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より高い金利収入が期待できる新興国通貨投資の魅力とリスク

2021.06.08PR

外貨に投資するときの投資妙味は円にはない高い金利ではないだろうか。しかし、現在米国を中心とする先進国通貨は大幅な金融緩和の影響で金利が抑えられており、円にはない高い金利を受けるとることが難しくなっている。その中でも金利が高いのが新興国通貨で、投資により高い金利収入が期待できる。

新興国通貨投資の魅力

新興国通貨への投資は、主に以下3つの魅力がある。

①金利が高い

日本はマイナス金利、米国はゼロ金利と先進国は大規模な金融緩和により非常に金利が低くなっており、外貨投資で人気の米ドル建預金や債券も1%台とこれまでの2~3%の金利があったのと比べると非常に低くなっている。

一方で、新興国通貨は政策金利が高いので、新興国通貨建ての債券の金利は年率5%以上、トルコリラ建てにあたっては年率18%を超える利回りがある。

年率18%となれば100万円投資すれば利息収入が18万円毎年受け取れることになる。

②経済成長に伴う大きな通貨高

まだ発展途上であることから、今後経済成長にともない新興国が成長すればその国の通貨も強くなり、大きな為替差益を得られる可能性がある。

③振れ幅が大きい

新興国通貨の為替相場はドルやユーロに比べるとドラマチックに動くため、値上がりすれば新興国通貨から円に戻すときに大きな為替差益を得られたり、FXなら値上がりだけでなく値下がり時の大きな振れ幅を利益としたりすることも可能だ。

主な新興国通貨の特徴

■ブラジル(レアル)

【投資魅力】
・約2億947万人(世銀2018年データ)と人口は多い
・世界第9位、南米最大の経済大国
・資源が豊富、鉄鉱石(埋蔵量世界1位)、原油、石炭、天然ガス
・中国、米国に鉄鉱石、原油、大豆を輸出
・通貨危機の過去を経て外貨準備を積み、中国ほどではないが新興国の中でも高い外貨準備高を誇り大幅な通貨下落などには為替介入で対応できる
・新型コロナウィルス感染症の影響を受けた低所得者向けの現金給付策を2020年末に打ち切ったが再開することに

【リスク】
・資源価格に経済が(為替も)左右される
・リオ五輪の多額のインフラ投資、優遇された年金制度による社会保障費負担が大きいこと、さらに高金利の利払い負担が大きいことなどから財政赤字となっており、さらにこの新型コロナウィルス感染症により影響を受けた低所得者向けの現金給付を行ったことにより赤字が拡大している。
・新型コロナウィルス感染症の拡大により物流の滞り、食料品価格などが高騰し、不況下でも利上げを余儀なくされている。

【投資方法】
・債券、FX(一部の業者のみ)、投資信託など
・変動相場制ではあるが通貨取引を制限しているため、債券で投資する場合に決済は円貨決済のみでレアルのまま保有することはできない。

■南アフリカ(ランド)

【投資魅力】
・アフリカ最大の経済大国
・金(埋蔵量世界第1位)、プラチナ(埋蔵量世界第1位)、鉄鉱石、クロム、石炭など資源が豊富、特にプラチナの副産物のイリジウムは再生可能エネルギー由来の電力による水素装置の素材となり急騰している。
・金価格が2021年に再び上昇、金価格に為替も左右される

【リスク】
・南アフリカは汚職の多い国だが、既に辞任しているが、ズマ大統領は特に汚職が多かった。その後処理に追われさらに、新型コロナウィルスの救済策でも汚職があり対策が遅れている。
・南アフリカの電力供給に9割をまかなう国営企業エスコムが経営破綻の危機に陥り、電力不足による停電が日常化し、経済活動が停滞している。

【投資方法】
・変動相場制へ
・取引も自由なため南アフリカランドで保有することが可能
・債券の満期金や利息をMMFで受取る事も可能。

■メキシコ(ペソ)

【投資魅力】
・最大の貿易相手国は隣の米国で経済関係が深く、トランプ大統領からバイデン大統領に代わり外交関係が良好に、USMCA(米国、メキシコ、カナダ協定)で関係強化
・輸出はアメリカへの自動車部品が主力、アメリカが好調だとメキシコも恩恵を受ける
・新型コロナ感染症の感染者減少により経済活動が再開
・2019年から政策金利の値下げが続いていたが、3月、5月と金融政策決定会合で政策金利が据え置かれこれ以上の利下げはなさそう。

