◆高橋晋平の憂鬱な月曜日を楽しくする研究会
日本には、休日明けの月曜が嫌いな人が多すぎる……。その現状を改善するため、月曜日を楽しくしたい人のコミュニティ「月曜クラブ(通称:月ク)」が立ち上がりました。この連載では、月曜日の憂鬱を減らし、一週間を楽しく過ごす方法を研究、紹介していきます。
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今回は、通販のフェリシモの中にある、猫好きが集まるコミュニティー「フェリシモ猫部」の、猫を愛してやまないスタッフの方々に、猫の力で月曜の憂鬱を改善させられる可能性がないかお伺いしました。
写真左から、フェリシモ猫部・村上彩佳さん、西尾聡子さん ※本文中では敬称略
◆フェリシモ猫部 ™
2010年9月から活動している、猫好きが集まる部活動。「猫と人がともにしあわせに暮らせる社会」を目指して、みなさまの声をとり入れながら、基金付きのオリジナル猫グッズを企画開発しています。WEBサイトには、猫グッズの販売のほか、毎日変わる「今日のにゃんこ」、「猫ブログ」の連載、猫写真専門のSNS「猫部トーク」、基金の活用情報など、猫好きのみなさまに楽しんでいただけるさまざまなコンテンツがあります。
ウェブサイト>> https://feli.jp/s/pr190501/4/
フェリシモ猫部とは?
高橋:そもそも、フェリシモ猫部とは何なんでしょうか。
西尾:フェリシモには以前から部活制度というものがありました。好きなテーマに沿って集まって、商品企画を考えてみるなどの活動をするというものです。それで猫好きが集まったのが「猫部」です。最初は本業の合間にやっている状態でしたが、間もなく一つの部署になり、事業をするようになりました。2010年に始まった猫部は、去年で10周年を迎えました。猫部が目指しているのは、猫のさつ処分がゼロになって、猫と人がより幸せに共生できることです。
高橋:実は僕が子供の頃から猫アレルギーで、猫と疎遠な人生を送ってきたんです。嫌いっていうわけじゃないんですが、触れたことがないので猫の魅力をわからないまま生きてきたんですよね。猫の魅力って何なんでしょう。
西尾:猫って一般的に、犬に比べてそっけないイメージとか、そんなことを思われがちなんですが、猫は感性がものすごく豊かなんです。私はあまりペットを「よしよし」とか愛でる感じではなく、ペットといい感じの距離感でいたいなと思うタイプなんですが、そうすると私の飼い猫もそれを分かって、あまり寄って来ずにいい距離感を保ってくるんですね。
高橋:へぇー。
西尾:猫好きな人の職業をひそかにチェックしていたりするんですが、個人的には、クリエイティブな仕事をしている人が、想像力を働かせながら猫といい関係になりやすいのではと感じています。ペットというより、人と接するみたいになるというか。感覚的でなかなかわかりやすく伝えられない話なんですが。
村上:私は他にもいろいろなペットを飼ったことがあるんですけど、猫以外のペットっておそらく、自分を人間と対等だとは思っていないんですよ。犬とかは指示も聞いてくれるし、人間とパートナーシップを結ぶという感じですよね。それに対して、猫って目で会話ができるんです。例えば悪さをしたら、「わるいことしてやったぜ!」みたいな目をしてるし、怒られたら「あ、アナタ怒ってるんですね」っていう顔するし。で、しょんぼりするわけでもなく、対等に反抗してきたり。だからこっちもペットというより、同居人として扱っていくようになるんです。たまたま猫の形をした人間みたいに思えてきます。
高橋:となると、猫って、友達ですか? それとも家族? 人間?
西尾:天使だと思っています。
高橋:天使!?
西尾:人と人との間を行きかう天使で、お使いをして頂いているのかなあと。
高橋:人間を助けてくれそうな感じにも聞こえますね。
猫好きさん向けの商品とは?
高橋:猫部さんが商品を作るときは、どんな考え方をしているんですか? やっぱり、猫好きの人に喜んでほしい、ということでしょうか?
西尾:私たちは、猫愛とか、人格ならぬ「猫格」っていう言葉をよく使います。会議中は、「それ、猫愛足りてる?」とか「猫格、存在してるかな?」とか、そういう会話をします。例えば、玄関のところにあるマットに猫のシルエットがついているくらいの商品だと、私たちが作るものとは全然違うわけです。猫格を商品に存在させるんです。
高橋:お二人が今までの猫部の商品で一番好きなものは何ですか?
