
従来の4Gに比べ、高速で大容量の通信を実現する5G。動画視聴やオンライン会議など、大きなデータをやり取りする通信が増えている中、今後ますます需要が高まっていくことが予想される。本記事では、2021年の春から提供開始されたauの格安プラン「povo(ポヴォ)」の5G対応状況や具体的なエリア、対応機種を詳しく紹介する。
auの新プランpovoは5Gに対応している?
povoは、月額料金2,728円で20GBまでデータが使えるauの新プラン。各種割引やキャリアメールが利用できないといったデメリットもあるが、これまでにない安さとデータ制限量の多さが魅力だ。まずは、現在のpovoの5G対応状況について確認しておこう。
5Gには対応している?
結論から言うと、現時点ではpovoは5Gに対応していない。しかし、auの公式サイトによると「2021年の夏から提供開始」と発表されている。早ければ7月頃には5Gの利用が始まるかもしれない。今後の情報に注目しよう。
povo 5Gの通信速度はどれくらい?
povoの5Gについての詳細はまだ不明だが、povoはauのネットワークを利用していることから、5Gに関してもauと同じようなサービス提供になることが予想される。auの5G通信速度は受信速度が最大4.1Gbps、送信速度は最大481Mbps。現在主流の4Gは最大速度が受信1,237Mbps、送信最大112.5Mbpsなので数字だけを比較しても単純に4倍近くの差がある。
実際の通信速度は環境によっても異なるため一概には言えないが、例えば、長編映画のように大きなデータをダウンロードする際、4Gでは何分もかかっていたものが5Gでは数十秒で済むといったことが実現する。
5G対応の予定エリアは?
5G対応エリアについてもpovoの場合はまだ詳細が不明なため、auの5G対応エリアを参考に紹介したい。現在、auで5Gが利用できる地域はかなり限定されており、関東では東京、神奈川、埼玉、関西では大阪や京都、広島の一部など。その他北海道や沖縄、福岡や愛媛といったおよそ15の都道府県が対象となっているが、これらの中でも利用できるのは一部のエリアにすぎず、まだまだ普及しているとは言い難い。しかし、auでは今後も5G対応の基地局を増やしていくことを発表しており、将来的には人口の90%をカバーすることを目標にしているようだ。
povoの制限「20GB」でできること
povoの1か月のデータ制限量は20GB。では、具体的にどのくらい利用できるのか気になっている人も多いのではないだろうか。ここでは、動画視聴の場合を例に挙げて見てみよう。
動画はどのくらい再生できる?
動画視聴サービスはそれぞれの画質やコンテンツによっても消費ギガ数が変化するが、例えばYouTubeを標準画質で視聴した場合、20GBなら30時間から60時間程度の再生が可能だ。AmazonプライムビデオやU-NEXTなどのドラマ・アニメ配信サービスは、通常~中程度の画質で20時間前後の視聴ができる。30分~1時間程度であれば、毎日動画を視聴しても20GB以内に収まる計算だ。
ただし、5G通信をメインで利用した場合、4G使用時に比べて消費ギガ数が増える傾向にある。全世界のモバイルネットワークを分析するOpenSignalが2020年に行った調査によれば、5Gユーザーは4Gユーザーよりも1.7倍~2.7倍のデータを利用するとされ、月のデータ使用量は平均で15GBを超える。4Gの時点で20GBのデータ制限に余裕があまりないなら、5Gを利用すると超えてしまう可能性が高いと言えそうだ。
povoの5G対応機種、端末
では、povoで今後提供される5Gを利用するためには、どのような端末を用意したらいいのだろうか。現時点では、povoで5Gが利用できる機種は具体的に発表されていないため、povo対応かつauで5Gが利用可能な機種をいくつか紹介したい。
どんな機種や端末が対応している?
iPhoneの場合、5Gに対応しているのはiPhone 12以降の機種。現時点では、iPhone12、12 mini、12 pro、12 pro maxの4機種のみだ。Androidは種類が多く、Galaxy S21 5GやAQUOS sense5Gのように機種名に「5G」と入っているものはpovoでも5G対応になることが予想される。そのほか、Xperia の1 IIや5 II、Mi 10 Lite、OPPO Find X2 Proも5G対応。ちなみに、今後auから発売される機種は、全機種が5G対応になることが公式で発表されている。
povoに切り替えてから機種変更はできる?
夏の5G提供に向け、povoへの乗り換えと対応機種への買い替えを検討している人が注意したいのが、povoではauのような通常の機種変更ができない点だ。そもそもpovoでは端末を販売していないため、povo移行後に端末を新しくしたい場合は自分で端末を用意してSIMカードを差し替えるしかない(eSIMの場合差し替え作業は不要)。それを避けたいなら、移行前にauショップなどの窓口やオンラインで機種変更を済ませておこう。
docomoやソフトバンク、SIMフリーの5G対応機種は使える?
au以外のキャリアで購入した端末やSIMフリーの5G端末についても、povoに対応していれば利用可能。povoに対応しているかどうかは公式サイトの「対応端末」のページで確認できる。ただし、対応している場合でも、au以外のキャリアで購入した端末の場合は、購入先のキャリアでSIMロック解除の手続きを行う必要がある点は注意しよう。
文/oki
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