【リスク】
・米国経済に左右される

【投資方法】
・変動相場制
・通貨取引が自由なためメキシコペソで保有することが可能
・債券の満期金や利息をMMFで受取る事も可能

■トルコ(リラ)

【投資魅力】
・金利が非常に高い
・資源はないが、ロシア、ヨーロッパ、アジア、アフリカに挟まれた要所となっており、海上、地上のパイプラインとともにエネルギー輸送の要
・2021年4月からのロックダウン、ワクチン接種により足下の新型コロナ感染者数は落ち着き経済を再開

【リスク】

・資源輸入国であり、原油価格上場は悪いインフレを引き起こす(→通貨価値下落)
・エルドアン大統領による金利引き上げをする中央銀行総裁を更迭し金利値下げ圧力。
さらに、2021年6月1日に7~8月に利下げするべきだと主張し、物価高の中で利上げをすることでインフレ加速懸念がありトルコリラが下落している。

【投資方法】

・変動相場制
・トルコリラで保有可能
・債券の満期金や利息をMMFで受取り可能

■中国元

・債券、投資信託などで投資可能
・変動相場制ではなく、かつ外貨取引を規制している。為替相場はドルを基準に若干の変動幅を設定し緩やかに固定されており、この変動幅を少し変えていくことはある。現行では、為替差益を得るならドルに投資するのと実質同じであり投資するなら流動性のあるドルの方が有利ではあるが、今後この管理制度が変わっていく可能性もあり将来為替差益を得られる可能性もある。

新興国は高い金利だがこの高金利を打ち消すようなことも?

新興国通貨はその国の経済成長や金利、インフレ率などの経済情勢以外でもリスクがあることにも注意が必要で、そのリスクから大きな通貨下落で高い金利収入を簡単に打ち消してしまうこともある。

①為替手数料が高い

為替手数料がドルに比べると非常に高くなっている。ドルなら0.5~1%の為替手数料だが、新興国通貨は通貨によっては3~10%の為替手数料がかかるため、往復で少なくとも6~20%は儲かっていないと利益が出ないことになる。

②インフレ

経済成長にともない物価が上がっていくのは良いインフレだが、経済成長を伴わず物価が上がっているとその分昨日100円で買えていたモノが今日は150円出さないと買えなくなるという事態が生じ、通貨の価値が下がっているということになる。そのときに高い金利を受取っていても同じくらいもしくはそれ以上に通貨が下がると利益ができないまたは大きな損を抱えることになる。

③政治リスク

先進国のように政治が確立していないため、クーデター、民族衝突、外交失敗によって米国などから経済制裁を受けるなど政治的なリスクが突如出ることがある。

④財政リスク

国の財政が脆弱であることから、通貨安となっても為替介入で対処できず下がり続けてしまったり、その財政状態の脆弱さから通貨が下落してしまったりすることがある。

⑤円貨決済のみの通貨に注意

通貨取引の制限などで債券の満期金を円貨決済しかできない通貨がある。ブラジルレアル、インドルピー、インドネシアルピアなどが該当する。

外貨での投資は、円高で損となっているときは様子をみて、利益が出るときにタイミングをみてその投資通貨から円に換えればよいのが、円貨決済の債券は満期時に強制的に円貨決済されてしまうため、タイミングを見計らうことができない。たまたま一時的に円高になっているときに円貨決済されてしまうリスクがある。

最適な外貨運用法は、債券での運用なら債券の満期金や利息は外貨で保有し、さらに短期債券で運用されているMMFに入れておくとさらに金利収入が得られる。変動の大きい新興国通貨はいつでも換金できるようFXまたはMMFにしておくのも手だ。

新興国通貨は米ドル金利と切り離せない関係

2021年は新興国通貨や株式に資金流入が起きている。米国金利がゼロ金利であり、米国物価を考慮すると実質マイナス金利となっていることから、高い利回りが得られる新興国に資金が流れ込んでいる。特に、経済回復してきているメキシコや資源価格が上昇の恩恵を受ける南アフリカは顕著に通貨高となっている。

2021年以降出口戦略として米ドルが政策金利を上げることがあれば、新興国通貨に投資されている資金の急な巻き戻しがある可能性がある。または、現在リスクマネーが株式や仮想通貨、新興国通貨に流入しているが、何か先進国で株安などの経済ショックが起これば一番に下落する可能性が高いのも新興国通貨になるだろう。

新興国通貨はその成長性と高い金利が魅力だが、リスクも十分理解の上投資してほしい。

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文/大堀貴子
フリーライターとしてマネージャンルの記事を得意とする。おおほりFP事務所代表、CFP認定者、第Ⅰ種証券外務員。

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