2021年5月に発売を開始した最新型の「iPad Pro」。iPadシリーズとしては初めての「M1」チップを搭載するなど、ハイエンドモデルにふさわしい進化を遂げました。
では新たに登場したiPad Proは、2020年にコスパの高さで話題となった「iPad Air(第4世代)」と比べると価格・性能にどのような違いがあるのでしょうか。
最新iPad ProとiPad Airの価格はどれくらい違う?
まずはiPad ProとiPad Airの価格差について、アップルの公式HPでの販売価格を見ていきましょう。
最新iPad Proには、12.9インチと11インチの2モデルが用意されており、それぞれストレージ容量ごとに価格が変わります。
12.9インチモデルの場合、128GBモデルが12万9800円、256GBモデルが14万1800円、512GBモデルが16万5800円、1TBモデルが21万3800円、2TBモデルが26万1800円。
11インチモデルの場合、128GBモデルが9万4800円、256GBモデルが10万6800円、512GBモデルが13万800円、1TBモデルが17万8800円、2TBモデルが22万6800円。
iPad Airは10.9インチモデルのみで、価格は64GBモデルが6万9080円、256GBモデルが8万7780円となっています。
サイズはほぼ同等のiPad Pro 11インチモデルとiPad Airの最安構成で見比べると、約2万5000円程度の違いとなっています。
本体サイズ/質量は12.9インチのiPad Proが高さ280.6mm×幅214.9mm×厚さ6.4mm/682g、11インチのiPad Proが高さ247.6mm×幅178.5mm×厚さ5.9mm/466g、iPad Airが高さ247.6mm×幅178.5mm×厚さ6.1mm/458gとなっています。
※表示価格・スペックはアップル公式HPより、Wi-Fiモデルのものになります。
iPad Proはパソコン、iPad Airはスマートフォン?
サイズにそこまで違いのないiPad ProとiPad Airですが、搭載されているチップセットには大きな違いがあります。
iPad Proの2モデルには、昨年発売されたMacBookに搭載されて話題となった、アップル自社開発の「M1」というチップセットが採用されました。
一方のiPad Airには、iPhone 12シリーズと同様の「A14 Bionic」が採用されています。
両者はシリーズの違うチップセットなので、純粋に比較するのは難しいのですが、性能としてはiPad Proがよりパソコンに近づいたハイエンド仕様、iPad Airはスマートフォンに近い製品ともいえるかもしれません。
とはいえ多くの人がご存じの通り、iPhoneシリーズに搭載されている最新のチップセットであるA14 Bionicも高性能なのは事実。iPad Pro/Airのどちらでも文書作成や動画視聴といった作業は快適にこなせるので、より重い処理を伴うクリエイティブな作業をするかどうかが購入の分かれ目になるでしょう。
iPad Pro 12.9インチモデルではディスプレイ性能にも違いが!
iPad Airに加え、iPad Proの11インチモデルではディスプレイに「Liquid Retina(液晶)ディスプレイ」が採用されているのですが、12.9インチのiPad Proには、“ミニLED”を使った「Liquid Retina XDRディスプレイ」が搭載されています。
ミニLEDディスプレイは、ディスプレイ下に無数の小型LEDライトを配置するため、明るさやコントラスト比に特徴があります。iPad Pro 12.9インチの場合、1万個のミニLEDを敷き詰めることで、フルスクリーン輝度が1000ニト、コントラスト比は100万:1となっています。
11インチiPad Proの場合は、ピーク時の輝度が600ニト、iPad Airの場合は500ニトです。解像度に関しては、3モデルで共通となっています。
iPad Proでは5G通信にも対応
Wi-Fi+Cellularモデルの場合、iPad Proでは5G通信にも対応しました。iPad Airでは4G通信のみの対応となっているので、ここはハイエンドモデルとの明確な違いといえるでしょう。
5G通信はまだエリアこそ限定的ですが、ドコモ・au・ソフトバンク・楽天モバイルではそれぞれエリアの拡大に尽力しており、2021年度中にも多くの場所で使えるようになる予定。特にオンライン会議などで高品質な通信環境が求められることも増えているので、外出先やWi-Fi環境のない場所でiPadを使うという人には、5G通信の有無が鍵になるかもしれません。
※データは2021年5月上旬時点での編集部調べ。
※情報は万全を期していますが、その内容の完全性・正確性を保証するものではありません。
※製品のご利用はあくまで自己責任にてお願いします。
文/佐藤文彦