリッド方式」は、1台にこれら2つの方式を組み合わせたタイプで、気温や湿度などによって自動で「コンプレッサー方式」と「デシカント方式」のバランスを制御します。
つまり、夏でも室温を上げにくく、冬でも除湿能力が落ちにくいというわけです。
それではどのようなハイブリッド方式の除湿機が発売されているのか? 代表的なモデルをチェックしていきましょう。
プラズマクラスターが部屋干しの嫌な臭いをシャットアウト! シャープ「CV-NH140」
オープン価格(実勢価格約7万円前後)
最大除湿能力:14L/日
衣類乾燥時間(2kg):約64分(梅雨時)
排水タンク容量:約3.6L
本体寸法:幅36.5×奥行×23.5×高さ64.5㎝
質量:約15kg
シャープ「CV-NH140」は、1日で最大14Lもの湿気を吸い取るハイブリッド方式衣類乾燥除湿機。強力な風と一緒にプラズマクラスター25000を吹き出し、部屋干し特有の衣類の嫌な臭いを抑えます。
また、プラズマクラスター25000には、付着カビ菌の増殖を抑制したり、衣類に着いたタバコの臭いや汗の臭いを消臭する効果もあるため、普段洗いにくいスーツなどに向けて使っても効果を実感できるでしょう。
【参照】CV-NH140
約2kgの洗濯物を1時間以内で高速乾燥! パナソニック「F-YHUX200」
オープン価格(実勢価格約10万円前後)
最大除湿能力:20L/日
衣類乾燥時間(2kg):約58分
排水タンク容量:約5.0L
本体寸法:幅37.8×奥行×29.6×高さ66.2㎝
質量:約17.4kg
パナソニックのハイブリッド方式衣類乾燥除湿機「F-YHUX200」は、わずか1時間弱という短い時間で約2kgの洗濯物を乾かせます。ナノイー Xを搭載しており、衣類を除菌しながら乾燥させるため、部屋干し臭も抑制。
ワイド送風で約165㎝の幅に風を届け、部屋干しした洗濯物の端から端までをしっかりと乾かします。また、運転開始から衣類の湿度と温度を定期的にチェックし、乾燥完了を見極めて自動で運転を停止する「カラッとセンサー」を搭載。
「速い」「臭わない」「賢い」と三拍子揃ったハイエンドモデルです。
【参照】パナソニック F-YHUX200
1人暮らしで除湿機を置くスペースがない? それならパナソニックの「F-YHUX90」を!
オープン価格(実勢価格約5万円前後)
最大除湿能力:8.5L/日
衣類乾燥時間(2kg):約97分
排水タンク容量:約2.4L
本体寸法:幅47×奥行×25×高さ33.5㎝
質量:約10.5kg
ハイブリッド方式の除湿機はほかのタイプの除湿機と比較して、サイズが大きい傾向にあります。1人暮らしをしていて、6~8畳1間のお部屋に住んでいる場合、購入を躊躇するかもしれません。
パナソニックのハイブリッド方式衣類乾燥除湿機「F-YHUX90」は、幅47×奥行×25×高さ33.5㎝と比較的コンパクト。また、真上に風を噴出するため、部屋干しした洗濯物の真下に設置することで、省スペースかつ効率的に衣類を乾かすことができます。
もちろん、ナノイー Xを搭載しているため、部屋干し臭も抑制できます。
【参照】F-YHUX90
取材・文/髙見沢 洸