埼玉県所沢市にある「西武園ゆうえんち」が2021年5月19日にリニューアルオープン!「心あたたまる幸福感に包まれる」をテーマに、従来施設も効果的に活かしつつ、より魅力的なテーマパークに生まれ変わったぞ!
大型ジェットコースターはない!? だけど真のテーマパークがここにある
遊園地と聞くとつい注目したくなるのが「絶叫系」のコースター。最近では全長が長かったり、速度が速かったりと、スペック自慢の絶叫マシンがその遊園地のシンボルとなることが多いが、かつて西武園ゆうえんちにあった「ループスクリューコースター」のようなジェットコースター的な施設を、今回のリニューアルでも新設しなかった
「えぇっ、それって大丈夫なの?」と思いつつ、「絶叫系だけが遊園地の魅力ではありませんヨ!」とご担当者さんは即答! その理由は実際に西武園ゆうえんちで歩みを進めると、ちょっとずつわかっていった。
メインエントランス前にはいきなり路面電車がお出迎え! 看板類もレトロで西武園ゆうえんちの世界観がよく伝わる
西武園ゆうえんちに行くならぜひとも西武鉄道で行きたい。日本全国のテーマパークの中でもトップクラスで最寄り駅からパークエントランスまでが近く、その駅名もずばり「西武園ゆうえんち」だからだ。
駅を降りた瞬間から、どこか感じる昭和の風。そう、新生「西武園ゆうえんち」はこのノスタルジックな世界観が一つの大きなテーマとなっている。
エントランスをくぐるとゲストを迎えてくれるのは、なんと商店街! ほかのテーマパークにある異国情緒あふれるそれではなく、目の前にあるのはTHE昭和、THEニッポン。その名も「夕日の丘商店街」だ。
各軒先には電気や水道の契約を示す印など、細部までこだわって再現されており、実際にいくつかの店舗では買い物もできる。
エントランスを抜けるとそこには1960年代を思わせる商店街の風景が広がる!
日本円と電子マネーが使えない!? 西武園ゆうえんちの共通通貨
先程「店舗で買い物ができる」と書いたが、実は園内での買い物には日本円や電子マネーは使えない!
じゃあ、どうするのかというと、ここでの共通通貨は「西武園通貨」と呼ばれる独自のもので、その単位は円ではなく「園」。この西武園通貨の入手には日本円や電子マネー、クレジットカードが使用できるのでご安心を。(一部施設は日本円使用可能)
入手はパーク外のチケット売り場(250園分で3000円)、入場後は商店街内の「夕日丘郵便局」(50園分で600円)、園通貨交換係から入手(50園分で600円、現金使用不可)可能だ。
目をこらせば色々見つかる、楽しい「昭和」。園内マップも新聞調!
「住人」によるライブパフォーマンスに遭遇したい!
夕日の丘商店街にはここで生活する様々な人がいる。その生活の様子がみられるのもこの商店街の魅力だ。
青果店では「叩き売り」が。そして時には泥棒が登場して駐在さんがおっかけるといったライブパフォーマンスが行われる。
紙芝居はどこからともなく自転車で登場し、お客さんを呼び込む。
中には偶発的に発生するパフォーマンスも少なくないので、ゆっくりとこの商店街で過ごすのもおすすめだ。
商店街には飲食店も点在。もちろんメニューも懐かしさ満点! あの頃を思い出したり、その頃を想像してみたり……あらゆる世代の胸中に昭和の風が吹き渡る。
商店街の中ほどにある「喫茶ビクトリア」 こちらで楽しみたいのは……
やっぱりこれでしょう! 「クリイムソーダ」(50園)と「スパゲッティ・ナポレターナ」(90園)
あっ! ドロボー!! 商店街の安心を脅かすものは駐在さんが許さない!
金物店はフライパンで、自転車店はスパナを叩いてリズムを刻む! そして駐在さんはノリノリだ!
世界初の「ゴジラ」常設ライド・アトラクション! 大迫力の新コンテンツ
「懐かしいだけじゃなくてやっぱりスリルも味わいたいなぁ」という人におすすめなのが、今回のリニューアルオープンに合わせてデビューしたアトラクション、「ゴジラ・ザ・ライド 大怪獣頂上決戦」だ。
夕日の丘商店街を見下ろす丘の高台に立つ「映画館」の夕陽館。こちらで楽しめるのが世界初のゴジラをテーマにしたライドアトラクションだ。
特殊災害対策部隊「特災対」の特殊装甲車に乗り込み、ゴジラやキングギドラたちの激闘の真っ只中にゲストたちは放り込まれる。大迫力の瞬間をぜひ体験してみてほしい。
小さな子どもでも安心して楽しめるスペースやレトロな乗り物も!
このほか、園内には小さな子どもでも楽しめる乗り物が集まった「レッツゴー!レオランド」、リニューアル前から西武園ゆうえんちにある「バイキング」と「オクトパス」なども楽しめる。
一部のアトラクションについては塗装なども一新せず、リアルなレトロ感をそのまま残しているのも魅力。最新と懐かしさが入り混じった各種アトラクションのコントラストも、「西武園ゆうえんち」の大きな魅力だ。
「あえて」修繕を最低限にしている「バイキング」。レトロ感も魅力のひとつ
バイキングの横にはオクトパス。どちらも旧西武園ゆうえんちの頃からたくさんのゲストを楽しませてきてくれた大ベテランだ
ちびっこも存分に楽しめる「レッツゴー!レオランド」。広いスペースで安心だ
「西武園ゆうえんち」についての詳細はこちらもチェック!
乗り物1日券と西武園通貨450園がついた「1日レヂャーパック」は大人(中学生以上)9500円、小人(3歳〜小学生)8500円。一部の乗り物の利用には身長などの制限があり。
人による、リアルなパフォーマンスが魅力の新しい西武園ゆうえんちで懐かしいひとときを楽しもう。
取材・文/村上悠太