アーティスティックな『木彫りの熊』と『信楽焼の狸』を発見
まだテレビがブラウン管だった頃。
リビングのテレビ台や玄関の靴箱の上なんかによく置いてあったのが、『木彫りの熊』でした。
かつてはどの家にも1体あったといっても過言ではないと思うのですが、最近すっかり見かけなくなった気がします。
そんな昔懐かしい民芸彫刻が、新たな息を吹き込まれ、アート作品として生まれ変わったのでご覧ください。
アーティスティックな熊
もはや「木彫り」ではないものも多々ありますが、とにかくアーティスティックでカッコいい熊たち。
鮭をくわえたヒグマをかたどった民芸品が、こんな風にデザインされてしまうなんて…!
これなら最新の4K薄型テレビの横に鎮座していても全く違和感なさそうですよね。
熊と狸
斬新な作品を手がけているのは、アーティストの中谷健一さん(@aro999jp)。初期の作品は実際に木彫りの熊の彫刻をリメイクして作られているということなので、まさに「息を吹き返した」熊たちということになります。
アーティスティックな熊にも驚きますが、中谷さんが今年の4月にツイッターで発表し、話題をさらった別のシリーズ作品がこちらです。
「グリッチタヌキ」
電子空間のバグを指す「グリッチ」と名付けられた狸は、その名の通り見ていると徐々に空間が歪んでいくような不思議な感覚に陥ってしまいます。
こちらは縦バージョン。カラーリングも独特です。
ちなみに彼らには愛称があって、横グリッチが「グリっち(左)」、縦グリッチが「グラっち(右)」というのだとか(笑)
一見ギョッとする風貌でグロテスクなんだけど、どこか愛嬌があって可愛い狸たちにぴったりの名前ですね。
グリッチタヌキや熊たちは、2021年6月に開かれる個展でのお披露目が決まっているそう。気になる方はぜひ、感染症対策に注意して足を運んでみてください。
■中谷健一さん フォークロアアーティスト、クマ彫刻家 、実験内装屋、北海道出身
■ツイッター https://twitter.com/aro999jp
■ウェブサイト https://kuma.pb.design/
■クマ彫刻作家 中谷健一・中谷アロ 親子個展 https://cafe.hacosco.com/event/kenichinakaya.html
文/黒岩ヨシコ
編集/inox.