高価でデリケートな管楽器は、演奏する時はもちろん、保管時や持ち運ぶ時にも丁寧に扱いたいところ。この記事では、管楽器ケース選びのポイントをご紹介します。
管楽器ケース選びのポイント
管楽器用のケースの主な種類は、「ハードケース」「セミハードケース」「ソフトケース」です。
「ハードケース」は頑丈で楽器をしっかりと保護できますが、そのぶん重量があり、持ち運ぶのに少々苦労します。
一方「ソフトケース」は軽量で体への負担は少ないですが、強度や保護性能は高くないものが多いため、ちょっとした移動の際に使うのが良いでしょう。
「セミハードケース」はハードケースとソフトケースの中間に位置し、強度と重量のバランスが取れています。箱型タイプや楽器の形に沿った形状のタイプがあり、前者のほうが床に置いた時に安定しやすいです。
楽器が入らない!? ケースを選ぶ時は形状・サイズが対応しているかチェック
管楽器はそれぞれ形状やサイズが異なるため、ご自身の楽器の形状・サイズ・メーカーに合うものを選びましょう。
例えば一口に「サックス」といっても、ソプラノ、アルト、テナー、バリトンといったように様々な種類があり、サイズ等も異なります。また金管楽器などのベルがある楽器は、ベルの大きさ・形状もメーカーや機種によって異なるため、注意が必要です。
管楽器ケース選びではフィット感も大切
ケースを選ぶにあたって、楽器がケースに入ればよいわけではなく、フィット感も大切です。
外側が頑丈でも、中で楽器が固定されずにガタガタしてしまうと、持ち運んでいる間に楽器に傷や凹みがついてしまう可能性があります。製品によっては、内部で楽器が動かないよう工夫されているケースもあります。
管楽器ケース選びで実は見逃せない「留め具」のタイプ
楽器ケースの留め具には、ジッパータイプとフックタイプがあります。開け閉めしやすいもの・閉め忘れにくいものは人それぞれのため、好みに応じて選びましょう。
留め具部分のつくりが甘いと、楽器の落下といった事故に繋がる恐れがあります。特に安価なケースや中古品を購入する場合は、留め具の状態をしっかり確認しましょう。なお、留め具には金属製やプラスチック製がありますが、耐久性で選ぶなら金具がおすすめです。
持ち運びしやすい管楽器ケースなら、ストラップ付きやリュックなど背負うタイプがおすすめ
管楽器は重量があるため、持ち運ぶ距離が長いほど体に負担がかかってしまいます。歩く距離が長い方は、リュックタイプやストラップ付きの肩掛けタイプを選ぶと、持ち運びしやすいでしょう。
管楽器ケースは小物入れの位置も確認を
管楽器ケースの中には、小物入れがついているタイプも数多くあります。そこでチェックしたいのが、小物入れの位置。ケース内部に小物入れがある場合、運搬中に小物が飛び出て楽器にぶつかってしまうことがあります。フタ付きの小物入れや、小物入れがケースの外についているタイプがおすすめです。
雨の日の移動も心強い! 防水性・撥水性のあるケースもおすすめ
楽器を屋外に持ち運ぶことが多い方は、防水性や撥水性に優れたウォータープルーフ仕様のケースを選ぶと、雨の日の運搬も安心です。ケースをすっぽり覆えるレインカバーを使用しても良いでしょう。
ケースに入れると安心! 楽器のカビを防ぐ湿度調整シート
管楽器は金属製であったり、パーツに木材やフェルトを使っているため、過度な湿気は大敵。カビや錆を楽器店でクリーニングすると、リペア費用がかかってしまう可能性が高いので、日頃から湿気対策をしておきましょう。ただし、過度な乾燥も楽器を傷める恐れがあるため、適度な湿度で保管することが大切です。
そこでおすすめなのが、「湿度調整シート」。楽器と一緒にケースに入れておけば、湿度が高い時は湿気を吸収、湿度が低い時には水分を放出してくれます。購入時は、楽器の種類に応じた製品を選びましょう。
楽器別! 管楽器ケースのおすすめ
最後に、管楽器ケースのおすすめ商品を楽器別に紹介します。今回はフルート、トランペット、トロンボーン、クラリネット、サックスのおすすめケースをピックアップしました。
【おすすめ管楽器ケース:フルート】かわいい&使いやすい! NAHOKのケース
木管楽器ケースの有名メーカーであるNAHOK(ナホック)。フルート用ケースは特に充実していて、定番であるAmadeusシリーズは、水玉模様や西陣織を組み合わせたものなど、幅広いデザインのケースがラインナップしています。
「C管 フルートケースガード『Amadeus/wf』ミント/ホワイト・チョコ」はデザインが良いだけでなく、完全防水生地を使用した保護性能も高い製品。留め具部分には止水ファスナーを採用しています。
【参考】ナホック公式サイト製品詳細ページ
ナホックの管楽器ケースはサイズのオーダーメイドが可能
フルート、オーボエ、クラリネットなど、様々な楽器ケースをラインナップしているナホックでは、サイズ変更の特注が可能です。見積もりは無料のため、気になるデザインのケースにサイズの合うものがない場合は、問い合わせてみましょう。
【参考】特注について(ナホック)
【おすすめ管楽器ケース:トランペット】全20色の豊富なラインナップ! グローバル「C.C.シャイニーケースII」
トランペット、クラリネット、フルート、オーボエ、サックス、ユーフォニアム、ホルン、トロンボーンなど、全22種類のケースを揃えるグローバルの「C.C.シャイニーケースII」。カラーはなんと、各ケースで全20色もあるため、好みのものときっと出合えるはずです。
トランペット用の「C.C.シャイニーケースII エアロ」は、流線型のスリムデザインを採用したスタイリッシュなケース。ホールド性が高い落とし込み式内装クッションを採用していて、運搬中に楽器が動くのを防いでくれます。リュック&ショルダーストラップ付き。
【おすすめ管楽器ケース:トロンボーン】軽量ながら強度も安心なPROTEC「MX306CT」
1977年の設立以来、プロ・アマ問わず人気のPROTEC(プロテック)。「MAXケース」シリーズは、リーズナブルかつ軽量なセミハードケースです。
「MX306CT」は軽量スチロール材を用いることで一定の強度を確保しつつ、軽量化を実現。内蔵のリュックストラップのほかに、ショルダーストラップも付属します。
【おすすめ管楽器ケース:クラリネット】B♭管とA管を収納できる! リュックタイプのケース
マーカス・ボナのクラリネットケースは、B♭管とA管を1本ずつ収納可能です。
バックパックタイプのストラップとショルダータイプのストラップが付属しているため、リュックとしても使用できます。
【おすすめ管楽器ケース:サックス】約1.4kgの超軽量パックケース
NONAKA(野中貿易)のアルトサックス用「超軽量パックケース」は、約1.4kgと超軽量。特殊成型された発泡スチロール素材を使用し、丈夫ながら軽さを実現しています。
ファスナーはロック機能付きで、ショルダーストラップも付属。こちらは便利な収納ポケット付きですが、ポケットなしタイプもあるため、軽さ重視の方はそちらも検討してみましょう。
※データは2021年5月下旬時点での編集部調べ。
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文/bommiy