羽田空港第1・第2の国内線両ターミナル共にオープン
地方出張に出かける前に新型コロナウイルスの陰性を確認してから出かけたいと思っている人も多いだろう。最近はPCR検査が都内で2000円台で受けられるようになってきており、また郵送方式も増えている。そんな中で、羽田空港に第1・第2の両ターミナルに4月10日、「木下グループ 新型コロナPCR検査センター」が開業した。木下グループはすでに都内に5か所、検査センターを開業している。
羽田空港のPCR検査センターには、ほかとは異なる空港ならではのサービスがある。最大の魅力は、約15分で検査結果がわかるクイック検査だ。1800円で受けられ15分で検査結果がわかるので、飛行機が出発する1時間前に検査しても間に合うだろう。クイック検査は鼻腔拭い液による抗原検査となっており、専用ブースで自分自身鼻の粘膜に綿棒(滅菌スワブ)を入れて採取する。鼻の奥まで突っ込んだ後に3~4回くらい擦り、綿棒にしっかり湿り気があることを確認してから、抽出用のボトルの試薬に綿棒を浸し、左右上下に動かして攪拌した後に綿棒を取り出すと終了となる。
採取方法については、ブースの中にイラストを使ってわかりやすく紹介されているのでそれほど難しくなかったが、不明点があればスタッフの方に対応してもらえるので初めてでも特に問題なく終えることができた。
結果は採取後に10分弱で判定。陰性証明書も発行
採取が終わった後は検体をカウンターに提出する。すると10分もかからずに検査結果が出た。筆者も実際に受けて陰性の判定で、すぐに陰性証明書が発行された。受け付け開始からの所要時間は15分かからずに終わった。
今回、クイック検査での抗原検査を受けたわけだが、唾液を使ったPCR検査との一致率は99.4%となっているそうだ。羽田空港のPCR検査センターでは唾液を使ったPCR検査を組み合わせた「クイック検査+PCR検査」を受けることも可能で、その場合には3000円となるが、まずはクイック検査によって約15分で陰性を確認して飛行機に搭乗し、検査から最短2時間後にメールでPCR検査の結果が送られることになる。羽田空港ではPCR検査のみも可能となっているので、当日に飛行機に乗る場合は「クイック検査」もしくは「クイック検査+PCR検査」を選ぶことになる。
このような形で空港での出発直前にPCR検査が受けられるということは出張者にとって大きなメリットだ。ただし営業時間が午前9時から午後6時までとなっていることから、午前10時以降の出発便でないと受けられないという点と事前にネットでの予約が必要である点だけは注意する必要がある。
万が一、陽性の判定が出た場合、PCR検査センターが提携する医療機関である川崎市内の病院へ専用車で搬送するなどのサポートをする体制が取られている。
羽田空港第1ターミナルは4階、第2ターミナルは地下1階に開設されている。ボードで仕切られたブースで綿棒を使って鼻の粘膜から採取する。筆者も実際にやってみたが、採取前は痛みの恐怖があったが、思ったほど痛くなく採取することができた。
押さえておきたい3つのポイント
【Point 1】出発直前の検査で安心して出張へ
【Point 2】少し早めに空港に行っても検査可能
【Point 3】ネットでの予約が必要。当日予約可
鳥海高太朗/航空・旅行アナリスト、帝京大学経済学部地域経済学科非常勤講師。