村上:私は肉球のハンドクリームですね。猫さんの肉球を、調香師の方に来て頂いて、女性の方に好まれる香りにしながらも、猫の肉球の香りとなるようにバランスを整えました。
高橋:すごいな……。
西尾:私は、タルトクッションですね。猫ちゃんに寝てもらうタルト型のベッドがありまして。猫が乗ってケーキが完成するんです。
高橋:わあー、完成してますね(笑)。僕はこの商品を発想することは絶対にできないですね。猫のことが分からないから。
村上:猫ちゃんの可愛さを少しでも後押ししたいという想いから作られました。
高橋:今クラウドファンディングされている、猫部さんとのコラボレーションで株式会社パートナーズさんが作った猫型クッション「ミャウエバー」に関しては、いかがですか?
猫みたいなクッション「ミャウエバー」。温もりを感じられ、なでると心なごむゴロゴロ音が、猫と一緒にいるような気分に。
西尾:クッションを撫でたら、ときどき喉音のようにゴロゴロ音が鳴る仕様なんですが、主に猫は気分が良くなった時にゴロゴロ言うのでそれが疑似再現されていて、猫がいない時でも味わえるのはいいですね。今飼えない人にとっては、夢のようなものだと思います。クラウドファンディングでたくさんの方からご支援いただいていますが、コメントを読んでいても、事情があって飼えないとか、次の猫ちゃんを迎えることが年齢的にできないとか、そういう方に求められているんだなあと。
※ミャウエバーのクラウドファンディングは6月21日まで受付中。
https://www.makuake.com/project/meowever/
高橋:まさに僕のような猫アレルギーの人でも猫の癒しパワーをもらえますね。
村上:ミャウエバーは、猫を連れていけない、会社などにも連れていけるって言うのがすごい発想だなと思いました。さすがに会社内に猫は持ち込めないじゃないですか。ミャウエバーを抱きながら仕事するだけで月曜も癒されるかもしれません。
猫の力で月曜の憂鬱は改善できるか?
高橋:猫の魅力の中に、月曜の憂鬱を改善できるヒントはあるでしょうか。
村上:癒しの波動が、猫の写真から出てるんですよ。
高橋:え?
村上:見ると心穏やかになる効果が猫の画像にはあると思っておりまして。それを週明け一発目に見たら元気になるのではという。
高橋:僕みたいな猫素人にも効果ありますかね?
村上:私たちは、Twitterなどのアカウント以外に、「猫部トーク」という独自のSNSを運営しておりまして、そこではみんなが猫の写真を投稿できるんです。
猫部トーク https://www.nekobutalk.com/
村上:とにかく自分の猫ちゃんの写真を投稿する方もいますし、猫ちゃんの体調に関して情報交換をしたりする方もいます。皆様、自分なりの使い方、楽しみ方をされています。いいねではなく、「にゃん」をします。
高橋:にゃん……。
村上:ここの良いところは、一般的なSNSと違って猫以外の情報が絶対に入って来ないところなんです。Twitterやインスタなどでは、見たくない情報が目に入ってきてしまうことがあるじゃないですか。それで心がザワザワしたり。
高橋:確かに。正直、見たくない投稿ってありますよね。
村上:猫好きの人も、そうでない人も、試しに月曜の朝にここを見てみて欲しいです。猫の写真の波動は、本当にすごいですから。
高橋:好きなことだけに浸れる世界っていいですよね。僕も試してみます。ちなみに、人が猫から学べることってあるんでしょうか?
西尾:猫からは、学ぶことしかないです。人間より猫の方が素晴らしいというのは私たちの共通認識です。自由で、魅力的に生きていて、無理矢理こうしろと言われても従ったりせず、人間がしたくてもできない生き方をしている。これが生物としての正しい在り方なんだろうなと思います。こういう風な道を歩めたらいいなと思って、憧れます。
村上:本当に、憧れですね。自由で独立していると思えば、甘えることもできる。そうかと思えばまた突き放す、という感じで。
高橋:確かに、人間は自由に生きることを諦めてしまったり、上手く甘えられなかったり、人に気を使ったり、何かと疲れる生き物ですよね。僕も猫アレルギーで猫とは疎遠な人生になってしまったけど、せめて月曜日だけは、猫のような感性を持てたらいいなと思ったし、猫好きさんと話すだけでも、癒されるのかもしれないなと思いました。
【聞き手】
高橋晋平(たかはし しんぺい)
株式会社ウサギ代表取締役、おもちゃクリエーター。悩みや面倒を「遊び化」することを考え、月曜日を楽しくする方法の研究もしている。人生でやりたい企画を作るオンラインセミナー「IDEA of LIFE」主宰。近著に『企画のメモ技』(あさ出版)。Twitter : https://twitter.com/simpeiidea
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