読書をしていて、同じ行を何度も読んでしまったり、行を飛ばしてしまったりすること、ありますよね。目や頭が疲れているときはなおさらです。
そんなアナタ、「リーディングトラッカー」はいかがでしょうか。
読書の友「リーディングトラッカー」とは?
リーディングトラッカーは、読書が困難な人のために誕生した読書補助具です。ディスレクシア(読み書き困難や読字障害)、視覚障害(視野狭窄(きょうさく)や黄斑変性(おうはんへんせい)などの人の読書をサポートします。
製造元は、書架(本棚)やブックトラック(本を運んだり仕分け作業をしたりするためのキャスターつきのカート)など図書館の家具や用品を扱うキハラという会社。リーディングトラッカーは、ネットユーザーや読書家には知られたアイテムです。
色により見え方の印象が変わる
編集者やライターなどの「読み」と「集中」にも◎
筆者は、ライター業の傍らで書籍・雑誌の編集もしており、1日に数十ページもの原稿を読むことがあります。数時間で目はショボショボになり、やる気も急降下。それでも締め切りに追われる身としては、いくら目が滑って読み進まなくても、リーディングトラッカーで読むべき行を「ハイライト表示」すれば、自然に集中できるというわけ。文字校正や、難解な資料読みに気が乗らないときに、集中をうながしてくれます。
こんな感じで1行を読みやすくしてくれる!
リーディングトラッカーはどこで買えるの?
キハラのリーディングトラッカーのカラーバリエーションは、現在全8色。下の写真では、左からパープル、クリア、ブルー、エメラルドグリーン、ライトグリーン、イエロー、ピンク、ローズピンクとなります。
1枚275円(税込)と安価なので、何種類か持っておくのもいいかもしれません。見えやすさに個人差があるとのことですが、個人的には黄色が読みやすかったです。
キハラの広報担当者によると、「リーディングトラッカーは、ときどきTwitterなどSNSで話題になり、『使いたい』『どこで買えるの?』というお問い合わせをいただきます。キハラが図書館向けに家具や備品の販売を主に行っている会社のため、現状では町の文具店や書店への販売を十分にできていませんが、キハラの公式オンラインショップでは、リーディングトラッカーを送料も安くお買い求めいただけます。本を読むすべての方に、読書補助具であるキハラのリーディングトラッカーを知っていただき、一人でも多く必要としている方に使っていただけたら、とても嬉しいです。」と答えてくれました。
リーディングトラッカーは、キハラの公式オンラインショップ
(https://store.shopping.yahoo.co.jp/bookbuddy/)で購入可能。そのほか、東京都内では「山田文具店」(三鷹市)、「ブックハウスカフェ」(千代田区神田神保町)でも取り扱っています。在庫状況は各店舗へお問い合わせください。
知ってた?Kindleにも「読書用定規」機能!
Kindleのコンテンツの中には、リーディングトラッカー(読書用定規)機能が使えるものもあるのをご存じですか? 筆者はiPad miniを使っており、一部の電子書籍では、こんな感じで読みたい行をガイドしてくれます。
色や定規のスタイルなども選べるので、いろいろ試しながら読みやすいスタイルを探れます。これは便利。
こんなに便利なアイテム、必要とする人、手にすれば仕事効率が上がる人はもっといるはずなのに、現状、まだまだ知られていないのがとても残念です。読書が困難な人のために生まれたツールでありながら、より集中して読書をしたい人にも便利な読書補助具ことリーディングトラッカー。一つお手元にいかがでしょう。
取材・文/木村悦子
編集/inox.