ランニングのようにテクノロジーが走り方までを変えてしまった事例は珍しい。スポーツシューズのテクノロジーの多くは、プレースタイルや環境などの移り変わりに合わせて進化を繰り返している。
バスケットボール
NBAのバスケットが3ポイント主流のプレースタイルになったことも進化の要因です!
スキット 代表 鎌本勝茂さん
吉祥寺にある有名スニーカーショップの代表取締役。大のNBA好きで、趣味はもちろんバスケ。
現代のバスケの花形は、センタープレイヤーではない。センターラインから離れた場所やセンターサークルからシュートを決める3ポイント中心のゲームが主流になっている。
「ポイントライン付近でのプレーが増えたため、シューズはクイックネスを重視。NBAのレジェンドプレーヤーだったコービー・ブライアント選手が、ケガをきっかけにローカットモデルを選ぶようになったことも、シューズの進化を早めた要因。軽量で高反発、そして足回りを自由にするローカットモデルがNBAの選手の間で定着しています」
バッシュはローカット化が進む!
足首を固めるのはもう古い!?バッシュの今を象徴するテクノロジー
衝撃吸収性から高反発へシフト
ナイキ スポーツウェア『エア ジョーダン34 八村塁 PE』4万9500円
日本人初となるジョーダンシリーズのPE(プレーヤーズエディション)。2020年発売の最軽量モデル。
「エクリプス プレート」によってソール中央部にくぼみを形成。前足部の「エア ユニット」がたわむことで生まれる反発性を最大限に生かす。
紐通しの数が減り固定用ベルトを装備
ナイキ スポーツウェア『カイリー 6 EP』1万1000円
カイリー・アービングのシグネチャー。アッパーにはバリスティックナイロンとレザー、ストラップを採用。
左右非対称のシューレースパターンにすることで微妙なフィッティング調整が可能。また近年のトレンドであるストラップを採用している。
アッパーはレザーから柔軟なニットへ変化
ナイキ スポーツウェア『レブロン 18』1万7600円
スタープレーヤーであるレブロン・ジェームズのシグネチャー18作目。柔らかくて軽量なニットアッパー。
これまでレザーが中心だったバッシュにニットアッパーの波が到来。ニットでありながら、優れた耐久性とフィット感を実現している。
取材・文/佐藤周平、渡辺和博