よく「エアコンはつけっぱなしの方が電気代は安くなる」と耳にすることはありませんか? しかし、実際に試したりこまめに切るパターンと比較したことがある人は少ないのではないでしょうか。
そこで今回は本当に「つけっぱなし」にした方がエアコンの電気代は安く抑えられるのかをご紹介します。また、「つけっぱなし」以外にもある、エアコンの電気代を安く抑える方法もチェックしていきましょう。
エアコンの冷房はつけっぱなしにした方が電気代は安くなるって本当?
「エアコンの冷房はつけっぱなしにした方が安くなる」とよくいわれます。その理由には建物の壁や柱が関わっているようです。
夏場などは家の壁や柱が熱をためこみ、室内へ輻射熱として伝えてしまうので室温が上がってしまいます。その状態で冷房を付けると、室温を下げるためのパワーが必要で、自然と消費電力量も増えてしまうのです。
外気温やエアコンのモデルなど環境によって異なりますが、30分程度の外出であればエアコンを切らない方が電気代は安く収まるかもしれません。
冷房を1時間つけっぱなしにしたエアコンの電気代はどれくらい? 超簡単な計算方法!
エアコンの冷房運転を1時間つけっぱなしにした場合、どれくらいの電気代がかかるのか、その目安を計算する方法はとても簡単です。今回はパナソニックの2021年モデル「CS-X221D」(冷房時おもに6畳用)を例に算出してみましょう。
ステップ1:使っているエアコンのカタログをチェックし、「消費電力」を確認します。CS-X221Dの冷房運転の消費電力は「425W」となっています。
ステップ2:電力料金の目安を「425W」にかけます。CS-X221Dの場合、425W÷1000×27円/kWh(※)=11.475円となります。
※電力料金の目安は単価27円/kWh[平成26年4月改定]で計算
ただし昼間の日射や熱によって負荷が高くなるとこれ以上の電気代が発生する可能性があり、反対に夕方や夜などに負荷が低くなると11.5円よりも安くなることもあります。
【参照】パナソニック エアコンの電気代
【参照】パナソニック Xシリーズ
エアコン(冷房)の1日あたりの電気代はどれくらい?
さきほど計算した電気代に24をかければ、1日エアコンを使った電気代の目安を計算できます。
【例】CS-X221Dの場合
11.475円×24時間=275.4円 ←1日あたりの電気代
ただし、こちらもあくまで目安となっています。
エアコンの電気代を節約する方法
エアコンの電気代を節約する方法はいくつかあります。
例えば、サーキュレーターやシーリングファンなどを使ってお部屋の温度を均一にする方法です。空気には冷たいと下にたまり、温かいと上がる性質があります。
エアコンは天井付近の高い場所に設置されることが多いため、天井付近の温かい空気の温度に合わせて運転する傾向があり、お部屋の温度を下げ過ぎてしまうことがあります。
この時、サーキュレーターやシーリングファンを使ってお部屋の空気を混ぜることができれば、室温が均一となり「冷やしすぎ」を抑え、エアコンの消費電力量は下がるでしょう。
また、湿度が高いと体感温度が上がります。エアコンを使いにくい場所や風が届きにくいところ(脱衣所やクローゼットなど)には、除湿機を使っても良いかもしれませんね。
エアコンのフィルターが汚れていると電気代がかさむケースもあります。室内機、室外機ともに汚れるため、定期的なお手入れも心がけてみてはいかがでしょうか。
※データは2021年5月中旬時点での編集部調べ。
※情報は万全を期していますが、その内容の完全・正確性を保証するものではありません。
※製品のご利用、操作はあくまで自己責任にてお願いします。
文/髙見沢 洸