最近、駅で個室ブースが設置されているのをよく見かけるようになった。移動中に作業やWeb会議などをしたいときはもちろん、自宅でのテレワークで集中しづらいときなどにも利用できそうだ。けれど「どのように使うのだろうか?」「いくらかかる?」「感染対策はきちんとされているのか」など気になっているビジネスパーソンも多いのではないだろうか。
そこで今回は、駅などに設置されている個室ブースを2つ紹介。料金、利用手順、新型コロナウイルスの感染対策などをチェックして、有効利用してみよう。
駅の個室ブースの料金・利用方法・感染対策は?
1.「CocoDesk(ココデスク)」
富士フイルムビジネスイノベーション株式会社(旧:富士ゼロックス株式会社)の個室型ワークスペース「CocoDesk(ココデスク)」は2020年2月から提供を開始したサービス。東京メトロの駅ナカ、ビルナカ、街ナカといった場所に設置されている。
周囲に聞かれずに電話やWeb会議をしたいときや、作業に集中したいとき、移動中に急遽作業をしたいときなどに便利に利用できる。
●設置場所
2021年3月時点で、東京メトロの駅構内、駅直結のオフィスビルや商業施設、ショッピングモール内等、ビジネスパーソンの動線上に、合計60台設置されている。
●設備
奥行53cmの広々としたデスクに、座り心地の良い椅子、大型モニター、電源コンセント、USBコンセント、無線LANなどを利用できる。人間工学に基づいた部屋の明るさやモニターの位置、空調による温度湿度調節など、長時間居ても疲れにくく、集中できる環境が追求されている。
個室は防音パネルが使われており、静音個室となっているため、周囲の音や人の目を気にすることなく仕事ができる。
●料金
275円(税込)/15分
個人利用はクレジットカード決済のみ。
●利用手順(個人利用の場合)
1.会員登録(無料)
2.利用者専用Webサイトにログイン後、利用したいCocoDeskの場所と時間を選び、予約
3.解錠キーで入室
予約時間になると、利用者専用Webサイト上に、解錠キーが表示される。予約したCocoDeskの前で解錠キーを操作すると、ドアが解錠して入室できる。
●感染対策
・室内の空気を常時換気で常に入れ替えることで、空気感染のリスクを軽減。
・利用前後15分間は予約をブロックすることで、換気が十分行きわたる時間を確保している。
・全ブースに、抗菌・ウイルス対策に有効な抗菌製品技術協議会SIAA認定の抗菌コーティングを施工済。
2.「STATION BOOTH(ステーションブース)」(JR東日本)
「STATION BOOTH」は、JR東日本が提供する1~2名用個室ブースだ。JR東日本のシェアオフィスサービス「STATION WORK」の一つのサービスで、2021年4月28日には、行政機関初として、財務省関東財務局が管理するさいたま新都心合同庁舎1号館に設置された。
●設置場所
駅構内などに2021年5月現在、全国に49拠点に設置されている。
●設備
デスク、椅子、モニター、Wi-Fi、電源、USBポートなどが揃う。一部の箇所を除くが空調を完備しており、快適で静かな環境となっている。
●料金
1人用 275円(税込)/15分
2人用 330円(税込)/15分
・個人利用はクレジットカード決済のみ。
・その場利用の場合でのみ、Suica等交通系電子マネーによる決済が可能。(交通系電子マネーによる決済により開錠・入室をした場合において、利用時間中に退出をし、再入室をする場合の認証はSuica/PASMOのみ。)
●利用手順(個人利用の場合)
1.会員登録(無料)
2.会員ページから空いている拠点を予約。
3.拠点端末でQRコードを読み取って利用開始。
BOOTHの拠点にあるタッチパネルで「会員認証する」をタッチして認証。
予約がなくても、空いているブースにQRコードをかざして空き時間を抑えるだけで利用ができる。
●感染対策
・STATION WORKでは、定期的な清掃や換気を行っている。
・アルコール消毒剤と除菌シートをすべての拠点に設置している。
・抗菌・抗ウイルス装置「デルフィーノケア」等を設置。
いずれも感染対策が行われており、利用も手軽にできるため、よく利用する場所に設置されていれば、利用してみるのも良いのではないだろうか。
取材・文/石原亜香利