
サッカーはいつ、どこで始まったのか、その歴史を知っていますか?世界における起源の所説や、日本サッカーの歴史を紹介します。
目次
歴史を知ることで今のサッカーがより面白くなる……みなさんはサッカーの起源や歴史についてご存じでしょうか? サッカーファンの方でも案外知らない人が多いかもしれません。
サッカーの起源については諸説あり、ルーツは紀元前300年前にまで遡るという説も存在します。今回は、そんなサッカーの起源から、これまで歩んできた歴史の概要をわかりやすく紹介していきます。
サッカーの起源はいつ、どこで?
早速、サッカーの起源について紹介していきましょう。
サッカーの起源をたどるには〝サッカーというスポーツを定義づける〟こと(「ボールを蹴るスポーツ」「ルールを決めてボールを足で扱うスポーツ」など)が重要になります。
この定義化が難しいことから、サッカーの起源には諸説あります。ここでは、その中から有力な説をいくつか紹介していきましょう。
■最有力説? 世界のサッカーの起源は中国の「蹴鞠」か
現在、最有力とされているのが、中国の伝統文化「蹴鞠(しゅうきく)」という遊びからサッカーというスポーツができたのではないかという説です。
紀元前300年以上前の中国では、軍事訓練として蹴鞠が用いられていたという歴史があり、漢王朝の時代には12人1チームでそれぞれ鞠を奪い合い、「球門」に入れた回数を競い合うという極めて現代のサッカーに近い遊戯が確立していました。
国際サッカー連盟(FIFA)の公式サイトでも中国の蹴鞠がサッカーの起源と紹介されていること、サッカー史の複数研究者も証言していることから最も有力な説とされています。
【参考】FIFA|The History of Football
■サッカーの母国は中世イングランド? 最初に蹴っていたのはボールじゃない?
“サッカーの母国”と言われることが多いイングランドからサッカーの起源が生まれたという説も根強くあります。
8世紀ごろのイングランドでは、戦争に勝利すると相手の将軍の首を切り取るというのが風習として存在していました。戦争に勝利した兵士たちが切り落とした首を蹴ることが当時では行われており、そこから蹴るものがボールにかわり、サッカーとなったというのが中世イングランド説です。
■現代サッカーの原型(ルール化)は?
上記で説明したようにサッカーの起源は諸説あるが、“現代サッカーの礎”が生まれたのは、1863年にイングランドで世界初となるフットボール・アソシエーション (FA、イングランドサッカー協会)が設立したとき。
FAは試合の様々な要素を標準化するための基礎(ルール)を作り、これが現代サッカーの原型となりました。
■初の国際試合は1872年に開催
そして、1871年に世界最古のサッカー大会のFAカップが行われると、翌72年に最古の国際試合(イングランド対スコットランド)が行われました。
この試合は、FIFA により公式に初の国際試合として認められており、試合はスコアレスドローに終わっています。
【参考】FIFA|150 years of organised football
日本サッカーの歴史
ここからは、日本のサッカー史を見ていきます。
■日本にサッカーが伝わったのはいつ?
日本へのサッカーの伝来は、1873年に英国海軍教官団のA.L.ダグラス少佐と海軍将兵が来日。東京築地の海軍兵学寮(のちの海軍兵学校)で日本人の海軍軍人に訓練の余暇としてサッカーを教えたことが、日本でサッカーが紹介された最初というのが定説になっています。
そして、1918年には今の全国高校サッカー選手権の前身とされる、日本フットボール大会が大阪で開催され、全国各地で様々な大会が開催されるようになりました。
■日本の歴史は浅い?プロリーグ発足は1993年
日本のプロサッカーの歴史は欧州や南米などの〝サッカー先進国〟に比べると浅く、プロリーグ(Jリーグ)が発足したのは1993年です。
しかし、日本のサッカーもJリーグ発足以降は急速に発展しており、2002年には日韓W杯開催、W杯本大会も7大会連続出場中など、世界との距離を一歩一歩縮めようとしています。
オリンピックの公式種目になったのはいつ? ワールドカップはいつから?
オリンピックサッカー競技は、1908年のロンドンオリンピックで、初めて公式種目となりました。また、1992年のバルセロナオリンピック移行、23歳以下の選手が参加できる(本大会は3人まで24歳以上の選手を登録可能)というルールになりました。
一方、史上初のFIFAワールドカップが開催されたのは、1930年のウルグアイ大会。当初は、13チームが参加していました。