高温多湿の季節。部屋干しをした際に衣類から漂ってくる、特有の嫌~な臭いは気になるところ。
シャープ「CV-NH140」は、部屋干し特有の臭いを低減する、プラズマクラスター25000搭載の衣類乾燥除湿機です。
暑い季節でも除湿能力が落ちにくい「コンプレッサー式」と、寒い季節でも除湿能力が下がらない「デシカント式」を組み合わせた「ハイブリッド式」。夏でも冬でも1年を通して使える〝二刀流〟の除湿機です。
今回はそんな衣類乾燥除湿機「CV-NH140」を実際に試し、その使い心地や使用感をご紹介していきます。
まずは外観と機能をチェック!
最初にCV-NH140の外観と機能をチェックしてきます。
正面。清潔感のある白のボディにシャープのロゴとプラズマクラスターのマークが採用されています。
左側面。移動する際に便利な取っ手が本体上部にあります。なお、底面にはキャスターが4か所付いているため、移動に手間取ることも少ないでしょう。
右側面。左側面と同じく上部には移動する際に便利な取っ手がついています。取っ手の下にはユニットフタがあります。さらに下部には排水タンク。排水タンクの最大容量は約3.6Lで、満水になると自動で運転が止まります。
約1万7500時間利用すると、本体天面にあるユニット交換ランプが点滅します。ユニット交換ランプが点滅したら、上の写真のようにユニットフタを開き、古くなったユニットを取り出して交換します。
本体下部の排水タンクが水でいっぱいになったら、下側に手を入れて手前に引き出します。使用環境やお部屋の湿度にもよりますが、6月現在の筆者宅の場合はだいたい1日経つか経たない内に満水となりました。
排水タンクの上部にはハンドルが付いているため、片手でも簡単に持ち運ぶことができます。
背面の大部分をしめているメッシュの部分は「後ろパネル(吸気口)」。こちらから湿気を吸い込みます。しばらくCV-NH140を利用していると、ホコリが詰まってくることがあるため、2週間に1回程度は掃除機で吸い取ります。
後ろパネルの下にある丸いゴムキャップを外してホースをつなげれば、連続排水も可能。
後ろパネルは簡単に脱着ができるため、汚れがひどくなってきた際には取り外して、台所用合成洗剤を溶かした液でつけ置き洗いなどをします。
本体天面には乾いた風とプラズマクラスターを吹き出す排気口とボタンが6つ搭載されており、それぞれのボタンの上には運転モードや状態を表すランプが点灯。1番左側にはお部屋の湿度を現す数値が表示されています。
ボタンは右から……。
〇運転/停止ボタン
〇運転切替ボタン:衣類消臭/除湿/衣類乾燥と3つの運転から1つを選びます。
〇モードボタン:モードを速乾/標準/音控えめ/エコ自動の中から選びます。除湿機はコンプレッサーを使っていると、どうしても音が少し大きくなってしまうため、寝室などに置く場合は「音控えめ」モードで運転すると良いでしょう。
※ちなみに標準モードの運転時に騒音性を計測してみると、本体から約1m離れた場所で60㏈前後を計測しました。なお、こちらの騒音性は使用環境によって異なるため、あくまでも目安として参考にしてください。
〇上下風向ボタン:排気口から出る風向きを上向/前方/下向/広角に操作できます。部屋干しをする際は、洗濯物の位置に合わせて風を噴出します。
特定の位置で風向を固定したい場合は上下風向ボタンを数回押して、ランプを消灯させます。
〇左右風向ボタン:ワイド/スポット/スイングとルーバーの範囲を操作し、左右の風向を操作できます。
※ティッシュペーパーを当ててみると風量の強さがよくわかります。
「スポット」に設定すると、中央部から風が勢いよく噴出し、両端からは緩やかな風が吹き出します。「ワイド」に設定すると中央、両端ともに一定の風量が噴出。
風を当てたい洗濯物の範囲が狭い場合は「スポット」で強力乾燥。洗濯物の範囲が広ければ「ワイド」もしくは「スイング」でまんべんなく風が当たるように運転すると良いでしょう。
〇切タイマーボタン:1~9時間の間で切タイマーを選択できます。3秒間長押しすれば「チャイルドロック」をかけられます。
※タイマー設定中は湿度が表示されるランプが切り替わり、「〇H」と表示されます。
実際に部屋干しをしてみると……
湿度が高くなる雨の日を狙って洗濯機を回し、部屋干しをしてその乾く速度を計測するとともに、本当にプラズマクラスター25000によって「部屋干し特有の嫌な臭い」が軽減されるのかを検証します。
モードは「エコ自動」に設定。「衣類乾燥」運転にし、しばらく待ちます。なお、上の写真にもあるとおり、この時の部屋の湿気は70%を超えています。
待つこと約1時間。部屋干しした洗濯物は布が厚いスウェットのポケット部分まで見事にカラカラ。鼻をつけて臭いを嗅いでみると、部屋干し特有の水っぽい臭いはほとんどせず、洗剤の良い香りがほのかに漂ってきました。
なお、この時の部屋の湿度は51%。部屋の湿度は60%を超えるとカビやダニが発生しやすくなり、反対に40%以下になるとウイルスの活動が活発になるといわれています。
人が快適に過ごせる湿度は40~60%。まさにドンピシャの快適性です。洗濯物を取り込んでからも運転を続けましたが、50%を下回ることはありませんでした。
CV-NH140はその除湿能力や消臭能力もさることながら、空気を〝乾かし過ぎない〟賢い1台といえるでしょう。
【髙見沢’sジャッジメント】
使いやすいさ ★★★★★
デザイン ★★★★
除湿能力 ★★★★★
コスパ ★★★★
消臭能力 ★★★★★
運転音 ★★★★
CV-NH140 仕様
オープン価格(実勢価格約7万円前後)
製品名:衣類乾燥除湿機 CV-NH140
定格除湿能力(50Hz):11L/日
定格除湿能力(60Hz):13L/日
最大除湿能力(50Hz):12L/日
最大除湿能力(60Hz):14L/日
除湿可能面積の目安(木造住宅~コンクリート住宅、50Hz)/14~28畳
除湿可能面積の目安(木造住宅~コンクリート住宅、60Hz)/16~33畳
衣類乾燥時間(2kg、目安):約64分(梅雨時)/約80分(冬季)
衣類乾燥1回あたりの電気代目安:約20円(梅雨時)/約24円(冬季)
消費電力と1時間あたりの電気代目安は以下のとおりです。
衣類乾燥(50Hz/60Hz):660W(約18円)/695W(約19円)
除湿(50Hz/60Hz):275W(約7.4円)/295W(約8.0円)
衣類消臭(50Hz/60Hz):45W(約1.2円)/45W(約1.2円)
【参照】CV-NH140
取材・文/髙見沢 洸