毎年5月は自動車税の季節ですので、納付書が届いた人はそろそろ納付の準備を始めている頃ではないでしょうか。
自動車税の納付には、窓口、スマートフォン決済アプリ、クレジットカードなどの方法がありますが、今回は「d払い」と「dカード」で自動車税を支払うと、どれくらいお得になるのかを紹介していきます。
自動車税の納付に「d払い」や「dカード」は使えるの?
「d払い」や「dカード」は、自動車税の納付に利用することができます。
自治体のHPなどからクレジットカードを利用した納付ができますし、「d払い」では「請求書払い」を利用することで、納付ができるようになりました。
ただし、自治体によっては利用できない場合もあります。東京都ではd払いでの納付が開始されていますが、埼玉県の公式HPにはd払いでの納付についての記載はありません。お住いの自治体のHPより納付方法を確認しましょう。
どっちがお得?「d払い」と「dカード」
自動車税を納付する場合、「d払い」と「dカード」のどちらを利用した方がお得なのか比較してみましょう。
「dカード」で自動車税を納付する場合
東京都の対象者が「都税クレジットカードお支払サイト」からdカードを利用して納付すると仮定してみましょう。
排気量2000㏄の自家用乗用車で、自動車税額が4万5000円の場合、税込401円の手数料がかかります。4万5401円を還元率1%のdカードで支払うと、454ポイントが付与され、53円相当分がお得になります。
排気量6000㏄の自家用乗用車で、自動車税額が11万1000円の場合、税込963円の手数料がかかります。11万1963円を還元率1%のdカードで支払うと、1119ポイントが付与され、156円相当分がお得になります。
「都税クレジットカードお支払サイト」では、税額を入力して試算をすると、あらかじめ手数料を計算できますので、決済を行う前に試算をして確認すると便利です。
手数料がかかるため、実質それほど大きな差にはなりませんが、現金で支払うよりはお得になります。また、自宅にいながら納付ができる点も便利です。
なお、決済手数料は各自治体により異なります。東京都のように税額により手数料が異なる場合もありますし、1件につき一律税込330円という自治体もあります。
「d払い」で自動車税を納付する場合
一方、「d払い」の請求書払いを利用して納付する場合は、以下の手順で納付をします。
1.d払い残高にチャージをする
2.アプリで請求書を読み取って支払う
「d払い」に「dカード」を紐づけて、「d払い」のポイントと「dカード」のポイントの2重取りをしている人も多いと思いますが、請求書払いでは「d払い残高」からしか支払いができません。「d払い残高」には、紐づけたdカードからチャージをするのではなく、銀行口座、セブン銀行ATM、コンビニなどから事前にチャージを行うことが必要になります。
通常の「d払い」であれば、200円につき1ポイント(ネットショッピングなら100円につき1ポイント)が付与されますが、残念ながら「請求書払い」からの自動車税の納付にポイントはつきません。
「d払い」の「請求書払い」では自動車税の支払いだけでなく、電気やガス料金などの公共料金なども支払えますが、他の支払いであっても「請求書払い」からの支払いにはポイントはつきません。
自宅で請求書のバーコードを読み取るだけで支払いができるのは便利ですが、事前にチャージが必要な点や、ポイントがつかない点を考えると、現金払いと比較してのメリットがあまり感じられない人もいるかもしれません。
dカードGOLDを所有していて、年間利用額累計が100万円(税込)以上で1万1000円相当、200万円(税込)以上で2万2000円相当の選べる特典が進呈される「dカードGOLD年間ご利用額特典」に該当する場合などはメリットがあります。
「dカード」の利用が断然お得
今回の試算では、「d払い」より「dカード」の方がお得となる結果となりました。
「dカード」と「d払い」はdocomo系列の決済方法ですが、払い方によって、得られるポイントが全く違うことが分かります。
今回は自動車税を例としましたが、これから固定資産税などの納付も始まります。
1件当たりのポイント還元はそれほど多くならない場合も多いのですが、数件分になると大きな差になります。少しでもよりお得になる方法で支払うとチリツモ節約につながります。
今回は、「dカード」と「d払い」で比較しましたが、どの決済を利用するとしても「どの方法で払っても同じだろう」とたかをくくらずに、一度しっかり調べてから利用することをオススメします。
※データは2021年5月中旬時点での編集部調べ。
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文/家計簿・家計管理アドバイザー あき
著書に「1日1行書くだけでお金が貯まる! 「ズボラ家計簿」練習帖 (講談社の実用BOOK)」「スマホでできる あきの新ズボラ家計簿(秀和システム)」他