近頃、暑い日が続く。在宅ワーク中やおうち時間を過ごす中で、エアコンを付けないと耐えられない日が増えてきたという人も多いことだろう。
政府が2030年までに温室効果ガスの46%減を掲げるなど、環境対策の一つとして注目を集める「脱炭素(カーボンニュートラル)」。実は、家庭にある製品の中では、「エアコン」が夏場(日中)の消費電力の約6割を占めている。日本はまだまだ火力発電の割合が大きく、電力使用にはCO2排出が伴う。環境へ影響の大きいとも言えるエアコンだが、使い方を少し工夫することで、快適に使用しながら省エネにつなげることも可能だ。
そこで今回、空調専業メーカー・ダイキンが提案する環境、電気代削減の両方に貢献する上手なエアコンの使い方について紹介していきたい。
冷房時は、設定温度をたった1℃上げるだけで約10%もの省エネ
外気温とエアコンの設定温度の差が小さいほど消費電力は少なく、差が大きいほど多くなる。たとえば夏場の冷房時は設定温度をたった1℃上げるだけで、なんと約10%もの節電に。節電のためには設定温度は28℃が目安だ。
ただし、エアコンをつけなかったり、我慢しすぎると室内での熱中症の危険も…。特にお年寄りや小さい子どもは体温調整がうまくいかず体調を崩してしまうこともあるので、暑い日は我慢しないで適切にエアコンを利用しよう。
電気代節約のためにはエアコンの風量は「自動」が正解
電気代節約のためと微風や弱風運転に設定している方がいるが、エアコンで電力を消費するのは、電源を入れてすぐの時など設定温度にまで温度を上げるもしくは下げているとき。設定温度に達した後、空間の温度を維持する時に使う電力は実は少なめだ。
微風や弱風は、設定温度にするまでに時間がかかり、無駄な電気代がかかってしまうこともあるので、風量は「自動」にしておくことが一番効率良い方法だ。
室外機の吹き出し口をふさいでいるとせっかくの省エネがムダになることも
屋外にあるエアコン室外機の吹き出し口がふさがれると、部屋の暑い空気を放出できず、再び室内に取り込んでしまうことに。これではエアコンの冷却効率が著しく低下しムダな電気代がかかってしまう。冷房使用時は室外機にカバーをかけず、また吹き出し口付近やその周辺に障害になるものを置かないようにしよう。
夏の窓開け換気時、エアコンは“つけっぱなし”が正解
コロナ禍の夏のおうち時間を健康で快適に過ごすためには、定期的に窓開け換気をしながらエアコンを使う必要がある。窓を開けると外の暑い空気が室内に入ってくるため、換気中にエアコンをつけていると電気代がもったいないと感じる方も多いかもしれない。
しかし、ダイキンの実証実験では窓開け換気の度にエアコンの電源を小まめにオン・オフするよりも、エアコンをつけっぱなしにした方が、電気代が1日で約45.7円(1カ月換算で約1,371円)安くなったという。できるだけ消費電力を抑えられる適切な方法でエアコンを運転することが大切だ。
出典元:ダイキン工業株式会社
構成/こじへい