スマートウオッチには、ウルトラマラソンやトライアスロンといった過酷なレースに挑むために開発されたタフで高性能なモデルがある。中でも、ここに紹介するのは最新のアスリート向けモデルで、オーバースペックな先進テクノロジーを搭載するものばかりだ。
進化したテクノロジーが過酷なレースを支える
ここで取り上げるのはトップアスリート向けに高性能なスポーツウオッチを展開してきた3ブランドのハイエンドモデル。ガーミンはGPS、ポラールは健康機器、スントはコンパスといった製品をそれぞれ発祥とするブランドだ。
ガーミン『Enduro Ti Carbon Gray DLC』はソーラー充電に対応。電池残量を気にせずに長時間使用できる。一方のポラール『Polar Vantage V2』は各種テスト機能で自身のコンディションやパフォーマンスをキッチリと可視化。過酷なレースに屈しない肉体づくりに打ってつけだ。スント『SUUNTO 9 BARO』は地図アプリとの連携機能によって〝道案内〟に対応。ルートを外れてしまう心配はない。
走りに自信が出てきたら、これらのモデルにステップアップし、100km走破や24時間耐久といったウルトラマラソンの出場を目指してみるのもいいだろう。
[ココが先進Tech!]ソーラー充電テックで最長約300時間使える!
100km走破や24時間耐久といったウルトラマラソンでスマートウオッチを使用する際、大きな問題になるのはバッテリー性能。レース途中で電池残量が尽きてしまっては話にならないからだ。そこでガーミンはソーラーパネルの技術を刷新。ソーラーパネルを透明なレンズに変更し、極小の太陽光伝導セルを厚さ0.5mm未満のガラスパネルに統合することで、充電効率を高めた。
ガーミン『Enduro Ti Carbon Gray DLC』
11万5500円
進化した充電技術により、GPSモードで約80時間、バッテリー最長モードで約300時間使える。DLCコーティングを施したチタンベゼルをはじめ、耐久性も申し分ない。標高差、ピークまでの距離、勾配などを表示するサポートソフトClimbProにも対応。
[ココが先進Tech!]心拍数や走力に合わせてメニューを最適化!
「ランニングパフォーマンステスト」や「脚力回復度テスト」といった、ユーザー自身の体力などをチェックできる先進のテクノロジーを採用。計測結果をもとに提示される最適なトレーニングプランを実践すれば、ケガを防ぎつつ体力を着実に鍛えられる。
ポラール『Polar Vantage V2』
7万6780円
ユーザーのパフォーマンスを測定するための各種センサーを内蔵。ケースは軽量化したアルミ合金ケース製で、米軍の品質規格〝MILスペック〟に準拠。100m防水にも対応するなど、タフな設計なので気兼ねなく使える。GPSを使う省電力モードでは最長100時間駆動。
[ココが先進Tech!]ルートを設定すれば道に迷わない!
アプリ「Komoot」で計画したルートを本機に同期すれば、ナビゲーション機能を使用可能(日本語表示非対応)。例えば、曲がるべきコーナーが近づくと、アラートで知らせてくれる仕組みだ。アドベンチャーレースなどでは心強い〝道しるべ〟になる。
スント『SUUNTO 9 BARO』シリーズ
8万5800円~
最長170時間のGPS追跡機能に対応。加速度センサーとの組み合わせにより、60秒間隔でGPS取得しても精度の高いトラッキングデータを保存できるのは同社ならでは。米軍の品質規格〝MILスペック〟に準拠し、マイナス20℃~55℃の環境下で使える。
取材・文/川野 剛、編集部